見出し画像

偏食に悩まない

長男は好き嫌いが多い。野菜はほとんど食べないし、焼きそばやパスタ、炊き込みご飯も苦手。学校の給食は食べているみたいだけれど・・・。自分の料理の腕前に自信があるとは言えないが、主人や次男は普通に食べているので、そこまで酷くはないのだろうと思っている。

一生懸命食べさせようとしていた時期もあったけど、今は「学校で食べているのならいっか」とあまり難しく考えないようにしている。

5年くらい前の私はひどかった。ちょうど長男が2歳でイヤイヤ期、次男は産まれたばかりだったと思う。次男の世話をしながら、息子のため、自分のためのご飯を作る。作ったご飯を長男が食べないと「せっかくつくったのに!」と怒り、そんな自分に自己嫌悪。旦那に話しても軽く流される。疲れた私は区が運営している子育てのカウンセリングを受けることにした。

長男の好き嫌いが多くて困っていると相談すると「ご自身はどうでしたか?」とカウンセラーが聞いてきた。私が思い出したのは幼稚園の頃の記憶。私はお弁当が苦手だった。ご飯は冷たいし、ふりかけがご飯についてベチャッとした感じも嫌だった。おかずは玉子焼きやウインナーが多かった。家では大好きなものが、お弁当になるとほとんど食べられなかった。他の子達は食べ終わって外に遊びに行くのに、私だけ1人教室に取り残された。帰りのバスがくるまでの間、冷たいお弁当をじっと見つめていた。そのことを話すと、カウンセラーの方は「ご自身の辛かった出来事を息子さんにさせたくないから、余計に敏感になっているのでは」と指摘された。確かにそうかも。別に息子は栄養がたりてないわけじゃないし、無理させても食べれないものは食べられないのだ。私はカウンセラーと話しながら涙を流し、幼稚園の頃の自分に「辛かったよね。」と声をかけてあげた。

心のつかえが取れた私は、その日から無理に食べさせようとするのをやめた。幼稚園も給食のある園にした。園内に給食室があり、できたての温かいご飯が食べられる。苦手な野菜も、他のお友達と一緒のご飯だったら食べられるかもしれない。家でガミガミ言うよりも、先生達に任せた方がいいと思った。今の時代、食べられないからといって居残りさせられることも無いだろう。息子は最初は食べれない日が続いたようだが、卒園するときには全部食べられた!と誇らしげに報告してくれることも増えた。

自分の過去の経験から、同じことを子供にしてほしくないと無意識に頑張っていたけど、子供に負担になっていたらお互い苦痛になってしまうと気づくことができてよかった。この子にとって食事の時間は楽しくあってほしいと改めて思った。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?