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語学オタクのアラ還主婦とオードリー・ヘップバーン〜奈良旅 ホテル篇〜

こんにちは。松阪牛の県に引っ越してきておよそ1年。今まであんまり行けていなかった奈良や京都へ出かけることが増えました。

なにしろ近い。

奈良はすぐお隣の県だし、京都だってちょっとだけ接しているからお隣と言えばお隣。高速道路を使えばビュイ〜ンとすぐです。

ですが今回は電車を使って奈良へ行ってきました。近鉄特急を使って2時間の旅です。

それはそうと
奈良とオードリー・ヘップバーンてどゆこと?

母との旅行

母が古希を迎え、妹が早逝したのを機に毎年2人で旅行に行ってます。父は55歳で他界しているので母はずっと一人暮らし。娘も私一人になってしまったので、1年に一度くらいは好きなところへ行って好きなことして好きなもの食べてもいいんじゃない、と。なんだかんだと14年も続いています。

旅行のプランは私が考えて、きっぷやレンタカーを手配しています。この時間がたまらなく楽しい🎵 

で、今年は古都奈良へ。

日本のクラシックホテルに泊まる

交通費が安上がりな分ホテルをうんと豪華にしようと思い、今回の宿は奈良ホテルにしました。以前に日光金谷ホテルに泊まった時に奈良ホテルのことを知ったのでいつか泊まりたいな、と。

日本クラシックホテルの会加盟の9ホテルの一つで創業は1909年。今年で115周年を迎えました。設計は東京駅の設計でも有名な辰野金吾氏です。桃山御殿風檜造りももやまごてんふうひのきづくりのレトロなホテルです。

日本クラシックホテルの会のホテルたち。歴史を感じますね。 

今回利用したのはフレンチのフルコースのディナーと朝食が付いたツインルームのプラン。奈良公園が見渡せるパークサイドのお部屋。これは楽しみ。

上の写真と同じアングルで

オードリー・ヘップバーンの部屋

午前中にチェックインして荷物を預けようとフロントへ。あれこれ話をしながら手続きをしていたらホテルマンから「一つご提案があるのですが」と話を切り出されました。

「本日デラックス・クラシックのお部屋にキャンセルが出まして、もしよろしければ少しの追加のご負担でお部屋のアップグレードが可能なのですが、いかがなさいますか」

「お部屋の広さは通常のツインルームの約1.5倍の40㎡強。かつてオードリー・ヘップバーンがお泊まりになられたお部屋でございます」

本当にキャンセルになったのか、元々予約がなくて空いていたのか真偽の程はわかりませんが、そりゃアップグレードするよね❤️。

こんな素敵なお部屋に泊まれる機会なんてそうそう無いですもの。二つ返事で承諾し、210号室へ案内されました。

Suite Deluxeのお部屋のドア
電話までオシャレです

美術品&調度品めぐり

この奈良ホテルはホテル全体が美術館みたいなもので、そこかしこに有名画家の作品が飾られています。ホテル入り口には日本画の巨匠上村松園氏の「花嫁」。メインダイニングにはこちらも日本画の巨匠横山大観氏の団扇画。

そして吹き抜け格天井とシャンデリアや大階段、階段につけられた擬宝珠ぎぼしなどの調度品にはQRコードが掲げられていて動画で説明を見ることができます。

美術品&調度品めぐりのパンフレットをいただき、それを片手に館内のインテリアを楽しむツアーへ。ホテルでの滞在が豊かな時間になります。

さりげなく渡されたパンフレット。心遣いが素晴らしい。
アートなホテルです。

母は高校生の頃から書道を続けていて、母の師匠の師匠である今井凌雪いまいりょうせつ氏の作品も3点飾られていたので母はたいそう喜んでいました。母の雅号がごう(書道におけるペンネーム)には今井氏の名前からいただいた一文字が入っているので喜びもひとしおです。すでに亡くなっている師匠に再会できたようでよかったです。

今井凌雪氏の作品「詩経小雅 鹿鳴」

ホテルのロビーにはアインシュタインが弾いたピアノがあります。
ここのロビーはフロントデスクから離れたところにあるので、とても静かです。15分おきに異なるチャイムを鳴らす大きな時計も重厚な雰囲気を醸し出しています。

大時計とピアノがあるロビー。格天井やシャンデリアにもご注目!

美しいお部屋

今回宿泊したのはデラックス・クラシックというお部屋。スイート・デラックスに分類される部屋です。格天井に御簾みす、正倉院文様デザインの絨毯じゅうたん。う〜ん、すごい。

ベッドの向こうにあるスチーム暖房の彫刻も美しい
部屋の中に御簾があるなんて・・・

部屋に備え付けのコーヒーカップはNoritakeだし、バスタブは猫足だし、いちいちすごい。

オードリーにお似合いのバスタブ
Noritakeのカップが用意されています

壁のスイッチもデザインが素敵だし、壁紙の細工も手がこんでいます。

全ての壁紙と柱のつなぎめを隠すようにシルバーのコードが這わせてあります。

思い切ってアップグレードしてよかった!母も随分と喜んでくれました。

美しい料理

夕食はメインダイニングでのフレンチのフルコース。アラ還と84歳のふたりにフルコースはどうかなと思ったのですが、なんのことはない、全て美味しくいただきました。パンのおかわりまで頂いてしまいましたよ。

どのお皿も美術品みたいに綺麗で。そしてめちゃくちゃ美味しい。あんなに美味しいはも、あんなに甘いフォアグラを今まで食べたことがありませんでした。低温調理のステーキは甘くて柔らかくて・・・。

牛ステーキのグリル フォアグラ風味

お行儀が悪いよなぁと思いつつも写真を撮らずにはいられませんでした。

「元気で長生きするもんだねぇ」と母。

親孝行できてよかった!

朝食はエッグベネディクト奈良ホテル風をチョイス。これまた美しいお皿でした。パンの代わりに普段食べないパンケーキをつけて、こんなに食べられるかしらと言いながら全て食べてしまいました。

アフタヌーンティーのようなしつらえ
エッグベネディクト奈良ホテル風大根サラダ添え

美味しいものはどんなに満腹でも食べられるものですね。

記念写真

フロントデスクの前には鳥居の形をした暖炉が設えてあります(今は使われていません)。その隣には上村松園の「花嫁」の絵。母と記念撮影。絵と写真が撮れるのはホテルならでは。日本の美術館では不可能ですからね。

上村松園の絵は本当に素敵

ホテルの外でも写真を撮ろうと思い、シャトルバスの運転手さんを捕まえてお願いしました。おすすめスポットが二箇所あるというのでそこでパシャリ。

やんごとなき人の気分で

「ここはいつも皇族方の記念撮影をするところですよ」とのこと。

どのスタッフもとても丁寧な対応をしてくださり、最後まで気持ちよく過ごすことができました。さすが、日本のクラシックホテル。泊まる価値はあります。

次は蒲郡がまごおりクラシックホテルに泊まってみたいなぁ・・・。ここからなら近そうだし。
その次は箱根の富士屋ホテル。

ホテルの宿泊が目的の旅というのもよいものです。

次回は奈良旅で訪れた寺社仏閣とシカについて書きます。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。






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