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good bye and hello

ASKAさんの曲には、目に見えている世界以外のものが描かれることが多いと思う。
「科学が正しいという迷信の風で育った」私がそんな曲に惹かれるのは、我ながら不思議なことだと思う。

「いろんな人が歌ってきたように」もそういった曲のひとつなのではないかと思った。


「good bye and hello」
この歌詞を聴きながら、なぜ「good bye or hello」ではないのだろうと考えた。
別れと出会いは相反するものだ。共にあるということはない。そう思っていた。

そこで不意に脳裏を過ったのが、菅沼孝三さんに対するASKAさんの言葉だった。
「しばらく会えなくなる」「お引越し」(ブログより)…これらは「good bye」のすぐ先に「hello」が待っていると確信している言葉だ。

生きている人たちは、常に「good bye」を繰り返している。
永遠の別れ、二度と会うことはない…私はそんな風に考えてしまうのだが、ASKAさんはその先を見据えているのだろう。

「走り書きのような道を選」びながらも成長を続けながら人生を歩む人々。
道の終わりにやっと「あの空にかけた鍵を外」すことができて、「風の向こうで手を振る」人に「hello」と言えるのだろう。

そして、「君はどうだい 僕はまだまださ」という呼び掛けは「同じ時代を」生きている私たちに対する、その場所にたどり着くまで頑張ろうという応援歌でもあるように思う。


今の悲しみより、少し先の喜びを目指して。
いつかきっと笑顔で「hello」と言えるように、生きていきたい。


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