企業とは国家だ
はじめに
社会人8年目が過ぎようとしている。
学生時代には見えなかった社会の構造も見えてきた気がする。
特に、教育学部では分かりにくかった民間企業については理解が深まった。
今日は、そういう気づきをまとめて行こうと思う。
企業短命の時代?
「企業の寿命が短くなり、5年とか10年で潰れる」
「大企業であっても、いつ潰れてもおかしくない時代」
と言われて久しい。
少なくとも、自分が大学生だった2013年にはそう言われていたが
社会人になって8年、倒産を理由に新卒で入った会社を解雇された、という友人はいない。
意外と、企業の寿命は長い?
というよりも
「新卒採用できるほどの企業は潰れにくい」と思う。
また、私自身は
BtoBで商売をする企業に属しており、顧客も1,700社ほどいるが
倒産する会社は1年で2〜3社くらいだ。
これは業界にもよってかなり左右されるだろうが。
「企業短命説」は、少し疑わしい。
個人の力の時代
しかし、「企業短命説」をベースにした、
「個人の力を身につけるべき」という考えは正しいように思う。
・終身雇用
・年功序列
・年金制度
こういった従来、特に昭和〜平成にかけての高度経済成長期の常識であった制度は破綻しつつある。
一社に就職したら、あとは会社が面倒を見てくれる、ということはありえない。
そのため、入社後も絶え間なく学び続け、努力し続ける必要がある。
さらに、
人生100年時代ともいわれ
定年もますます伸びることが予測される。
少子化も進み、労働生産人口は増えないため
「働けるうちは働け」という時代だ。
また、世代別人口構成比から見ても
年金制度はあてにしづらく
「自分の面倒は、自分で見ろ」の
自己責任時代が到来しつつある。
この2点は疑いようのない事実として、受け止めるべきだろう。
企業とは何か
では、そんな時代に
・どういう観点で所属する企業を選ぶべきか
・個人としてどういう力を身に付ければよいか
を見ていこう。
企業とは、何か。
辞書的な意義では、
企業とは、利潤追求を目的とした経済主体である。
となる。
私の勤める会社では次のような企業理念を掲げる。
人こそ全て、人が企業
企業=人、人=企業。
これは言われてみればその通りだろう。
企業のもつブランド含め、その企業のイメージとは、その企業に所属する人によって構成される。
無名企業であっても、魅力的なスタッフ、社員が多い企業はいい企業といえる。
一方、提供する商品だけがどれだけ良くても、
社員、すなわち人が未熟であれば長続きしない。
かつての中国、春秋戦国時代と似ている
現代日本の企業という組織は、古代中国の「国」、
あるいは日本の江戸時代の「藩」と似ている。
君主がいて、家臣がいて、臣民がいる。
トップが優秀なだけでも長続きせぬし、
臣民や家臣が優秀でも、君主が愚かであれば
短命に終わる。
そもそもは栄枯盛衰の世の中、
必ずどんな国であっても、
どんな藩であっても、
どんな企業であっても、
いつかは必ず滅びる。
栄枯盛衰、盛者必衰、諸行無常の世の中だ。
企業乱立の時代は群雄割拠
目まぐるしく変わる社会情勢、
情報化、デジタル化による技術革新の加速により、
従来よりも予測不可能な時代といえる。
そんな中、私たち一人一人は
どの企業に属すかを選ぶことができる。
もちろん、能力の高い人ほど選択肢は広がり、
待遇も良くなる。
企業選びのポイント
就活では
・短命に終わる企業でなく、少しでも長く続く企業
・自分にとって学びの多い企業
・鶏口牛後
の視点で企業を選ぶのがよいと思われる。
どれだけ大きな企業であっても
自分に任される仕事が部分的で、
その会社でしか通用しないスキルであれば
いざその会社が傾けば共倒れとなる。
鶏口となるも牛後となることなかれ
小さな組織のトップに立つことはあっても
大きな組織の末尾にはつくべきでない
という意味の故事成語である。
先行きが見えない時代、そして長く働かざるを得ない時代だからこそ
「明日その会社が潰れても食っていける力を身につける」
ことが重要となる。
それには、
小さな企業でもいいので
早めに役職をもらい、
裁量権ある仕事をすることが一番だろう。
企業とは国家、社員とは臣民、もしくは家臣である。
優秀な家臣を目指すなら、
君主の考えを理解するのが一番手っ取り早い。
その点でも君主(社長)と近い位置で働ける環境を選ぶ方が、「君主の考え」を理解しやすい。
自分が君主だったら、どんな家臣でいてほしいか?
を考え実行すればよい。
君主の立場、家臣の立場を学ぶなら
・貞観政要
・孫子
・韓非子
・菜根譚
このあたりの本は非常にいい参考書になるだろう。
中国古典を読もう
中国古典を読み、当時の遊説家、思想家のごとく
自分の思想を高く評価してくれる企業を探す。
いい君主と巡り合えれば、幸せなことだ。
あるいは、この現代では自ら独立することも可能。
それくらいの気持ちで、荒れるこの世の波を乗り越えていこう。
おわりに
これからの長い企業人人生において、
早めに知っておいて損はない考え方だと思い、
今回まとめてみましたり
最後までお読みいただきありがとうございました。
これからも
Life is mine! 人生は俺のだ!
と胸を張って生きていきます!
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