見出し画像

12 天気の話

私は、自分よりも歳上の人と会話するのが苦手だ。だが、大人の社会というものは、歳上とコミュニケーション取る機会が多い。そしてどうやらそこの能力が高い人の方が生きやすい世界になっているみたいだ。子供の時は、同級生とだけと話をしていれば良かったためあまりその能力の必要性を感じてこなかった。

だが仕事をするうえで様々な人とかかわる必要がある。歳上が苦手だから会話はしないとか言っている場合ではないのだ。

大人になり上司の方々とどう話せばいいのか分からないと友達に相談した。すると初めは、天気の話から入ればいいのではないかと提案をされた。

それには、正直納得が出来なかった。
天気の話をしたところで何になるの?
当たり障りの会話をしたところでそれがコミュニケーションが上手い人になると?と
新たな疑問まで生まれてしまったのだ。

だがある日の会話で天気の話の大切さを知った。

その日は、仕事終わりだった。それまであまり二人だけで話したことがない上司と二人きりになった。
1番苦手な状況だ。

この状況は、今までの私ならお腹が痛くなったのでトイレに行きますね。とか適当な理由を付けて逃げていたわけだが、その日は何となく会話をしてみようと思えた。

その会話の入りは、今日天気が良くて暑かったですねー

と諸に天気の話から会話を始めたのだ。笑。

その入りで会話にリズムが生まれ、そこから普段はあまり話さないことまで話すことが出来た。

そして会話の途中で上司から

お前話せるようになったなあと言われた。

その人は、多分自分がコミュニケーションから逃げていたのを気づいてもいたと思う。そして普段あんまり誉めるタイプの人ではなかった。

だからこそその言葉は、本当に嬉しかった。
あ、俺普通に会話できるやん!と自信にもなった。

コミュニケーションを取る際に天気の話が重要というわけではなく、そこから会話をはじめて相手と話そうとする姿勢が大切なんだと気づかされた。

その入りとして天気というものは、何の当たり障りもないからこそ便利な武器である。最初に入りさえすれば後は、回数を重ねるごとで少しづつではあるが、話せるようになるのではと思う。

またその人は、
人を誉めるタイミングが絶妙に上手い人だ。その後その人とは距離が近くなることが出来、相談等も気軽に出来るようになった。

普段何も気にせず会話をしているところから以外と新たな発見や経験があったりする。
今はその時から職場を変え、また1から人間関係を築いていかなけらば行けないが、あの時の会話があるから初めの一歩目が入りやすくなった。

その一歩目を生み出すときに使う武器はやっぱり天気の話だ。笑。

でも

この武器が必要でなくなった時は、また1段階成長してるんだろうな。…とりあえずはこれで戦っていきたいと思う。笑。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?