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【J1生き残りへ】「ジュビロ磐田」苦境だからこそー。

こんにちは!みやざき潤です。

昨年、劇的な展開でJ1昇格を決めたジュビロ磐田
そして迎えたJ1復帰初年度の2024年。早くもシーズンの半分となる19節を終えて勝ち点20の16位(20クラブ中)で折り返した磐田。

そして瞬く間に訪れた2巡目の対戦となる後半戦。そんな後半戦に向けて記事をまとめさせていただきました。
ぜひご覧ください!


2巡目となる後半戦スタート!

J1残留に向け、順風満帆とはいかないまでも昨年の天皇杯王者川崎フロンターレ相手に勝利しJ1復帰後初勝利をあげたり、前半戦を首位で折り返したFC町田ゼルビア相手に勝利をあげるなど何とか勝ち点を積み重ねてJ1残留圏内でのリーグ戦折り返しとなった磐田。

各クラブ前回対戦の分析や戦術浸透が進み、前半戦以上に「勝つための工夫」が求められる後半戦。

残留に向けて前半戦以上の成績が求められる中で迎えた後半戦初戦は前回対戦では当時得点ランキングトップだったジャーメイン良選手の負傷やリカルド グラッサ選手の退場、そして後半ATでの決勝点献上などで敗れてしまった東京ヴェルディとの再戦

その一戦をホームで古川陽介選手の衝撃的なドリブル突破からの得点などで3-0で勝利し後半戦幸先の良いスタートを切った磐田。

J1生き残りへ貴重な勝ち点3を獲得しました!

苦戦するアウェイ戦。

そしてここからの3試合は、イタリアの名門「ASローマ」からオラ ソルバッケン選手が期限付き移籍で加入しつつもケガなどでなかなか日本デビューが訪れず、開幕前は優勝候補の一角だったもののなかなか苦しい前半戦を迎えていた「浦和レッズ」、ここ7年で4度の優勝を誇りながら今季はなかなか調子が上がらない「川崎フロンターレ」、そして降格圏内で前半戦を折り返した「湘南ベルマーレ」との試合を迎える日程となっていました。

後半戦最初のアウェイ戦は、前回対戦時にはエースのジャーメイン良選手が負傷離脱中ながら、金子翔太選手の交代直後のゴールで1-1のドローとなった浦和戦。

磐田は前述のジャーメイン選手がスタメンに名を連ね、一方の浦和も前回対戦時にはメンバー外だったオラ ソルバッケン選手がスタメンに名を連ねるなど前回対戦時とは異なるメンバー構成となった一戦。

その一戦で実力を示したのは浦和でした。浦和の強度の高さに対して攻守ともに磐田はペースを掴めず、前半を何とか0-1と最少失点に抑えたものの、後半も終盤に少し得点の気配を漂わせるも最後まで浦和ゴールを敗れず0-3。試合後には浦和を退団する酒井宏樹選手とアレクサンダー ショルツ選手のスピーチなども行われた一戦に華をそえる結果となってしまいました。

そんなアウェイでの完敗を引きずることなく、連敗を阻止したい磐田は勝ち点で並んでいた川崎とのホーム戦を翌節に迎えます。

アウェイではジャーメイン選手の4得点などで5-4で勝利するなど衝撃的な打ち合いとなったこのカード。

ブレイクのきっかけとなった川崎戦、再びジャーメイン選手が躍動します!
前半20分に金子選手のミドルシュートのこぼれ球から一瞬の隙をつき豪快に叩き込み復帰後初ゴールを決め、磐田に先制点をもたらします。

今季、先制した試合および前半に得点を奪えた試合は無敗。そしてリーグ戦ホームでは4戦無敗と着実に勝ち点を積み重ねている聖地でのジャーメイン選手の復帰弾は勝利へ向け大きな得点になりました。

ですが、そう簡単に勝たせてくれないのが2巡目の対戦。後半開始から川崎は橘田健人選手を投入(※橘田健人選手がベンチにいるのもすごい選手層ですが…)すると早速後半開始早々に川崎に追いつかれ1-1となります。

そしてその後も川崎ペースとなると、磐田にアクシデント。
古巣戦を迎えていた元日本代表GKの川島永嗣選手が負傷交代。急遽大卒ルーキーの杉本光希選手がデビューを飾ることになります。

そんな杉本選手のデビューで負けるわけにはいかなかった磐田ですが、80分にはショートコーナーから橘田健人選手にミドルシュートを叩き込まれ逆転を許します。スクランブルでの出場かつ、ルーキーのデビュー戦とは思えぬ落ち着きでロングボールの配球やセービングに貢献していた杉本選手の指先をかすめる橘田健人選手のゴラッソ。
そんな形でこのまま勝ち点で並ぶ相手に負けられない磐田も86分にキャプテンの山田大記選手を送り出し、後半アディショナルタイムにキャプテンが意地の同点ゴール!

この試合でクラブ歴代出場試合数ランキング9位タイに浮上したキャプテンの一撃で敗戦間際のクラブを救い、ホーム無敗記録を5に伸ばすことには成功しました!

その中で迎えた湘南戦。
前回対戦では市内の小学生が集うホーム戦にて0-2から逆転し、3-2で劇的勝利をあげたものの、一方の湘南は磐田が完敗した浦和相手に後半ATでの逆転劇を見せて勝利し、水曜日に行われた天皇杯3回戦でも唯一のJ1対決対決となった試合を勝利し連勝を記録した状態でこの試合を迎えました。

勢いそのままに立ち上がりから湘南が仕掛けます。
元磐田の選手であるルキアン選手や鈴木雄斗選手がフィジカルを活かしたキープや突破からボール支配率を高め、苦しめられる磐田は前半15分にコーナーキックを獲得するもそれ以外ではチャンスらしいチャンスを作れずなかなか流れが生まれません。

すると前半16分、ペナルティエリア内で湘南FWルキアン選手を磐田DFリカルド グラッサ選手が倒してしまいますが、そのまま試合は続行。その流れから磐田がカウンターから今度は磐田FWマテウス ペイショット選手が湘南DF キム ミンテ選手に倒されて笛がなります。

そこで「PKの可能性」についてVARの介入があり、両クラブの選手・ベンチ・サポーターが固唾をのんで見守る中、判定が変わり湘南にPKが与えられてリカルド グラッサ選手にはレッドカードが提示されます。

プロ初スタメンの大卒ルーキー杉本選手が守るゴールを元磐田のルキアン選手が落ち着いてそのPKを沈めて湘南が先制。

VARの介入もありファウル時点から4分後の20分ではあったものの、その分がアディショナルタイムに加算されるため(※最終的には前半アディショナルタイムは7分ありました。)実質立ち上がり早々に磐田は1人少ない中でリードを許す苦しい展開。

その後も1人少ない磐田はチャンスを作れず、攻め込まれる時間帯が続きます。ルーキー杉本選手を中心にピンチを何度も凌ぎますが、それでも湘南の波状攻撃を止められず前半終了時点で0-3。心が折れてしまいそうな展開ではあったものの、現地に訪れたサポーターも選手たちを鼓舞する声を届け続けます。

そして迎えた後半。後半に入っても1人少ない磐田が耐える展開が続き、ルキアン選手にハットトリックを許すなど点差をさらに広げられてしまいます。

後半終盤にシュートチャンスを作り、デビュー戦での5失点でも決して気持ちを切らさず好セーブも見せた杉本選手の存在など、最後まで戦う姿勢を見せつつも最終的には0-5。J1残留に向けた6ポイントマッチは苦しすぎる展開となってしまいました。

もちろん、基本不定休でホームが遠征民にとっては数少ない現地観戦できたアウェイの2試合が0-3や0-5と苦しい試合であったことに違いはありませんし、試合直後は落ち込むし正直泣きたくもなりました。

ですが、両試合とも最後まで応援し続けたサポーターの皆さんの存在(※自分も隅の方で微力ながら声出しさせていただいていますがそんな比ではないです)や試合後悔しそうな表情や申し訳なさそうに落ち込む選手・スタッフの様子を見たら応援をやめる気は全く湧きませんでしたし、負け方のインパクトや得失点差は大きいものの連敗はしておらず降格圏にはまだいないので何かを諦める必要は全くないと思っています。
(※もちろん、仮に降格圏にいる状態だったとしても諦めませんが)

だからこそ磐田のことをこれからも変わらず応援していきますし、絶対に残留できるクラブだと思っています!

出会いと別れー。

ただ、もちろん感情論だけで勝てるわけではないのがプロの舞台。
勝ち点を1つでも多く積み重ねるためにもここから大きなターニングポイントとなるのが「夏の補強期間」です。
この季節は各クラブがそれぞれの目標のために足りていないポジションの補強や、出番が限られていた選手の移籍などででメンバー構成を変更できるシーズン中唯一の機会になります。

昨シーズンは補強できない背景もあって磐田は一部選手のレンタル移籍のみと静かな季節でした。
ですが、補強解禁となった今年は少し異なりました。
7月15日現在、関西大学3年生の吉村瑠晟選手の「JFA・Jリーグ特別指定選手」として承認(※2026シーズンの加入内定)や、ジュビロ磐田U-18所属ながらクラブの公式戦最年少出場記録を更新した川合徳孟選手選手の2025シーズン内定などルーキーの獲得を発表するだけでなく、栃木SCへの育成型期限付き移籍期間中だった中島 佳太郎選手が復帰し、イスラエル出身の長身ディフェンダーのハッサン ヒル選手を獲得するなど少しずつ動きを見せています。

ですが、出会いがあれば別れもあるのがプロの世界。カップ戦での敗退などもあり公式戦の出場機会が限られている中で比較的出番が限られていた選手たちの退団も発表されています。
アカデミー時代からジュビロ磐田一筋だった20歳藤原健介選手(※今季J1で9試合出場)がギラヴァンツ北九州へ育成型期限付き移籍をし、さらにACLの舞台での再戦を誓い今季加入の石田雅俊選手(※今季J1で3試合出場)が大田ハナシチズンへ完全移籍をしました。

ぜひ藤原選手にはデビュー直後に早速ゴールやアシストで数字を残して連勝に貢献している北九州の地で成長を遂げて再びサックスブルーのユニフォームを身に纏って欲しいですし、半年の在籍でインパクトを残した石田選手とは有言実行となるACLの舞台で再戦できる日を楽しみにしたいと思います!

藤原選手
石田選手

ですが、ニュースはまだ続きます。
J3→J2→J1とプロ入り3年で3カテゴリーでの出場および得点を記録し、天皇杯及びJリーグYBCルヴァンカップでも得点をし、守備的な選手ながら全カテゴリーのJリーグ戦およびカップ戦での得点記録を持つ苦労人、鹿沼直生選手の徳島ヴォルティスへの完全移籍が発表されました。

クラブの苦しい台所事情もあって今年は本職ではないCBでの出場をするポリバレントさや豊富な運動量を誇ったボール奪取などはもちろん、それ以上に磐田での日々は、補強などもあって開幕期は試合に絡めないことが多くもそこから這い上がり終盤には出場機会を獲得するなど試合に絡めなくても腐ることなく這い上がるプロとしてのメンタリティは本当に応援したくなる選手でした。
降格も昇格も知り、前代未聞の補強禁止期間となった2023年もクラブのために戦っていた鹿沼選手の退団は寂しい限りですが、本人にとって後悔のないキャリアとなるようこれからも応援しますし、今度は相手クラブの選手としてかもしれませんがまたJ1の舞台での再戦を願っています!

J1の舞台でもゴールを決めた鹿沼選手
カップ戦での活躍から序列をあげ、クラブにとって欠かせない選手に!
補強禁止だった2023年もクラブに残り、J1昇格に貢献!
徳島への移籍が発表された鹿沼選手

そして更に、磐田のアカデミーで育ち明治大学を経て、J2を戦うことになった2014年から10年以上ジュビロ磐田一筋で過ごし、苦しい時期のジュビロ磐田を支えていた小川大貴選手がジェフユナイテッド千葉へ期限付き移籍をすることになりました。

期限付き移籍とは言え、連続在籍記録としては現所属メンバーでクラブ最長となっていた小川選手(※在籍として最古は途中海外移籍を経験した山田大記選手の2011年からになります。)の移籍は正直辛かったですが、期限付き移籍ではあるので小川選手が10年以上の歴史を繋げてきたこのクラブがJ1残留を達成し、来季再び戻ってきて欲しいです…!!

J1・J2それぞれの舞台で活躍した小川選手
スピードを活かし、両サイドバックをこなす器用さを持つ小川選手
千葉への移籍が発表された小川選手

出会いもあれば別れもあるのが移籍期間。J1生き残りへ勝負所を迎える後半戦の戦い。きっとこれからも厳しい戦いも多いとは思いますが、共に戦い続けてくれた選手、そして新たに加わる選手がそれぞれ融合し、シーズン終了時には選手・スタッフ・パートナー企業やそしてサポーターの皆で笑顔で終えられるようこれからも1人のサポーターとして応援し続けられたらと思います!

今回も長文となってしまいましたが、ご一読いただきありがとうございました!!

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