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通信制高校のキャリア支援と進路指導

通信制高校から進路指導で気を付けなければいけないことがあります。実はまだ通信制高校は推薦で受験できない大学もあります。区別、差別だとお話ししても、今年度の募集要項を変更することは、不可能に近く時間の無駄なのでAOか一般入試での受験をすすめることとなります。一般入学は正直、大学入試に対応できるほどの学力が身についていないケースが多いので、AOを選択することとなりますが、プレゼンを苦手とする生徒も多くいますので進路選択に時間がかかります。この学校に行きたい!ここで〇〇を勉強したいと思って進路選択をする生徒は少ないため、プレゼンの練習しよう!というモチベーションにまで繋がることはなく、受験する学校を変更することになり、進学しやすい専門学校へという展開になります。

通信制高校の中には、トップクラスの大学受験を目指しているコースを設定して、予備校なとどもタイアップしていくことで、徹底的に受験指導をしている学校もあります。私も高校は自宅学習で他の時間は全て予備校というプランを設定していたことがありますが、希望者は誰も出てきませんでした。その反面、美術系の大学へ進学したいという方に向けた受験対策を打ち出した所、4,5名程度の高校生が転校してきてくれるようになり、実際に有名美術大学へ一般受験で合格していく、という実績を作ることができました。

学校としての特徴として、国公立大学への受験指導は必要なかったコンテンツだとよくわかりましたが、入学するまでのお手伝いを毎日することができるのも、通信制高校の特徴なので、この学校に行って何がしたいのか?この学校に行った後に苦労しないようにと、高校の授業の中で進路実現後の対策をすることができるのも、通信制高校の強みであるように感じます。

しかし、キャリア支援という点では手薄であることは否定できないかと思います。生徒によると言ってしまえばそれまでですが、ライププランを課題として提供することはあっても、それを考えて深めていくという授業を行うと、出席が20%位まで落ち込む時がありました。これから先の自分を考えることがストレスになってしまい、避けて通る傾向が非常に強く感じています。不登校経験者よりも、家庭環境によって差が出ていると考えています。学費納入状況も比例しています。

進学するための技術指導は求められますが、考える機会は否定的。
これは通信制高校に限ったことではないかと思いますが、不登校の理由が家庭環境という生徒が多いことからも納得のいく傾向かと思っています。

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