新しい桜の名前を知る

4月生まれなので、春が一番四季の中で大好きです。以前梅の花を撮りに行った記事でも、7月まで春が続けばいいのに、と書いていました。

春の代名詞・桜。その中でも最も有名なのは「ソメイヨシノ」でしょう。全国各地にある桜の名所で主に有名なのは、やはりソメイヨシノですし、気象庁が発表する開花予想で使用される桜もソメイヨシノです。

ソメイヨシノ(染井吉野)の歴史は調べてみるとそこまで古くはないようです。ソメイヨシノは自生の桜では無く、園芸用として江戸時代後期に開発された園芸品種のサクラとのことです。我々に馴染み深いソメイヨシノを開発してくださった方、どうもありがとうございます、と頭が下がります。そして高度経済成長期に全国各地にソメイヨシノが植えられた。ほとんどの個体が接ぎ木などで増やしたもので、遺伝的には同じものなので、周囲の環境に対する反応がほぼ同じということです。なので全国どこへ行っても気象の変化による開花は同じ。故に開花予想ではソメイヨシノがベースとなるそうです。

これだけソメイヨシノが馴染み深いと、桜(=ソメイヨシノ)の開花の時期、というのは関東・九州であれば3月下旬〜4月上旬、北海道であれば4月下旬〜5月上旬というイメージを持っている人が多くなるのではないかと思います。僕もそのうちの一人でした。

しかしながら、instagramやFacebookでカメラのアカウントやハッシュタグをフォローしているとこの2月にも桜の写真がアップされてきます。

2月に桜が咲くの?と思いましたが、それはどうやら「河津桜」と呼ばれる桜のようです。その開花時期は1月下旬から2月にかけて開花するということで、春を先取りする桜と言ってもいいでしょう。

河津桜は、静岡県河津町が起源とされています。今年も静岡の河津町では「河津桜まつり」が開催されているようです。(2020.2.10-3.10)

「河津桜」というひとつの桜の品種を知ることで、僕にとっての春は随分と長いものになりました。アイドルグループのファンクラブにある、ライブのチケットのファンクラブ先行予約、みたいな感じで、河津桜ファンクラブの、春先行予約といったところでしょうか。

吹きすさぶ風が冷たくとも、そこに桜が咲いていたなら。それは春に違いありません。だって桜が咲いたら春です。無理矢理ですが、僕はそうやって大好きな春を少しでも先取りしようとしています。

せっかくなので、東京でも河津桜を楽しめる場所に行きたい、と思いこの間の休みは江戸川区の旧中川河畔に行って、河津桜を満喫してきました。色々なメーカーの一眼レフを持ったカメラマン、卒業シーズンを迎えたであろう袴を着た若い女性とカメラマン(卒業に際して、そういうサービスもあるんですかね)、ゆったりと犬の散歩をしながらプシュッとビールの缶を開ける人。色々な風景がそこにありました。春、みんなきっと、楽しみなんですよね。僕もそのうちの一人です。

川沿いでプシュッと11時くらいからされてる方が多かったのですが、僕は麦酒を持ち合わせて居ませんでしたので、満足いくまで桜の写真を撮影したのち、柴又に行って、帝釈天を拝む前に、とりあえずもんじゃ焼き屋さんに一人で乗り込んで、歩きすぎて疲れた脚を労りながら、ひとまずヱビスビールの生と、プレーンもんじゃにエビとイカと紅生姜とベビースターラーメンをトッピングして、ちびちびやったのでした。

早咲きの桜を見て浮かれる期間が長くなってしまうことだけは、少し問題かもしれませんね。けど僕は河津桜を知れて幸せです。新宿御苑、代々木公園、まだまだ見頃とのことですよ。

以下写真は旧中川の堤防にて。

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スカイツリーがある風景。未だに東京に来たばかりの自分に馴染みません。ふへぇ、って思う。

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河津桜は鮮やかな紅色が特徴の桜です。

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さぁ、ヒヨドリは何匹いるでしょう?

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東京、意外と自然が多いなぁ、なんて思います。気持ちいい青空でした。

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