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たった2つの助詞で全てを語る。〜「浮気されたけどまだ好きって曲。」りりあ。〜

 汚れた君は嫌いだ
 君を汚したあいつも嫌いだ

 「浮気されたけどまだ好きって曲。」ってタイトルは正しくない。この曲で言いたいことは、たったの2行ですべて言い尽くしている。ただそれはタイトル通りではない。

 「汚れた君は嫌いだ」の行は「は」という助詞がものを言う。「は」という副助詞は、いろいろなニュアンスや意味合いを副える働きをする。その中のひとつに、他を排除するという意味がある。つまり、「君」はいろんな姿をもってるけど、「汚れた」状態の「君」は嫌いだ。でもそれ以外の「君」は好きだ、って意味も読み取れる。嫌いな君って、たったひとつかーい、って突っ込んでいい。全面的にほぼほぼ君を好きなんだな。

 「君を汚したあいつも嫌いだ」の行の注目助詞は、「も」。これは他の事柄と同様にという意味ですね。こう書くと「あいつ」のことは全面的に嫌い、となる。「君」は「汚れた」状態の1点だけ嫌い、あとは全て好き。あいつは全面的に嫌い。と、2つの助詞に注目したとき、こう読めてしまう。

 そうするとこの曲のタイトルは「浮気したのはあいつのせいだからずっと好きって曲」じゃないの?まあ「君」って言い方と「あいつ」って言い方してる時点で、全て語ってるようなもんだけどね。

 最初の2行で全て言ってしまったので、もう後の歌詞はいらないよね。ってわけにはいかないけど、どうしてもむず痒いというか、ちょっとなあってのが韻の踏み方。「更新」と「放心」、「LINE」と「ベッドイン」。うーん(笑)

 

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