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【下北沢B&B】編集スパルタ塾は師匠や仲間に出会える場(11期)

下北沢のビールが飲める書店、みんな大好き「Book & Beer」(以下B&B)で行われている講座「編集スパルタ塾」をご存知ですか? 11期となる今回は2023年4月から翌年3月まで、火曜の夜に毎月2回の丸々1年かけた講義で菅付さんにみっちりシゴキを受けました。

第11期菅付雅信の編集スパルタ塾
https://bookandbeer.com/seminar/bb23sparta/

あと1回、最終回を残すだけとなったこの機会に1年間を振り返ってみようと思います。
あ、12期の募集ももう始まっているので、もし興味を持ったらぜひ参加してみるといいんじゃないかな!

<プロフィル>
菅付雅信
編集者/株式会社グーテンベルクオーケストラ代表取締役。1964年宮崎県宮崎市生れ。『月刊カドカワ』『カット』『エスクァイア日本版』編集部を経て独立。『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』の編集長を歴任。雑誌、書籍の編集から、プランニング&コンサルティングを手がける。『ブルータス』のウェブ版「BRUTUS.JP」で「流行写真通信」連載中。著書に『東京の編集』『はじめての編集』『中身化する社会』『物欲なき世界』『動物と機械から離れて』『写真が終わる前に』など。アートブック専門出版社「ユナイテッドヴァガボンズ」の代表も務め、刊行した片山真理作品集『GIFT』が2020年度の木村伊兵衛写真賞受賞。渋谷パルコ<GAKU>にて「東京芸術中学」を主宰。ADC賞銀賞、D&AD賞受賞。東北芸術工科大学教授。

https://bookandbeer.com/seminar/bb23sparta/

気になるゲスト講師が1人でもいれば参加した方がいい

講座は年間で全22回あり(基本的には月2回だが、8月は夏休みで講義なし)、大きく分けて下記の2種類で構成されます。

・菅付さんによる講義(通称:講義回)=9回
・ゲスト講師陣による課題と講評(通称:ゲスト回)=13回

<スパルタ編集塾11期:ゲスト講師>
#1 西田善太さん(マガジンハウス取締役/ブランドビジネス領域担当)
#2 柿内芳文さん(編集者)
#3 中村勇吾さん(ウェブデザイナー/インターフェースデザイナー/映像ディレクター)
#4 新谷学さん(『文藝春秋』編集長)
〜ここで夏休み〜
#5 藤澤千春さん(編集者/太田出版)
#6 河瀬大作さん(株式会社Days代表取締役/元NHKプロデューサー)
#7 朝吹真理子さん(作家)
#8 高崎卓馬さん(電通グロース・オフィサー/エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター)
#9 井上未雪さん(朝日新聞メディア戦略室専任部長)
〜ここで年末年始〜
#10 深澤直人さん(プロダクトデザイナー)
#11 菅野薫さん((つづく)クリエーティブ・ディレクター、クリエーティブ・テクノロジスト)
#12 小野直紀さん(博報堂クリエイティブ・ディレクター/プロダクトデザイナー)
#13 嶋浩一郎さん(博報堂 執行役員 兼 株式会社博報堂ケトル 取締役/クリエイティブ・ディレクター)
#13 内沼晋太郎さん(NUMABOOKS代表、ブック・コーディネーター)

https://bookandbeer.com/seminar/bb23sparta/

中村勇吾さんや深澤直人さんの出す課題について、ご本人の前でプレゼンして聞いてもらえる!なんて機会、そうそうないと思います。すごい。

何がスパルタなのか?

ここまで読んで疑問に思うかもしれませんが、まず…

【キツいポイント(1)】上記のゲスト講師陣によって毎回多岐にわたる課題が出される
【キツいポイント(2)】ゲスト講師が実際に業務で直面しているナマの課題であることがほとんど

という点です。クリエイティブの最前線で活躍しているゲスト講師の方々が、現在進行形で悩まれている課題を我々に投げつけてきてくれます。めっちゃ実践的!

さらには…

【キツいポイント(3)】菅付さんによる一次審査(予選)を突破した企画でないと、ゲスト講師の前で発表できない

という点が個人的には非常に大きかったです。発表ができないということは、ゲスト審査員の方からのフィードバック・講評もいただけない!ので、発表できた人はさらにどんどん強くなり、発表できない人から見るとどんどん差がついてしまう!と。
私は序盤の3回、全く選ばれなかったため非常に危機感を覚えました。キツい。

さらに、菅付さんによる予選を通過できたとしても、お題を出していただいたゲスト審査員の視点から見て全くの的外れであれば、みんなの前で容赦なくダメ出しを受けます。キツい。
プレゼンした企画案のうち、もっとも優れた1案だけがゲスト審査員賞に選ばれる、という栄冠に浴することができます。いいなあ!

オマエの成績はどうだったんじゃい? というツッコミをいただきそうですが…現在までに全13回のゲスト回のうち、12回分が終わりました。今のところ私が予選突破できたのはそのうち半分で6勝6敗です。審査員賞をいただいたことはありません。悔しい!

年間でのMVPを獲得できれば、副賞としてB&Bで使える12万円(受講料相当)分の商品券も授与されるとのこと。実質無料じゃん!

【キツいポイント(4)】前期終了時点で、成績不良者は強制で退学させられるとのこと!

前述の通り#4で初の予選突破だったので、夏休み前の前期で1勝3敗。実はめちゃくちゃヒヤヒヤしてました。
やる気出して毎回前列に座っているのに、休みが明けたら「そういえばあの人いないね」なんてなったらキツい。

反面、こういった選抜がされることで本気の生徒だけのコミュニティが保たれている、とも言えます。あ、もちろん退学者は相当分の授業料は返還されるとのことですよ。

「オンライン参加」より「リアル参加」がオススメ

近年はコロナの影響でオンライン開催だったらしいのですが、11期は久々にB&Bでのリアル開催も復活したとのこと。以前から興味があったので軽い気持ちで申し込んでしまいましたが、初回の講義を受けて「本当にスパルタだ!」と驚くことになりました。

「B&Bでのリアル参加」と「オンライン参加」どちらも可能ですが、1年間通った経験上、リアル参加をオススメします。
講義を受けるだけならどちらも変わらないのでは?(しかも「オンライン参加」の方が少しだけ安い)と思うかもしれませんが、B&Bでイスを並べて受講していることで受講生同士で仲良くなれますし、そもそもスパルタ塾の名を冠するこんな講義に自腹切って通ってくる人は「仲間」と思って間違いありません! 積極的に話しかけていきましょう。

結論:1年通ってみてどうだったのか

前職・前々職と出版社で編集者やプランナーを担当していましたが、どちらも大規模な会社・部署ではなかったため、体系的な教育を受けていたか?というと疑問符で。もちろん機会ごとに先輩や上司から赤入れ・ツッコミはいただけるものの、どうしても自己流になりがちでした。

こういった(実績のある)講座で学びなおしたい、という気持ちは常に持っていたので時間ができたタイミングで迷わず申し込んだことに後悔はありません。

また、競い合える仲間・ライバルができたというのも大きな財産だと思ってます。講義が終わった22時から居酒屋に繰り出しての感想戦。その他雑談。とても刺激的でした。卒業しても集まろうよな!な!

最終講義が終わったら、さらにもう少し具体的に書いてみるかもしれません。では!

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