見出し画像

【育休】2週間でも良いから男性育休がオススメな理由

※ 子供や親によって個人差があります。
※ 2週間は短い。新米パパができること・分かることには限界があります。
※ 育児の大変さは1歳超えてからが本番と言う声を肯定します。


はじめに

謝辞:家族優先とし育休奨励してくれた社長、仕事の引き継ぎや協力いただいたチームのみんな、ありがとうございました!

私について:30人未満のITベンチャーで在宅勤務
・自宅で猫の世話が必要なため、妻のみ里帰り。夫は週末帰省。
・産後1ヶ月、妻子が帰宅したタイミングで2週間の育休スタート
・妻はフリーランスのため、産休育休の手当なし

対象読者
①育休取得を悩んでいる夫、その妻
②第一子誕生を控える未来の新米パパへ

伝えたいこと
・短いと言われようと2週間でも良いので、男性の育休取得を推奨したい。
・私の失敗と工夫が、どこかの新米パパや夫婦の参考になれば嬉しい。

本意ではないこと
・2週間で十分とは言ってませんし、分かりません。
・誰にでもオススメできる事なのか分かりません。自己判断ください。



❶ なぜ育休取得したのか

(1)生涯にわたる「夫婦仲の低迷」をリスクヘッジするため

結論、このグラフが怖かったから育休取得しました。夫婦円満でこそ仕事に励めます。夫婦不仲になると子に悪影響して、10年後に母子vs父の四面楚歌になるリスクも妄想してしまいました。10年後の結果は別の因果でしょうが、やらない後悔より、やる後悔を選択。

(出典)東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長
渥美由喜著「夫婦の愛情曲線の変遷」

大変な乳幼児期に「夫と二人で子育てした」と回答した女性たちの夫への愛情は回復し、「私一人で子育てした」と回答した女性たちの愛情は低迷します

東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長 渥美由喜(あつみなおき)


(2)産後うつをリスクヘッジするため

産後うつは産後〜数ヶ月だけでなく、1年後発症のケースもあるそう。私たち夫婦はメンタルが強いタイプではないので気がかりでした。また、産後8週間以内に育休を取れば再度休めるため、臨機応変に休めるようリスクヘッジすることにしました。

産後うつはいつ起こる? 産後1年までのうつ症状の推移について学会発表しました|東北メディカル・メガバンク機構

解析の結果、産後1ヵ月時、1年時ともに同程度の割合でうつ症状がみられました。

産後うつはいつ起こる? 産後1年までのうつ症状の推移について学会発表しました|東北メディカル・メガバンク機構


※ 2022年10月施行の産後パパ育休(出生時育児休業)によって、産後に休まずとも分割して休めるようになるそうです。詳細はお確かめ下さい。

産後パパ育休は、女性の産後8週間、これまで「パパ休暇」として育休の一部で取得していた休業を、育休と別枠で取得できる制度です。期間内であれば最長4週間、2回に分割して取得することができ、これに併せて産後8週間後の育休についても最長1年間を、2回に分割して取得できるようになります。

【2022年最新】男性の育休はじつはメリットだらけ! 取得期間や助成金など、法改正も併せて制度の内容を解説 - マネコミ!〜お金のギモンを解決する情報コミュニティ〜


(3)結果的に仕事に集中するため

2年前に子猫を飼い始めた時、子猫にマインドシェアが奪われて業務に集中できず、一日一日があっという間に過ぎました。子供が産まれたら、子猫以上に大変な状況になるだろうと予測しました。思考がぐるぐる回るからです。可愛くて仕方なかったり、どんな子なのか興味をそそられたり、問題ないか不安だったり、一緒に暮らすための試行錯誤をしたり。問題を整理したり慣れるまで目まぐるしいです。



❷結果、育休はオススメ

(1)夫婦仲のリスクヘッジ、おそらく達成。

仕事を休んでくれたことで、結果、夫婦で育児に集中することができました。夜泣き対応や日中子どもと過ごすことの孤独さなど辛いことはもちろん、日々変わっていく子どもの表情やしぐさなど嬉しいこともシェアできた気がします。

妻からのコメント

仕事のタスクを頭から一旦ゼロにして、出産で大きく変化した妻と子に集中する絶好の機会でした。

後述しますが、妻の地雷をたくさん踏んだし完璧では無かったです。しかし仕事と並行しているとマインドシェアが確保できず、育児の新しい情報量や睡眠不足にイライラしていたはずです。そういった意味では余力があったため壊滅的な問題は起きませんでした。


(2)産後うつリスクヘッジ、未達。でも休まないよりマシ。

コロナ禍の出産は思ったより孤独で不安が大きく、若干マタニティーブルーに。里帰り中は家族に身の回りのことをしてもらえましたが、自宅に帰ってからはそうもいきません。産後1か月を過ぎたとはいえ、子どもの世話をしながら家事をするのは慣れてなさ過ぎて体力的にも精神的にもおそらく不可能でした。夫に休んでもらってよかったです。(が、やっぱり大変なのでできればもっと長く休んでもらえたらさらによかったのかも…)

妻からのコメント

育休前の産後入院中や産後里帰り中が一番辛そうでした。入院中はコロナで面会できず電話のみ。そばに居ることができませんでした。電話越しで妻の泣いてる声は、きっと忘れません。それを乗り越えて今があるのだから感謝しかありません。

育休取得した効果なのか分かりませんが、帰宅後は辛そうな姿が垣間見れなかったので、休まないより休んで良かったです。特に、睡眠不足や新しいことを学ぶ大変さを体感でき、妻の辛さを少しでも共感できたことが重要でした。


(3)仕事復帰、成功。英気を養えるちょうど良い休暇に。

社会人になって初の長期休暇。実際には学ぶことが多く休めないですが、2週間も仕事のことを考えなかったのが初めてだったので、改めて仕事に向き合う気持ちを整えられました。もし1年の休みだったら、働く気力を失っていたかも。※個人の見解です。

また、育児や幼児教育を考える時間も取れました。育児や子の知識は妻に勝てないので、常にキャッチアップが必要になり育児関連タスクに追われることになりました。そんな中でも仕事を休めたことで、ゆとりができ、前向きに情報獲得・実践できました。

例えば面白かったのはモンテッソーリ教育。0〜6歳の乳幼児期は感受性が最も高い年齢で、大学よりも教育のコスパが高いという主張が新鮮でした。敏感期と呼ぶ発達に大事な時期があり、大人から見る問題行動は子供から見れば能力獲得のための必要な行動だとか。強化学習や子供のUXデザインを考えていくと楽しめそうだなと妄想が捗る職業病。親としての心構えが少しずつでき始め、環境をどう整えるか思案できたのは大きかったです。



❸育休取得するために、工夫したこと

1年ではなく2週間というのもありますが、会社への負担が少なかったように感じています。もちろん協力してもらえる周囲の理解が大前提ですが、取得にあたって工夫したことは2つ。

育休による会社への補助金制度の調査・提案
例えば両立支援等助成金「育児休業等支援コース」などがありました。

3ヶ月前から育休周知・相談
一度周知するだけでなく、Slackの自分の名前の後ろに育休期間を記載しました。また、目標設定の段階から育休期間を考慮して、目標自体を調整したり誰に何を引き継ぐか明確にしました。



❹ぶっちゃけ、育休生活の実際。ギャップと学び

育休がおすすめという結論を書きました。ここからはパパになる前に心構えておきたかったリアルな情報を共有できればと思います。情報を仕入れるのとは違い、実体験して分かることがいくつかありました。

(1)育休前とのギャップ

■ 睡眠不足に慣れるまで時間かかる。
子供と一緒に暮らしてから生活リズムが激変しました。3時間置き・3時間未満に泣いてミルクを欲する子供に合わせた生活リズムに。
 [before] 就寝25時→起床9時
 [after]    就寝21時→起床24時・3時・6時
育休期間中は慣れなくて、子供の隣でゴロゴロ過ごすのがやっとでした。2週間は慣れるのにちょうど良かったかもしれません。

■ ワンオペで「トイレにも行けない」は本当だった。
初めてのワンオペはトイレに行けませんでした。昼寝しない、原因不明に泣き続ける、大量ウンチ、猫が手を出す、お風呂で落下させないか不安・・・1日中、目を離せませんでした。

■ 子供の「危険」への理解が足りず、妻から怒られる。
きっかけはワンオペ風呂どうやるか論争。子供をどこで乾かすか。綺麗とは言えないが床に子供を置きたい妻 vs 洗濯機の上で乾かすと主張した私。ありえない、落ちるリスク、危険性を分かってないと怒られました。実際にお風呂入れて初めて分かりましたが、怖くてそんなことできませんでした。この認識のズレが夫婦のズレになると思うと、実体験ベースで理解でき、早めに回収できてラッキーでした。

■ 子は育つ。また学びの旅へ
当たり前ですが子は育ち変化するので「ワンオペできるパパ」の定義も変わってくるわけです。一人でも外出できるとか。さらに育てば一緒に遊べるとか、発語できるようになったら全く別の悩みが産まれてくるのか・・・とリアリティが増してきました。今は寝れなくて大変だけど、悩みの種類が変わってくると、また大変そうだなと震えてきました。


(2)実践して良かったこと

■ 育児記録アプリ「ピヨログ」で夫も育児しやすくなる
ホーム画面のウィジェットで常に見れる状態にして生活してました。

ホーム画面。ぴよログウィジェットの見方

育児記録により子供の状態が分かるのが便利です。ミルクや授乳の時間が見れるので、そろそろミルクの時間だから用意しておこうと先回りできます。泣いてる原因はミルクの時間が近いからか眠りたいのかトイレなのかなどと泣いてる原因を推測して行動できるように。

記録は夫婦の実績になります。ワンオペした日はあまり寝ず大変だったのか、ウンチが毎日でるようになってきたのかなど、お互いを讃えあい、ねぎらうことができました。これらの結果、まだまだ妻に頼るところは多いですが、心身疲れている妻に1つ1つ確認しなくて済み、大変な時には助け合える関係になれたと思います。

■ 「ねんトレ」で生活リズムが改善傾向
新生児の頃よりも、まとめて寝てくれるようになってきました。これも「ねんトレ」を妻が新生児の頃から実施してくれたからです。

新生児からできる「ねんトレ」は限られているので、下記のみ行いました。
・朝の光を浴びる
・日中は明るくうるさく、夜は暗く静かにを徹底する
・常夜灯は使わず、間接照明を使う(ニトリのLEDランプ)
・部屋の温度と湿度に注意する

妻からのコメント
ピヨログの睡眠まとめ画面。夜中に寝てくれるようになった。

■ 子供が泣いたら様子見することの目線合わせ
赤ちゃんが泣いてるとストレスなので、泣いたらすぐに抱っこしてましたが、時と場合によって様子を見ることにしました。泣いてることに対する理解を変え、夫婦間で目線合わせしたからです。特に、眠くてグズって泣いてる場合には、自分で寝れる子になるよう長めに様子を見るようにしました。
夫婦間で共有したり議論していく重要性を感じました。泣いてる時に不快な思いを感じてることを共有したり、どう対策するか話したり、泣き方によっては様子見た方が良いケースを見つけて共有したり。

■ 育休期間の目標を夫婦で擦り合わせ
育休期間が2週間で限られているのでゴール設計にちょうど良い期間でした。この目標設定が起点となって、夫としてのスタンスを明確にできたし同じゴールに向かって議論ができたと思います。

私たち夫婦が決めた目標はこれら。
① 自宅でのワンオペ手法確立(帰省先と環境が異なるため)
② 夫による料理家事ミッション(例:特定レシピ・作り置きなど)
③ 仕事復帰時の生活リズムの仮説立案(例:何時に家事育児に復帰するか)
④ 子の成長に合わせたチャレンジ(例:抱っこ紐・ベビーカーでのお散歩)

■ 家事の手間削減
授乳できるママには敵いません。夫は妻を支えるように動きたいところ。家事をどうしたらラクできるか家庭のオペレーション改善が急務。いくつか試したことは以下です。

  • 買い出し:ネットスーパー、生協、冷食、まとめ買いなど

  • 料理:ミールキット、多めに作る、作り置き。作らずにUberEatsなど

  • 洗濯:ドラム式洗濯機・・・と言いたいところですが狭くて設置できず。



最後に

「育児休業」って名前ではなく、育児集中修行期間、「育集」とかの方が良いんじゃないかと思ってきました。パパが休みだと思って何もしなかったらマズイし、その時だけ育児に参加する期間だと思ったら家庭崩壊しそう。今だけ仕事を脇に置いて集中する期間って位置付けるくらいが良さそう。

実際、育休中よりも明けてからの方が赤ちゃんの成長変化が大きく大変です。常に育児や赤ちゃんを学び続け、夫婦で協力していかねばならない危機感があります。「育集」によって、この危機感を得られた事が最大のメリットかもしれません。

さて、増加傾向とはいえ、日本男性の育休取得率は12.65%です。2週間でも良いから育休ならぬ育集がおすすめです。あなたも令和の新たな選択肢としていかがですか。

■育児休業取得者の割合(P17)
女性 : 81.6% (令和元年度 83.0%)
男性 : 12.65% (令和元年度 7.48%)

厚生労働省「令和2年度雇用均等基本調査」

おすすめ書籍・購入品

30冊くらい流し読み、良いと思った書籍を抜粋しました。kindle unlimitedが多めなので、ぜひ読んでみてください。

産前パパ準備に役立った書籍


子育ての勉強になった書籍



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?