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このビジネスマンガがすごい!2022

こんにちは!ビジネスパーソンにオススメのマンガを紹介しているみやおです。

今回の記事では、今年読んだビジネスマンガの中から特にオススメの作品をまとめました。

題して『このビジネスマンガがすごい!2022』

本家『このマンガがすごい!』は色んな方の投票で選んでいますが、こちらは筆者の独断と偏見で選びました。

ちなみに『島耕作』シリーズのようなザ・ビジネスマンガだけでなく『キングダム』のようなビジネスに役立つ歴史マンガ等も含めて「ビジネスマンガ」としています。

ということでさっそく紹介していきます。全部で10作品あります。

15分の少女たち -アイドルのつくりかた-

かつてないアイドル”ビジネス”コミック
主人公は、大手芸能事務所「ムーンライト」の新入社員・小林竜馬。
ムーンライトが手掛ける新アイドルグループプロジェクトに配属された彼は、まずは進行中のオーディションでメイキング映像を取ることを命じられる。そこで小林は、「アイドルビジネスのリアル」を知ることになって!?
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「誰もが15分だけ有名になれる」
アンディ・ウォーホルの言葉はインターネット時代の到来によって現実味を増し、幾度となく引用されたことだろう。
それでは、何を捧げれば15分以降の世界に到達できるのか?
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映像化もされた『左ききのエレン』の鬼才・かっぴーと新鋭・戸井理恵が紡ぎ出す、前代未聞の「アイドルプロデュース譚」、開幕!!

単なるアイドルマンガではなく、その裏側の人たちの物語という点がとても好みでした。
プロデューサーやマネージャーといった、アイドルを「つくる」人たちの仕事の描き方がとても丁寧かつ、情熱的で心が揺さぶられます。
原作のかっぴー先生の作品『左ききのエレン』と地続きの物語で、共通するキャラが出てくることもファンにはたまりません。

クイーンシャムロック

大手広告代理店に勤める高坂みつばは数字に強くて負けず嫌い。
海外の広告賞受賞という野望を胸に秘め、日々仕事に邁進していたが、その高い向上心と能力故に、ものごとの伝え方がヘタで仕事も上司との関係もうまくいかず仕事の評価に不満を募らせていた。
そんなある日、会社の飲み会でたまたま入ったカジノバーで出会ったポーカーがみつばの負けず嫌いを刺激し、彼女の世界を変えていく――。
仕事も遊びも真剣勝負なオトナに贈る物語

ポーカーマンガはとても珍しいと思うのですが、そこに広告代理店という仕事の要素も上手く絡めています。主人公のみつばが、ポーカーを通じて周りの人をよく観察して理解するようになり、それが仕事にも活かされる、という描写が良かったです。趣味が仕事にポジティブな影響を与える、というのは、趣味がマンガの筆者も常日頃感じていることなのでとても共感しました。
ただし…1巻が良くて続巻を楽しみにしていたのですが、残念ながら途中で連載終了となったようです。残念ながら2巻は出ない模様ですが、ウェブサイトで1巻の続きから物語の最後まで無料公開されています(執筆時点)。短いながらも良いラストでした。

菌と鉄

人類はキノコに支配されていた。脳に寄生することで自由を奪い、思考を奪い、菌類は徹底した管理社会を築き上げた。しかし、ここにイレギュラーが存在する。最強の兵士・ダンテは、ひとりの少女との出会いをきっかけに、この世界の理を覆す決意をした。『進撃の巨人』諫山創が惚れ込んだ、新たなる"絶望"と"抵抗"の物語。
人類はキノコに支配されていた。脳に寄生することで自由を奪い、思考を奪い、菌類は徹底した管理社会を築き上げた。しかし、ここにイレギュラーが存在する。最強の兵士・ダンテは、ひとりの少女との出会いをきっかけに、この世界の理を覆す決意をした。さあ。絶望の底から、叛逆をはじめよう。

いわゆるディストピアものなんですが、2巻が「えっ…このまま終わるの!?」と思うようなスピード展開だったんですが、そこからさらに物語が進展して、もう凄いとしか言えなくなりました。
ビジネス的な観点からチェックすべきキャラは指揮官のグラントという人物です。撤退を余儀なくされ仲間を犠牲にしても前に進まないといけない指導者の苦悩が描かれていて、とても刺さりました。
個人的な推しキャラはギンといういわゆる主人公・ダンテの師匠キャラなんですが、自分を捨てても未来(=ダンテ)にすべてを賭ける姿が最高です。3巻にはそんなギンの番外編が掲載されていて、あまりの良さに泣きました。

らーめん再遊記

伝説のラーメン×ビジネス漫画 「ラーメン発見伝」「らーめん才遊記」、カリスマ・芹沢がかえってきた!
憎らしいほど鋭い男…ラーメン界の一大革新と一大ブームを牽引した男…
そして今、令和のラーメン界とフードビジネス界、はたまた現代の全てのビジネスパースンに生きる指針を示すべく、極旨ラーメンとともに現れる!!

「ラーメンハゲ」の愛称でネットミームとなっている芹沢さんが、今作では主人公になっています。相変わらずの毒舌に加え、今作ではサウナにハマったり自転車で爆走したりとコミカルな面が前面に出ていて最高です。
ラーメンYoutuberが登場したり時代を反映した話の展開も良いです。
相変わらずビジネス的な名言も多くて、芹沢さんが座右の銘としている「あらゆるジャンルに貴賤はない、だが、ジャンルの中には厳然として貴賤が存在する」という言葉には膝を打ちました。こちらは、『私、プロレスの味方です』の作者・村松友視氏の言葉として6巻で紹介されていました。

寿エンパイア

さあ、寿司の時間だ!
日本の料理界に燦然と君臨する寿司の老舗・華山。
だが、その4代目・華山剣蔵に老いの影が忍び寄り、寿司の帝国は静かに傾きつつあった。
亡き母親の足跡をたどってハワイからやってきた少年・友悟は、華山の寿司職人となり、熾烈な後継者争いに挑むこととなるが…

唯一無二の寿司バトルマンガです。主人公・湧吾のまっすぐさと、大器を予感させる勝負への姿勢がめちゃくちゃ好みです。
さらに先ほど紹介した「ラーメンハゲ」こと芹沢さんに比肩するほどの良キャラ「児島のアニキ」が最高です。主人公に悪態をつきながら的確な指導する姿は、一部のマンガファンから愛をこめて「寿司メガネ」と称されています。
児島のアニキ関連では、10巻に収録されている「鬼神」という番外編が秀逸です。素人が見切り発車でスタートさせた洋食屋に児島さんが立ち寄るというエピソードですが、料理のオペレーションが悪すぎるのを我慢できず厨房に立ってやり方を見せて指導する児島のアニキが痛快です。寿司職人というか敏腕の飲食コンサルじゃないですか…筆者もコンサルの仕事をしているので、ぜひご一緒に仕事をしたいです。

メダリスト

人生ふたつぶん懸けて、叶えたい夢がある!
夢破れた青年・司と、見放された少女・いのり。
でも二人には、誰より強いリンクへの執念があった。
氷の上で出会った二人がタッグを組んで、フィギュアスケートで世界を目指す!

フィギュアスケートの世界で金メダルを目指すいのりさんと、夢破れてもフィギュアスケートに新しい居場所を探す司コーチのコンビが最高です。
社会人だとどうしても司コーチ目線で見てしまうのですが、部下や後輩など指導する社員がいる人は全員読んだ方が良いとすら思います。
特に、司コーチのティーチング(正しいやり方を教える指導法)とコーチング(自発的な行動を促す指導法)の使い分けが秀逸です。
また、試合に臨む戦略を検討するシーンでも、自分たちの武器と相手の特徴を冷静に分析して勝ち筋を見出すところは全てのビジネスパーソンが学ぶべきポイントです。

ガールクラッシュ

「舞台に上がるのは、理想のかっこいい女の子――」
百瀬天花(ももせ・てんか)・高校1年生。
学校の成績がよくて、ビジュアル最強、ダンス部では1年生ながらセンターに立つ。
天花が誰にも羨ましがられる存在=ガールクラッシュ(女子が憧れるかっこいい女子)になったきっかけは、小学生の頃。母親が不倫して、相手の男と一緒に失踪したのがクラスで噂になってしまい、ハブられていた天花は、いつも一人で行動していた。そんな折、クラスメイトの湊晴海(みなと・はるみ)くんが、声をかけてくれた。人気者の晴海は、天花の家庭環境など気にせず、フラットに付き合ってくれる。天花はいつしか、その優しさに惹かれ、次第に晴海が好きになっていく…。
そこからは勉強も、部活も、すべて一生懸命やって、中学では彼女も人気者に。そしてパーフェクトに成長した天花だったが、恋にだけは奥手で、晴海に思いを伝えられずにいた――。
――きっかけは、恋。
――きっかけは、憧れ。
巷で大流行するK-POP――
日本の女子高生たちの青春は、K-POPアイドルの夢に向かって動き出す!!

努力家の主人公・天花が目標に向けてとにかく一生懸命で、自分も頑張らないと、と思わされる作品です。天花がK-POPアイドルを本格的に目指すようになるエピソードは涙なしには見られません。
また、大手事務所の社長であるイ・ジャンファンというキャラがヤバくて最高です。めちゃくちゃ透けてるシャツを着たりして「事案」と言われてしまうヤバい言動と恰好をしているのですが…人の才能を見抜く力が凄くて、もっとできると信じる姿が指導者としてカッコいいです。

株式会社マジルミエ

“魔法少女"──それは、誰もが憧れる「職業」である。
就職活動に苦戦する女子大生・桜木カナ。面接先で怪異に巻き込まれたカナは、駆けつけた魔法少女・越谷を手助けしたことをきっかけに、ベンチャー企業『株式会社マジルミエ』に魔法少女として新卒入社することになり…!?
お仕事×魔法少女アクション、スタート!!

魔法少女とベンチャー企業という正反対みたいな要素を掛け合わせてめちゃくちゃ面白くなっている凄い作品です。
この作品にもヤバい社長が出てくるのですが、こちらは「魔法少女の恰好をした凄腕のエンジニア」という重本社長です。この重本社長のセリフに名言が多く、特に人事評価に関する次の言葉がとても刺さりました。
「評価で見えた弱い部分は別の人間が埋めれば良い それが会社で それが仕事だ」
会社やチームで仕事をする意義を端的に表していて最高でした。

オナ禁エスパー 竜丸短編集

男は自慰行為を我慢する事で超能力を得られる。これは広く知られた定説だが、健全な中学生男子が性欲の塊である事もまた定説である。1人の少年がオナ禁で地球を救わんとタち上がる表題作他、3作収録の青春短編集。

表題作が今年一番泣いた作品です。禁欲すると超能力が使えるという設定が、地球に迫る危機に対峙するという壮大なストーリーに展開して、なぜかめちゃくちゃ感動させられるのが凄い!というかもはやズルいという感情すら抱きます。
中でも「鋼鉄の男・スチール大佐」というキャラが秀逸で、読切ながら名言を連発してきます。スチール大佐が失敗した作戦のメンバーにかけたねぎらいの言葉が最高過ぎて、いつか自分もプロジェクトに失敗した際にはマネしたいと思います。その言葉の後のスチール大佐の行動も最高です。

東京ヒゴロ

人は漫画を生きるのか。
大手出版社を早期退職した漫画編集者の塩澤。
理想の漫画誌を作るため、自分が信じる漫画家たちを訪ね、執筆を依頼する。
仕事か、表現か、それとも友情か。
漫画を描く者、描かぬ者、描けぬ者、東京の空の下、それぞれの人生が交差する。
松本大洋が初めて描く漫画家漫画、初めて語られる創作哲学。
これを読まずに松本大洋を知ることはできない、必読の一冊。

漫画編集者の塩澤と彼を取り巻く漫画家や漫画関係者の群像劇的なストーリーです。本当に静かに淡々と物語が進むのですが、仕事や創作に対する熱を感じるすごい作品です。
塩澤が感情の起伏に乏しくて物静かな性格なんですが、漫画雑誌制作にかける情熱がひしひしと伝わってきて、自分もこんな風な仕事がしたいと感じました。
また、2巻に出てくる元々いた出版社の後輩編集者・林が、スランプで描けなくなった漫画家・青木に語る言葉が良すぎて何度も読み返しています。

おわりに

このビジネスマンガがすごい!2022』と題して、10作品を紹介しました。気になる作品がありましたら、ぜひ読んでもらえると幸いです。

今年も残りわずかとなりましたが、来年もきっと最高のビジネスマンガが読めると予感しています。

最後に少しだけ筆者の紹介です。

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