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Voicy始めました。

#1 自己紹介

https://voicy.jp/channel/3194/383579

#2「健康」への意識と態度

https://voicy.jp/channel/3194/384574

#3  9月10日「ご縁」


#4  「魔女トレ」過集中過緊張しやすい方の朝と夜

#5 「心を整える」を前提から変えていく

#6  運動の前に整えよう(魔女トレ5つ)

https://voicy.jp/channel/3194/390956


#7 「自分にとってちょうどいい」を決める基準づくり

https://voicy.jp/channel/3194/392379

#8 人それぞれの生理


◾️ご挨拶
こんにちは。舞踊家・ダンサーの西園美彌です。このたびVoicyから音声配信を始めることにしました。

ダンサーとして身体と向き合い続ける中で見える景色、「足指」に着目した独自のトレーニング法「魔女トレ」に関する話やリスナーの皆さんからの質問に答えていきますので、どうぞよろしくお願い致します。

魔女トレについて少しお話したいと思います。私は身体の基礎、土台は足だと考えています。動きの素、感覚の始まり、自分自身と出会える場所である足。そんな、身体にとって重要な足を、知らず知らずのうちに、ないがしろにしてきた人も多いのではないでしょうか。「魔女トレ」では、足の整え方に始まり、全身を繋げることの重要性や、物理的な身体と繊細な感覚との向き合い方や付き合い方について、私のやり方をご提案したり、アドバイスしたりしています。
ここVoicyでは魔女トレのセミナーを受講してくださった方、本やYouTubeを実行してくださっている方からの質問に答えたり、舞踊家・ダンサーとして心掛けていることや感じていることお伝えしていきたいと思います。西園美彌の「舞踊家・ダンサー ときどき魔女」、これからどうぞよろしくお願い致します。

◾️なんで「魔女」?
私が「魔女」と呼ばれるようになった経緯をお話したいと思います。
2018年に私は帝京大学水泳部から指導を依頼されました。当時の帝京大学水泳部の監督は筑波大学の同期だった浜上洋平さん。彼は水泳部全体の課題として「身体を思った通りに動かす力」や「自分の身体への認識を深める習慣」が足りないと感じ、身体を思った通りに動かすプロであるダンサーの私に声をかけてくれたのでした。指導を重ね、インカレの日の朝のこと。インカレ出場選手の身体のコンディションをみていたのですが、その時の私は黒い服装で、髪の毛は腰まであり、選手の背骨にじっと手を当てている、そんな私の後ろ姿に「魔女だ!」と浜上監督が思ったところからついたネーミングでした。
ダンス界のトレーニングを盛り込み、独自の分析眼と言葉を多様しながらの指導方法や取り組みは「選手を魔法のように変える!」として私のトレーニングが「魔女トレ」となりました。

1年間の彼らとの取り組みは、ブログにまとめていますので、そちらはここにシェアしておきますね。もし興味のある方は読んでみてください。

http://miyanishizono.com/archives/3309

「魔女」という称号をいただいてからというもの、不思議なことが起こったり、私自身が進化していて、本当に魔女になっていってるのか?と思うような出来事が増えていきました。
私の中の魔女性が浮き出てきたのか、世間がそう見る集合意識により私がそうなっているのか。どちらもありそうだなぁと感じています。そんな不思議体験もこのチャンネルで紹介していきますね。お楽しみに。


◾️バレエと身体研究の道のり
さて、私のダンス歴と身体研究の過程をお話していきたいと思います。

私は7歳からクラシックバレエを始めました。バレエ界では遅いスタートです。またバレエ以外には2歳から10歳まで水泳、10歳からから12歳まで地域のバレーボールクラブに所属していました。小学4年生の1年間は水泳とバレーボールとクラシックバレエを同時にやっていて、この時からバレエの理論を他競技に応用させていました。小学生ながらに「バレエは素晴らしい!姿勢って大事!みんなバレエやったらいいのに!」と考えていました。私が人の動きを分析する目は物心ついたときから身についていたようで、小学校高学年の時には踊りや身体の中にその人の意識が通っている、通っていないという視点で見ていました。中学生のときには表層筋よりも深層筋で動く方が滑らかな動きに近づくことや、なんとなく骨を使う感覚が大事なのではと自分なりのコツをつかんでいました。バレエ向きの身体を持つ人と凡人の違いとはなにか、私がバレリーナになるために必要な努力はなにか、身体の不思議について考えてばかりいる子供でした。表現者より研究者寄りだった私は身体に関するあらゆることが学べる筑波大学体育専門学群に進学しました。部活はダンス部に入り、コンテンポラリーダンスを学びました。3年生で選んだ研究室はスポーツバイオメカニクスという研究室でした。生体物理学という分野で、研究対象をダンスやバレエとし、論文を読んだり実験をしたりしては、パソコンの中の棒人間や数字とにらめっこしていました。

踊ったり研究したり、脳が理論派さんになったり感性感覚優位になったりを行き来する経験は、自分自身の精神構造や肉体構造、その傾向と対策を把握する上では大切な時期となりましたし、舞踊理論と感性をより深めさせてくれました。
バレエやダンスの世界について、経験と知識、内的視点や外的視点が増えることでより深まっていきましたが、それを伝えようとする思いが膨らむ一方で、言葉にすることは制約が生まれ、限定的になるというパラドックスに一番苦悩した時期でもあります。自分はなにがしたいのかをとことん考え、また周囲の環境の変化などがあり、大学院で修士号を取得して卒業。その後はアルバイトをしていたつくばのバレエスクールでバレエ講師として就職。その後はご縁が重なり、舞台活動が少しずつ増えていき、もっとチャレンジしたいという思いからドイツへ留学。しかしドイツで足を骨折してしまいます。左足の脛骨をスパイラル骨折したのですが、「30歳の私がここで復活したら、私より若くて怪我をした人の希望になれる」という思いをモチベーションにし、また当時自分の身体に豊かさやしなやかさが足りないと課題に感じていた部分があったので、「せっかくゼロになった身体、ここから"なんでも踊れる身体"に積み上げ直そう!」と思い、リハビリに励みました。

子供の時は夢はバレリーナだったのですが高校生でその夢は諦め、大学は勉強のために進学したので舞踊家・ダンサーと名乗るようになるなんて想像していなかったのですが、大学院卒業後からご縁がご縁を生み、現代舞踊というジャンルの舞台やコンテンポラリーダンスの世界に引き込まれ、舞台に立ち始めたところ、ミュージックビデオの出演、世界初技術となった舞台の初音ミクのモーションキャプチャダンサーに起用されたり、様々な振付家やダンサーと関わり、さまざまな舞台に立たせていただきました。ドイツから帰国後にウェブサイトを開設し、舞踊家・ダンサーと名乗るようになりました。それが魔女となる2年前です。

「舞踊家」と「ダンサー」は何が違うのかというと、私の中では哲学を持つダンサーのことを舞踊家と位置づけています。美しさや美を求める姿勢は同じです。自然な姿、いのちを燃やし尽くそうという姿勢、全身全霊で存在する瞬間の連続が究極の美を表現すると思っているのですが、それが叶えられる身体を今も探求しています。

身体の研究や勉強の方法をよく聞かれますが、私の場合はまず体験が先にあり、それを理論的に理解しようとか、答え合わせのために教科書を開く、という流れがほとんどです。

足の大事さを見出したのはバレエで足のトレーニングが多かったこと、足の怪我をしたこと、世界一のダンサーの足を見た時に自分とは全く次元が違うのものだったことなどが点と点で繋がっていったからでした。何重も何重も同じ場所を通っていると、見える景色が変わっていくものなんですよね。

身体も、動きも、すべてにおいて「ちょうどいい」という状態、調和しているときが究極の美をもたらすと感じています。それは健康でも豊かな精神性においても、社会との関わりにおいても、同じではないでしょうか。そんな風に身体と舞踊から学んだことを人生や社会に繋げて考えたりしています。目指すのは、自我を捨て透明になること。そんな舞踊観や身体観の中で、今の私の舞台は自然の中や神社などです。観客が少ない、または観客がいないところで"繋がる"という現象を、意識と無意識の狭間で試みています。


◾️魔女トレへの期待

先程は申し上げたとおり、魔女トレは私が名付けて確立させたものではなく、周りが環境を整えてくれて、少しずつ輪郭が見えてきて、社会に流れが生まれ、それに私は乗っかった、というものなのですが、「魔女トレ」をTwitterで発信し始めたとき、本当に多くの方が興味を持ってくださいました。水泳部に指導へ行きながら、トレーナーや治療家の方ともディスカッションしましたが、身体の使い方も身体に対するイメージや概念も、日本のスポーツの世界で言われていることとダンス界で言われていることが全く違い、戸惑いました。見えている景色も、使われている言葉や用語、文化が違っていて。けれど一貫して私ら「本質的な部分は、スポーツもダンスも同じなはず」と思っていました。それを説明する言葉を持つべく、経験を積もうと活動の場を自分のできる範囲で広げていきました。

スポーツ界とダンス界、それぞれが長い時間をかせて熟成させてきた知識を双方が出し合い、融合すれば、もっと充実した競技活動ができる人が増えるのではないかなと思いましたし、私がそのきっかけになれたらと思いました。 
情報の氾濫が起きている昨今ですが、前提の違う人同士、情報同士が対立している構図がそこかしこにあります。魔女トレから、人々が視野を広げ、視座を高め、視点を増やしてもらうきっかけになれたらと思い、そして舞踊家・ダンサーだからこそ伝えられることがあるのではないかと思っています。

豊かな身体性を生む要因を探したり、こころ・カラダ・環境との関連や関係性を社会にも応用して物事を捉えたりして、舞踊家・ダンサーとして果たせる役割を常々考えています。またなにを表現したいのか、なぜ踊るのかの自問自答を繰り返していますが、何事においても答えというのはきっと、その都度なにかが立ち昇るだけで、究極の答えはなく、問い続けることに意味があるのかもしれないなと感じています。バレエとダンスに育ててもらった私は、そんなバレエ界やダンス界に貢献できるようなことや、ダンサーの持つ身体性・精神性の美しさをもっと世の人々に知ってもらいたいです。社会全体にとって舞踊家やダンサーが役に立てる側面があることを今現在、ダンス活動をしている方々のセカンドキャリアの可能性として位置づけられたらとも考えています。

◾️今後の配信について
今回は普段は語らない部分を紹介しましたが、今後の配信では、もっと身近な身体のこと、魔女トレ実践者の質問にお答えするなどしていきたいと思います。ご要望があれば、私が経てきたビジネスの仕方、時代を生き抜く選択の仕方もお伝えしていきます。いつも答えは自分の身体が教えてくれた、そんな私の生き方が皆様のお役に立てたら幸いです。これからどうぞよろしくお願い致します。

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