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小澤征爾さんのニューイヤーズ・コンサート

イタリアのトリノに27年前から暮らしている私は、だいたいの年はトリノの自宅でお正月を迎える。東京の実家へ里帰りして日本らしいお正月を味わう年もあるって、それはもちろん嬉しいのだけど、イタリアの家で、ウィーン・フィルのニューイヤーズ・コンサートを観る、というのが恒例のお正月はぜんぜん悪くないな、と思っている。いつか本物に行ってみたいなあ、その時はやっぱり着物を着て行くのかなあ、などと妄想しながら、テレビ中継をうっとりと眺めるのだ。イタリアではオンタイムに生中継されるから、前夜、カウントダウンをして新年を祝い、お雑煮もお節料理もない元旦のお昼ごろ、ゴソゴソと起き出してテレビをつける。

小澤征爾さんが指揮をした時のことは、とても印象に残っている。あの全身で音楽を操って盛り上げる感じや、ちょっとお茶目な感じとかもハッキリ覚えている。同じ日本人だから、ということだけではない、何か誇らしい気持ちになった事なども。訃報の記事を読んで、あれは2002年のことだった、そんな昔のことだったんだね、と懐かしく想い出している。

ありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。


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