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妥協のセンス

■線引きは必ずある

”妥協”という言葉を聞くと
少しマイナスのイメージが生まれてしまう
人も多いのではないかと思う。

妥協=諦めるのような
意味合いがあるからかもしれない。

ぼくも多少はマイナスのイメージがある。
でもぼくたちのこの人生では妥協というスキルは
すごく大事だと思う。

サッカーでいうとこれも身に付けたい、
あれも身に付けたいと言っているとキリがない。

100mを10秒で走れるようにトレーニングする。
そしてボディビルダーのようにムキムキの身体にする。
そしてストライカーになれるようにシュートの練習をする。
そして最強のディフェンダーになるために1対1の練習をする…

これを全部完璧にできるように
するにはとてつもなく時間がかかる。
最悪、これら全部が中途半端になってしまうだろう。

線引きは必ずあるし、しなきゃいけない。

■一番成長できるところで”妥協”できるかどうか

妥協するということは
自分を成長させることをやめるということではない。
成長させる場所を変えるという感覚。

分かりやすいのが体力テストのグラフ。
体力テストはなるべく真ん中にある図形が
広がるように体力向上に努める。

しかし、サッカーはあの図形を
広げていてもサッカー選手はなれない。

どれかを”妥協”して
その分を他の成長につなげる。
これこそが妥協するということ。

もちろんあまり必要ないと思う能力も
ある程度はないといけない。
そのある程度を見分けるセンスがあなたには、
あなたのお子さんにはあるか。

「妥協のセンス」これがすごく
成長の効率を上げてくれる。

監督やコーチの話でもそう。
全て言いなりでやっていてはダメ。
監督も完璧ではない。

どこまでしっかりと言っていることを聞いて、
どこまで自分のこだわりを捨てずにやるか。

これを間違う、または少しずれると
成長が止まってしまうこともある。

ほんとにすごく難しいセンスだと思う。

■「妥協のセンス」をどう上げるか

ではその「妥協のセンス」とやらは
どう上げていけばいいのか、
どう身に付けていけばいいのか。

それは常に考えて妥協のラインを探し続けること。

妥協するべき場所がわかる人というのは
必ず今まで死に物狂いで考えまくっていた人。

どれを受け入れてどれを捨てるべきか。

どこまでこだわってどこをこだわらないべきか。

このセンス、感覚というものは
日頃から妥協の威圧に打ち勝ちながら
生活、練習している人にしかわからない。

分かりやすい例がフォワードである。

フォワードには「得点」という
ある意味義務のような感じで求められる。

得点できなければ試合に出れなくなるし、
スカウトの目にはとまらない。

だからこそフォワードの選手というのは
すごいこだわりを持っている選手が多い。
多いというかないと闘っていけない。

得点するにも原理原則みたいなのは
多少あると思う。
だけどそれだけではある程度のところまで
通用してもどこからか点が取れなくなる。

原理原則をどこまで突き詰めるか、
こだわりを自分のプレーにどれだけ反映させるか。

この問題はプロでも多くの選手が
悩む問題である。

それにレベルが上がるにつれて
このラインは自分の中で
変化させていかなければいけない。

しかし、さっきも言ったように
考えまくっていた人いうのはだんだんと
そのラインがわかってくるようになる。

数学の問題と同じ。
似たような問題を解いているとだんだん
その答えを見つけ出す方法をいくつかある中から
選び出して解けるようになる。

まさにこの妥協のラインというのも
考えて何度も探っていることで
ぼんやりと見えるようになり、
最終的にははっきりと見えるようになる。

ぼくもどこまでで妥協するか
すごく悩んだ時期がある。

でもその時期があったことで
まだまだだけど妥協のラインは
理解できてきているように感じている。

どういう妥協が自分の成長につながるのか。
たちのわるい妥協には気を付けたい。

妥協という言葉を少しでも
プラスのイメージをもって選択していってほしい。

今回も読んでいただきありがとうございました!


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