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42時間の無痛(?)分娩 出産レポ

初めての妊娠で取り組んでよかったこと・後悔したことまとめ というnoteを出して約1ヶ月後、8月13日に無事息子を出産しました☺️

出産から10日経ちましたが、すでに記憶が薄れてきています...。出産した2,3日は「もう二度とこんなに痛いのはごめんだ!!」と、思い出すと怖くて震えていたくらいだったのですが、可愛い息子をお世話しているうちに痛かった記憶って本当に薄れていくんだなぁと自分自身驚いています。

この記事で書くこと

いつか来たる第二子出産の為に、分娩経過を残しておきたいのと、「次の出産はこうするぞ!」という反省、私には無痛分娩が適していなかった話を書きたいと思います。

妊婦と赤ちゃんのスペックは以下です。

26歳 / 158cm
初産婦
妊娠経過は順調、特に大きなリスクなし
無痛分娩を予約
赤ちゃんの推定体重は39週時点で3400g

前駆陣痛?陣痛?

11日 21:30
39週2日。これまで2日間ほどおしるしと、軽い前駆陣痛が来ていました。そろそろかな〜と思っていたところ、11日の21:30くらいから、気になって眠れないくらいの痛みがやってきました。陣痛間隔は5分から6分。まだ前駆陣痛との区別はつきませんでした。

陣痛きたかも

12日 3:00
そのまま朝の3時頃まで陣痛が遠のかないことを確認し、結構痛くなってきたので病院に電話しました。「破水してなさそうだったら、もう少し様子を見てもらってもいいですか☺️」とのこと。

高位破水で入院

12日 4:00
1時間でどんどん痛みが増してきたのと、水っぽいおりものがたくさん出るようになっていました。病院に連絡すると、「破水しているかもしれないので、一応来てください」と言われました。検査の結果、高位破水しており、すぐに入院が決まりました。もう少し家でゆっくりできるかなと思っていたのですが、結構早い段階からひとりぼっちで入院することになったので、心細かったです。

残念なお知らせ

12日 6:00
無痛分娩で予約をしていたのですが、なんと麻酔科医が夏休みで不在。当日に自然分娩が決定しました。小さい産院なので、申し込むときに「日曜祝日は無痛分娩はやってないです」という説明は聞いて了承していたんですが、この日は平日だと思っていたので予想外の出来事に絶望しました。

さらに残念なことに、私の入院した隣の部屋が分娩室でした。次々とお産のクライマックスの妊婦さんの断末魔が聞こえてきて、とてもじゃないけどリラックスできませんでした。「ふぅふぅふぅ...あああああああああああああああああああ」みたいな声がずっと聞こえてくるんです...。恐ろしいBGMでした。

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おいおい、陣痛、そんなに痛くなるの...? 

子宮口3cmのまま11時間が経過

12日 6:00〜17:00
麻酔の希望もなく、他の妊婦さんの断末魔を聞きながら一人ぼっちで陣痛が強くなるのを待っていたので、身体中に力が入りすぎていたのか、子宮口3cm・陣痛間隔が5分〜7分のまま全く進まずに、そのまま11時間が経過しました。陣痛が強くならないことを微弱陣痛というのですが、どこが微弱やねん。腰が砕けそうになるくらい痛い。それでも、このときはトイレにも自分で行けたし、自分で腰をさすったりする余裕はありました。

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子宮口3cmの陣痛ですら痛すぎてこんな顔してたと思う

一旦麻酔を打ってもらうことに

12日 18:00
あまりにもお産が進まないため、産科の先生が麻酔を打ってくれることになりました。麻酔を打つと陣痛が弱くなってしまうので、先生もしぶしぶという感じでしたが、あまりにも体力を消耗している私を見かねてその判断をしてくださいました。一旦痛みを抑えて、ご飯を食べて、寝て体力を回復させて、次の日に陣痛促進剤を打って、痛みを強くしてお産を進めようという作戦です。麻酔を打ってもらうと、張ってる感覚はわかるものの、全く痛くない!このときに久しぶりに食事がとれました。

麻酔入れたのにさっきより痛い

12日 19:00 〜 13日 4:00
痛みがなくなりリラックスできたからか、たったの1時間で急に陣痛が強くなり、麻酔の効果より陣痛の痛みの方が強くなってきました。麻酔入れる前より明らかに痛い。痛すぎて呼吸ができない。「麻酔を追加してください」とお願いするものの、「これ以上麻酔を追加すると陣痛が弱くなってしまうからごめんけど耐えて!」と言われ、私は悟りに入りました。この9時間がいっちばんしんどかった。

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『HUNTER×HUNTER』25巻93ページ をイメージしながらひたすら子宮口が開くことを祈った

このときはもう本当に完璧な悟りの境地に入っていました。ただ息をすることだけを考えていました。

マイペースな我が子

13日 4:00
この時点で入院して丸1日経っていました。時間がかかりすぎて、かなり不安になってきました。

「こんなに時間かかって赤ちゃん大丈夫ですか...?」
看護師さん「うん大丈夫!赤ちゃんめちゃくちゃ元気だよ!」
「胎動が全然感じられないんですけど...」
看護師さん「多分寝てるんじゃないかな?」

寝てる!?起きて!?(実際、産まれてからも本当によく寝る子です)

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破水する

13日 5:00
呼吸ができない痛みになってから10時間、息子に想いが通じたのか、一気に子宮口が6,7cmまで開きました。さらに、パチンと音がして、完全に破水しました。本当に音が鳴るんだと驚きました。「もうすぐ生まれそうだよ!」と看護師さんに言われて、ちょっと嬉しくなります。ようやく夫を呼ぶ許可が降ります。

夫が到着

13日 6:00
夫が来てくれたものの、もうこの頃は痛すぎて会話できませんでした。しかしながら夫は、硬くて小さな椅子しかない、テレビもない部屋で、スマホも触らずにただひたすら黙って側にいてくれました。ありがとう😭

いきみ逃しがしんどい

13日 6:00-11:00
それから、促進剤を入れてもらいました。
だんだんと赤ちゃんが降りてきてるのがわかり、いきみたくなってきました。「産道が傷ついちゃうから、全開になるまでいきむのを我慢してね!」と言われ、フーウン、フーウンとまたひたすら深呼吸します。本で読んだときは、「フーウンの"ウン"ってなに?wwwいるの?www」って思ってたんですが、この"ウン"、いきみ逃しにめちゃくちゃ大事でした。すみませんでした。

このときは痛いというより気を抜くと赤ちゃんがずるんと出てきそうで、力を入れないようにするのが大変でした。めっちゃう◯こ出したいのに出したらダメって言われたら辛いですよね。一緒です。促進剤の副作用か、吐くものがないのに吐きまくってました。

子宮口が全開になる

13日 11:00
ようやく子宮口が全開になりました。麻酔を入れてもらっていたからか、いきむのに意識を集中できるからか、もう陣痛はそこまで痛くなかったです。
ただ、骨盤が押し広げられる痛みは麻酔では取り除けないとのことで、それがミシミシと痛かったです。でも、最初に聞いてた他の妊婦さんの叫び声はなんだったんだろう...!叫ぶほどではない...!むしろ早くいきみたくて陣痛が待ち遠しいくらいでした。助産師さんがめっちゃ褒めてくれて頑張れました。

体力が限界でいきめない

13日 14:00
ここまで約2日と半日、一睡もできていない状態で3時間もいきんでいたらもうヘトヘトでした。先生から「頑張らないと、吸引分娩か、鉗子分娩になるかも」と言われて、赤ちゃんが脳出血してしまうリスクがあることを知っていたのでちょっと焦ります。

さらに、分娩監視装置を見ていると、私が息を止めていきんでいる間だけ、赤ちゃんの心拍が少しだけ下がるのがわかりました。赤ちゃんも苦しいんだと思うと、早く出してあげたい、頑張らなきゃという気持ちでなんとか頑張れました。

産まれる

13日 16:18
ようやく頭が見えてきます。おちゃめな産科の先生に「陣痛こい!!」「あとちょっとだよ!マラソンで例えたら今会場はいってるよ!」と励まされて頭に?マークが浮かんだり、「あと1回いきんだら出るよ!」を3回繰り返したり、会陰をシュッと切られたり、先生にお腹を死ぬほど圧迫されたりして、ようやく生まれてきてくれました。大きな力強い産声が聞こえてきてすごく安心しました。元気で本当によかった...!

生まれた瞬間に夫がちょっと泣きながら「お疲れ様🥺」と手を握ってくれて、そこでまたホッとして涙がでてきました。結婚して5年、夫が泣いてるのを初めてみた瞬間でした。

合計42時間52分のお産でした。出産後の退院診察で、フランクな院長先生に「42時間!大変だったね!お産2回分だね!👍」と言われました。マジで死ぬかと思いました。

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多分内訳はこんな感じ。

第一分娩期: 37時間
第二分娩期: 5時間
第三分娩期: 20-30分

ムーニーの公式サイトを見ても、平均よりかなり長かったんだなぁと改めて思います。

 第一分娩期: 規則的に陣痛が来て子宮口が全開(10センチ)になるまで。平均的に10~16時間。
 第二分娩期: 子宮口が全開に開いてから赤ちゃん誕生までの段階。時間は平均2~3時間。
 第三分娩期: 赤ちゃんが生まれた後、胎盤が出るまで。時間は平均15分~30分。

赤ちゃんが産まれてからの処置

生まれる直前は虫の息だったのに、出産が終わった直後は達成感がすごすぎてめちゃくちゃハイテンションでした。先生と看護師さんにめちゃくちゃお礼を言って、1人で過ごしていた時間帯の話をものすごい勢いで夫に話していました。

胎盤の処置と会陰切開の処置など色々受けましたがアドレナリンが出すぎて全く痛くなかったです。

そのまま夫と赤ちゃんと3人で過ごしました。赤ちゃんのおてては小さくて、羊水に浸かっていたのでふやふやで、ひんやりしていました。超音波検査の際、あんまり顔を見せてくれない子だったのでやっと顔が見れて本当に嬉しかったです。

無痛分娩だったけど、その日の夜はものすごくお腹が空いててご飯を食べたいのに箸も持てなかったし、1回起き上がるのに10分くらいかかりました。後陣痛とバキバキの筋肉痛で身体中が痛くて、全然眠れませんでした。2日間くらい座るのもめまいがして辛い状態でしたが、退院する頃にはそこそこ元気になっていました。無痛分娩は回復が早いと聞いていましたが、回復が早い方だったのかはわかりません。

出産の振り返り

最後に、「もっとこうすればよかった」「出産前と後のギャップ」についてお話ししたいと思います。出産は本当に個人差があるので、話半分に聞いていただけると幸いです。

① 産休中はとにかく寝て体力を温存すればよかった
「今のうちにたくさん寝ておくといいよ」と言われた意味がようやく理解できました。産休中張り切って、お昼は開発したり片づけをしたりしてたんですが、夜はホルモンの関係か頻尿のせいか全然眠れなかったので、寝れるときにたくさん寝ておけばよかったです。

陣痛が夜に来た場合、そのままお産に進むとなると、徹夜になってしまいます。2,3日ほぼ飲まず食わずで一睡も出来なかったので、体力を消耗しすぎて、最後いきむときは全然力が入りませんでした。それも出産が長引いた原因だったんじゃないかな、と思います。

② 痛みとの向き合い方
散々痛かった痛かった書いたんですけど、いきなりめちゃくちゃ痛くなったりしないし、とにかく心を落ち着けることが大事だなと思いました。促進剤もかなり怖かったですが、少しづつ入れるのでいきなり痛くなったりしませんでした。

あと、多少つわりよりはマシかな思いました。つわりって起きてる間ずっっっっとしんどいですが、陣痛は波があって、痛い時間は1回30秒くらい。30秒したら、必ず痛くない時間が数分やってきます。しかも、大抵の方が1日以内で終わります。落ち着いて毎回、数を数えて深呼吸すれば次も乗り切れそうです!

③ 痛いときこそ脱力する

麻酔を入れてから急に子宮口が開いたことから、痛いときこそいっぱい脱力することがすごく大事だと思いました。怖かったり痛かったりすると力が入るのですが、助産師さんにアドバイスをもらいながら、上手に身体の力を抜けるようになってから、お産が進みました。

④ 一番辛いのは子宮口が開くまでの時間だった
一番痛い時間は意外にも子宮口が全開になるまでの時間でした。出産前のイメージでは、お産が進むにつれてどんどん痛くなるのかと思っていましたが、一番辛かったのは、子宮口4cm〜8cmの時間帯でした。ここで上手に脱力していれば、もっと時間も短くて済んだのかなぁと思います。助産師さんから、子宮口が全開になればいきめるので、あんまり陣痛の痛さは気にならなくなる人が多いと聞きました。私もそうでした。

⑤ 叫ばない方がいい
隣の部屋で叫んでる人がいて本当に怖かったんですが、前述したようにいきみ始めたらそんなに痛くないので必要以上に怖がらなくても大丈夫でした。叫ぶと体力を消耗してしまいますし、息を止めてグーーーっと長めにいきんだ方が力が逃げなくて良いみたいです。

⑥ 会陰切開はそこまで痛くない
陣痛も何も来てないときに会陰切開の話を聞いてゾッとしてました。でも、切るときは麻酔をしてもらえるし、あっという間に終わりました。出産後、麻酔が切れてからも、安静にしてればそんなに痛くなかったです。

⑦ 無痛分娩は、必要以上に期待しない方がいい
出産前は、「子宮口6cmまでは頑張ってその後は麻酔を入れてあんまり痛くない状態で産みたいな」と思っていました。YouTubeで動画をあげている方はそういう傾向にあったので、変に期待値が上がりすぎていました。

私の場合、麻酔を入れる前もそうでしたが、麻酔を入れてからもやはり陣痛が弱くなってしまったようで、だらだらとお産が長引いてしまいました(弱いって言っても息ができないくらい痛かったですけど)。陣痛って、意味のある痛さなんだなと身に沁みて感じました。

しかしながら「麻酔を入れてもらえる」という希望があるだけでも精神的に落ち着くことができるし、麻酔がなかったら子宮口開かなかっただろうし、もっともっと痛かっただろうし...。うーんという感じですが、次も無痛分娩を予約すると思います。でも、あんまり期待しすぎないようにしたいです。

終わりに

よくTwitterで出産の痛みについていろんな比喩をされてる方を見かけるんですが、こんな風に書かれるとすごく怖いですよね。

個人的には、陣痛が弱かったせいもあるかもしれませんが、一回一回がめちゃくちゃ痛いことより、数分おきに痛いのを何時間も耐えるのが辛いと思いました。一回一回の痛みは、想像していたよりも痛くなかったです。想像よりは...。

自分で出産レポートを書いておいてなんですが、他の方の出産レポートを読みすぎて痛いことに恐怖心を持ちすぎたり、無痛分娩の期待値を上げすぎたりするのは良くありませんでした。実際は、「YouTuberの〇〇さんは何時間で産まれてたのに!」とか「あれ?このフェーズは思ってたより痛くなかった」とか「無痛分娩なのに普通に痛いんだけど!」と、人と違うことだらけでした。

これから出産される方へ、YouTubeやInstagramなどの他の方の出産のお話は話半分に聞いて、リラックスしてお産に臨まれてください!

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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