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逆境を笑え 野球小僧の壁に立ち向かう方法

(初出:旧ブログ2016/10/26)

 著者の名前を見て、「イチローのことがたくさん書いてあるんだろうな」と思った人は多いはず。川﨑の本なのに。本当にイチローのことが目一杯書かれているんだけどね。目次だけで『感動したイチローさんの一言』『イチローさんがいなくなった』『イチローとの出会い』『イチローが俺に火をつけた』とイチロー尽くし。最終章にあたる第7章の題は『WBCとイチローの衝撃』。もはやここまでくるとイチローへの「純愛小説」として読むことも出来るくらいの本だ。王ジャパンにはムネリンと同じくイチローのそばにいたい、ゴリ(今江敏晃)とツヨシ(西岡剛)という”恋敵”まで現れるし。
 
 以前「一日一試合では足りない。もっと試合をしたい」と川﨑が口にしていた記憶があるが、本当に素直で、まっすぐな野球少年がそのままメジャーへ階段を駆け上がったんだというのが分かる一冊。ネガティブなニュースが立て続けに起こる球界に心を痛めていたが、ムネリンの透き通った野球への(特にイチローへの?)純粋な心に、読んでてとても癒された。

#野球 #ノンフィクション #川崎宗則

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