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セケンノハテマデ

 (初出:旧ブログ2015/11/22)

 中学以来の友達とバンドを組んだらそのままプロになり、ダラダラと曲作りとライブに励むバンドマンの日常を描いた漫画。主人公、「メトロ6R4」のギターボーカル若松勉(名前が既に小さな大打者!みんなからワカベンと呼ばれてる)がヒマさえあれば野球の話ばっかりしてる。

 「意外な松坂世代言うたらな 広島のバリントンに日ハムのウルフだろ それに中日のブランコ そして……」や「違うッ 大学経由で小斉祐輔もいて 全部で4人や!!」(←今江敏晃の代のPLについて)とホンマに音楽漫画なのかと思うくらいニッチなプロ野球ネタが散りばめている。メトロ4R6の無口なギタリストでもう1人の主人公の名前も高木守道(1巻の表紙でYOSHI 20の近鉄ユニの男)だし、ほかのキャラも武上四郎・野茂・成瀬と野球っぽい名前多め。

 「野球ネタ」という部分を離れて見ると、サライネスの前作『誰も寝てはならぬ』(これにもヤーマダくんという野球バカが出てくる)と同じく登場人物はみんなダラダラしてるのにどこかお洒落である。『アイデン&ティティ』のようにキープオンロックンロールを自問自答したりはしない、都会的なロックマンガ。

#マンガ #野球 #音楽 #サライネス #レビュー

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