あんなに夜は長かったのに、いつのまにか朝日が昇っていた。青い空と白い雲。夜の間はまるで魔女のように揺れていた木々が、さわさわと光を浴びて輝いている。どこかの誰かも営みをはじめているのだろう。わたしはどうして、あんなにも暗い夜を孤独に過ごしていたんだろうか。ほら、オムライスの匂い。