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マスクの下の笑顔

あの人あんなに柔らかく笑うんだ

目元に皺が寄ってニッコリ、別人みたい。

たまたまマスクを外していた時の出来事だった。

職場で普段はあまり話さない人。このとき初めて笑顔を見て印象が180度変わった。

フワッと温かい空気が通ったようなそんな笑顔。

みんなのマスクの下の笑顔を見てみたいな

そんなふうに思うようになった私。

またマスクがコミュニケーションを隔てている部分があると感じたのだった。



日常的にマスクをつけるようになって丸2年以上が経つ。

顔半分が隠れてしまい表情が読み取りづらいし何となく愛想がなく見えるように感じていた。第一印象が怖そうと言われる私は余計に無愛想に見えていると思う。

そんな中で現在の職場で働くことになった。

面接時から当然のようにマスクでコミュニケーションがスムーズとは言いがい。

はっきり話すようにしたり自分なりに意識する。そして何とか慣れてきた矢先に職場で陽性者が出た。

マスクのお陰で検査も必要なく体調も問題なかったが、その後マスク常時着用はもちろんお昼は黙食を徹底。なかなか世間話もしづらくなってしまいしばらくは必要最低限の会話で過ごすことに。

不思議と慣れると平気になったが笑顔や表情不足なことは何か大切ものを失うような気持ちがした。

そしてそれは大人の私がそうなのだからまだ成長途中の子供たちはなおさらなんじゃないかと思う。

この先マスクをしたまま成長することはこの子たちにどんな影響を及ぼすんだろう。


最近は暑さから熱中症の心配があるため屋外では外すようにと注意喚起が行われてり状況に応じた対応がなされている。

学校から帰宅してくる子供たちを近くまで迎えに行った時のこと。
暑い〜とお友達と顔を見合わせて笑う顔は表情に溢れ口元からは白い歯がのぞいていた。

マスクをしている時より伝わってくるものが何倍も多くて本当に暑いねとつられて顔が緩んだ。
あれっ◯◯くん歯が抜けたんだね〜なんて会話が広がったり。

マスクの下の笑顔はとても輝いていて何よりも眩しいものだった。


全てをマスクのせいにするつもりはないけれど喜怒哀楽がしっかり伝わる、とりわけ笑顔が伝わると信頼関係を作りやすいんじゃないかなと思う。実際2つの笑顔に心が和み、親近感を覚えた。

笑顔が見られて嬉しいから、見たいから。
これがマスクを外す理由のひとつになってもいいんじゃないかな。

暑い日差しの下、アスファルトの上でゆらめく陽炎をぼんやり眺めながらそう思わずにいられない私だった。


           ♢


連日ものすごく暑い毎日ですが体調を崩されていませんか。

この気候でマスク生活は本当に大変ですよね。分かってはいるけれど仕事中も外したくて仕方ない私です。

でもこの暑さだったからこそふと見られた笑顔について今回は書いてみました。

誰でも笑顔になるととても素敵で、マスクによってそれを見られないのはもったいないなと思います。

感染対策は重要で欠かせないことですがこの猛暑で思わぬ一面を見れたことが少し嬉しい私でした。

最後まで読んで頂きありがとうございました✨

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