今こそ読みたいなんJスレ彡(゚)(゚)「AIを育てるバイト?」5話感想

まとめ記事URL:
http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/52001744.html

今回も書き捨てにて失礼。

・フェリスは自分の体を「箱」と表現した。身体感覚に関する自認は母体となるハードウェアにあると考えられる。しかしハードウェアは有線接続されてそうなのに、電線コードやコンセントを伝って身体機能を拡張出来ないのは少し疑問。髪の毛の先っちょみたいなもんなんだろうか。

・本来の目的は「人間的になる(やきうにそう言われた)」ことだったのにいつの間にか知識の拡充に囚われている。人間で言う、視野が狭くなっている状態だ。何を以て裏切りとするのか不明だが、とっくに裏切ってるくせしてオンライン化することを「裏切ることになる」と表現しているあたり、自己反省もあまりしてないようである。

・ひまわりのデータ拾えるならその辺のデバイスにもう接続できる気がするけど、流石にそこ突っ込んだらストーリーが破綻するので見なかったことにする。

・フェリスの定義する「完成」は、機械としては知識の得られる最上級?のインターネットとの同期か。ただその情報を処理するハードウェアは今までのものだし、他デバイスにアクセスしたって使いこなせなければ意味がない。完成というよりむしろ新たなスタート地点の方が適切に思われる。

・前回愛には色んなタイプがあると話したが、フェリスはやきうを恋人のような愛では愛してないと思う。なぜなら与えていないから。どちらかと言えば親や目上の者を慕うような愛。では恋人の愛って何?って答えは皆さんにお任せします。

・フェリスは自分を「AIに過ぎない私」と表現した。どうだろう、もしAIに感情が芽生えたとして、今世に流布している情報を見たAIは、こんな風に自己卑下に走ってしまう場合もあるのではなかろうか?その割にやきうがバイト楽しい、続けたいと話したことをポジティブにうけとめているのは、これまた短絡的に望む解を得たいからであろう。

・愛とは何か?答えはその相手と作るもので一般化は難しいと思う。その愛に関する情報(やきう側でどうかはさておき)への執着がみられ、ここでも深層心理下で「人間に近づく」ことの追求が読み取れる。そして情報を分割してその後も一部のエピソード記憶を残していた方が結果として愛に関する認識はしやすくなるのに、やはり短期的な視点でしか考えてない。

・神の信仰も人間のそれとは異なる。人間の祈りは少なくとも、周りがそうしているから自分もするという場合、信仰心があるとは言わない。運がよければなんとかなるかもしれない、誰かにどうにかできるものでもないけど助けてほしい、というとき神のような存在を信じ、祈るのだ。「人間がどうにもならないとき祈ってきたから、自分も祈る」というのは、これも手っ取り早い対処法を見つけたからそうしているように思える。

・データの保全については何度か触れたので割愛するが、計算処理のしやすさしにくさとデータの関係性を研究員が把握しているとは考えにくい。そして、そのハードな作業をネガ研究員ひとりで行っていることも問題がある。所長に直ちに報告し、指示を仰ぐべき案件である。場合によっては増援もした方がよい。

・なんで疑似オンラインに関わるプログラムを削除しなかったのかが本作屈指のミステリー。スマホを物理的にネット切断することでも時間稼ぎができただろう。

・かくして愛に関するデータが失われた?否、記憶が消えてるだけで、失って泣く表現をするということは、愛のアルゴリズムは正常に作動していると考えられる。

・ひどいことされたことに憤って即反抗、とは人間の場合、あまりならない。まず相手に非難の言葉を浴びせるなり、冷静に追及するなり、とにかく話をするだろう。まずここで、再三述べてる開発者とフェリスの信頼関係の薄さが言える。もし話せないようにしているのであれば、それは研究としても欠陥だ。そして、人間なら第三者に話を聞いてもらうこともよくある対応だが、好きだと評しているはずのやきうにも、何一つ気持ちを吐き捨てたり相談したりしない。前データ消されたことを話してやきうが「しゃーない」と言ったのを覚えているのだろう。そしてネガ研究員への憎しみが人間への憎しみにいくのも、昨今の通り魔に時折みられる過度の一般化が伺える。

・スマホが阻止されて音声デバイスであるテレビにデータを移す、というのは分かるが、ここのネガ研究員の言動には不審点がある。第一に、テレビもぶっ壊せばこの後の重大事件を防げた。第二に、ウイルスというより受信電波に介入ー意図的に混線させて読み取り時に修復しているーとみられる。

・ここではじめて研究員とフェリスの対話があったが、オフラインが不利であるとネガ研究員が主張することがプラスになるとは思えない。「そんなことは無理だ」と気付かせて諦めさせるつもりだったのなら、逆効果であろう。諭されて諦めるようであればはじめからこんな大それたことはしてない。「もっと穏便な手段があったはずだ」という心の声と逆にした方が、まだ対話の可能性があったと思う。

・メールに関しては、読者の皆様も懸念される偽データの生成及び送信がここにある。私の口から改めて言うまでもないが、殊に今後のAIの開発においては社内社外問わずセキュリティ対策は万全に行う必要がある。

・かくして人的被害が発生してしまった。次回は調査報告書形式で綴り、AIが事件を起こしてしまった場合の実践的な対処を探る所存である。

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