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植物由来肉の売上高急増と売上減少、その背景にある問題点とは

植物由来肉は、ビヨンド・ミートやインポッシブル・フーズといった企業が開発した、植物性のたんぱく質で作られた肉の代替品です。

気候変動や動物福祉への懸念もあって、多くのアメリカ人がフェイクミートを試してみようという気になり、2020年には小売売上高が45%増加し、初めて10億ドルの大台を突破しました。

また、パンデミックの影響もあり、肉不足に直面する中、政府からの給付金を得て、単調な毎日を打破する新しい何かを探していた消費者も多かったようです。

しかし、2022年12月時点でのスーパーマーケットの冷蔵植物由来肉の売上は前年比14%減少し、11月の外食店での植物由来肉バーガーの注文も2019年の水準と比較して9%減少しました。

この売上減少がビヨンド・ミートやインポッシブル・フーズの従業員削減の原因になっています。

業界の苦戦の理由はインフレだけではなく、味や健康効果の怪しさも問題となっています。

植物由来肉は従来の食肉の2倍から4倍の価格であり、フェイクミートファンでも節約のために一時的に購入量を減らしただけという可能性があります。

また、植物由来肉の味や健康効果に対する消費者の疑念が広がっていることも、売上減少につながっているようです。

さらに、植物由来肉を食べる人々の割合が広がっているのかどうかについては定かではありません。

アメリカ人の5%がベジタリアンで、2012年は5%、2001年は6%と横ばいだったというギャラップ(Gallup)の世論調査がありますが、ビーガンの割合は増加しているものの、ベジタリアンが急増したようには見えません。

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