見出し画像

「ケモ耳っ娘になったからには~」閑話S10 モーア狩り

ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい~前世はSランク冒険者だったのでこっそり無双します~

閑話S10 モーア狩り

 王都シルディス、西の冒険者ギルドのホール後方のテーブルに席をとる。向かいに座ったニールが、やけに爽やかな笑顔で話しかけてきた。
「なあなあ、リリアン。お願いがあるんだけど」
 そのお願いの内容はおおよそわかっている。自分も『神の国』に行ってみたい、そう言うんだろう。

 だって、こうして言ってくるのは今回が初めてじゃあないもの。あとそういうことを言い出すのに、なんとなく条件があるのも分かっている。
 シアもデニスさんも、今ここには居ない。あの二人がいると、なんだかんだ言ってはぐらかされたり強く止められたりすることを分かっている。私一人が相手の方が言いやすいんだろう。

「今度俺も――」
 続く言葉をニールが言いかけたその時、若手冒険者の一団が、私たちが陣取っているテーブルの横にやって来た。

ここから先は

3,918字

YUI(都鳥)を応援して下さる方、また作品の世界にもっと触れてみたい方へ。 こちらのメンバーシップ…

飲み物orおやつで応援プラン

¥150 / 月

贅沢おやつで応援プラン

¥500 / 月

応援よろしくお願いいたします!!(*´▽`)