【本紹介♯158】漫画で分かる名著
マンガで学べるシリーズで名作に親しもうという魂胆で、こんな本に手を出してみました。
島崎藤村の「破戒」です。
島崎藤村と破戒は知っていましたが、正直どんな話かまったく知らずに読みました。
差別のお話だったんですね
時代背景をよく把握していないと、なんで???と疑問で終わりかねない。
身分制度が廃止されたとはいえ、人々の心からすぐに差別がなくなるはずもなく
表面上なくなったまま、裏では差別され続ける人たち
そこでただ生まれたというだけで差別される感覚は、現代だと理解しづらいものがあります。
しかしながら、以前東野圭吾さんの「手紙」を読んで
犯罪者の親族がどんな思いをするかということを痛感しましたので
差別なんて自分には関係ないよって人は、そちらを読んだ方が今の価値観に似ているかもしれません。
身分を隠し教師になる主人公
身分を明かすべきか、伏せておくべきか、何度も葛藤に襲われます。
うーん、私だったら黙っとけばいいんじゃないの?と思いますが
いつかバレるのではという恐怖と向き合い続けるのも、苦痛しかないですね
悪いことしてるわけじゃないのになあ
そう考えると、現代はだいぶ多様性が受け入れられるようになってきましたね
完全にゼロというわけではないですが。
これからも、今起こっている差別がなくなっていったとしても
新しい差別が生まれるのかなあとも思います。
ただ、どの時代にも差別と向き合い戦ってきた人がいたように
これからも生まれ続けるのでしょうし
価値観の変化を柔軟に受け入れられるようにはしていきたいですね
名作に触れてみたいという方にはオススメできる本でした。
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