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【本紹介♯159】無印式

仕組みづくりを行い、マニュアル化すると聞くと、なんとなく机上の空論というか
どうせ作るだけ作ってうまくいかないパターンでしょと思いがちでした。

個々が好き勝手していいというわけではもちろんないのですが
こんなときどうする?という細かいところを、すべてマニュアル化するなんて馬鹿げてるんじゃないの?と思ってました。

とはいえ、今現状財務について担当者から教わっている最中なのですが
マニュアルがいっさいない!
しかも教えるときはすべて口頭…もちろん覚えられない…

効率すこぶる悪いなあと思っているときに、この本に出会いました。

無印はずっと好成績の優等生なイメージだったのですが
それなりに山あり谷ありあったんですね。
個人的には、ファミマと別れてドンキとくっついたことが衝撃だったんですが。。

無印のマニュアルづくりでいいなと思ったのは、作りっぱなしにしないところでした。

マニュアルって手段のはずなんですけど、いつしかマニュアルを完成させることが目的になりがちなんですよね
完成したらそれなりの達成感もありますし
そこをアップデートありきで、更新し続けることが出来ているところこそが、無印の強みなんじゃないかと思いました。

無印のショップ空間はたしかにどこも統一されていて、落ち着いて好きです。
あれをもしショップ任せにしてしまったら、無印を求めてきたお客に対して、がっかりさせてしまうかもしれません。

この本を読むまで、レイアウトとかはぶっちゃけセンスなんじゃない?と思ってました。
無印で働く人たちって、無印のファンだから無印ズムみたいなものを予め持っていて、それを発揮させているだけなのかと。

でもこの本を読んでそうじゃないことを知りました。
分厚いマニュアルが頻繁に更新されていて、常に全員が一律のスキルを要すのだと。

それだと100点満点の人は減ってしまうかもしれません。
ただバラツキがあるよりは、全員が70点や80点になった方が組織としてはいいと思いました。

これからの時代、人の流出入はさらに激しくなってくるでしょう
そんなとき、大切なことは属人化させない、スキルを素早く定着させること、なんでしょうね。

無印の経営方法は、今までのなあなあの経営から大きく変わるチャンスに繋がるのではないかと思いました。

あの素敵空間をどうやって作り上げたのか気になる方に、オススメできる本です。

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