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【雑誌づくり#1】「なぜ山に登るのか?」を考える

こんにちは、みやこびとです。
今日は、わたしがわたしのために頑張りたいことだけをひたすら集中して実行する日。

本日のアジェンダ1の「みんなで目指しているPJ」(下記の過去noteで触れているもの)の提案書を、本気の手書きで書き上げたので、ここからは「山の雑誌PJ」の準備に移ろうと思う。

「山の雑誌PJ」は6月下旬に、ムサビの同級生で「Polaris」という素敵な雑誌を作っている戦友と、そしてエディトリアルデザイナーの方と打ち合わせをして、キックオフしていたはず・・・だった。

ちなみに、この雑誌と戦友については、ちょっとだけこのnoteで触れた。

はい、序盤から過去noteを大量放出してすいません。

そのうち(いつか)ちゃんと、noteのサイトマップを作ります(小声)

端的にいうと、「山の雑誌PJ」はわたしが7月に爆発的に用事と仕事を詰め込みすぎて、完全に止まってしまっていた。なんたることか。くうう。

デザイナーの方から、「このままでは希望する納期に全く間に合いません」と叱咤激励のメッセージをいただき、目が覚めた。仕事とかしてる場合じゃないやん!←

というわけで、今週から本気で構成と執筆を頑張りますので、ライランで鍛えた書く力(?)を信じて、このnoteでも準備の様子を残していきたいと思います。

どうせ書き直しまくるだろうから、「はじめに」の部分の初稿を思い切ってnote上に書いてしまおう。読んでくださっている方々、生温かく見守っていただければ幸いです。

***

「君は、山でクエストでもしているの?」

日本第2位の標高を誇る北岳へのアタックを翌日に控え、前泊していた北岳肩の小屋で、山小屋あるあるの光景、夕食時に隣り合わせた方との山談義におしゃべりが弾んでいたところ、夕食で隣り合わせたおじさんに笑いながら尋ねられた。

社会不適合すぎる頻度でのわたしの百名山登山の話を聞いて、思わず「山を登ることで、誰かにかけられた呪いでも解こうとしているのか」と思っての疑問だったらしい。

もちろん冗談なのだろうけど、当時まだ百名山の43座目までしか登っておらず、「まだまだ先は長いなあ」と思っていて、とにかく無我夢中で登山計画を立てまくっていた自分には、あんまり考えたことのない視点だった。

そうか、わたしの登山に行くペースはやっぱり人並みはずれておかしいのか。

とはいえ、別にマリオにおけるピーチ姫のように、誰か知り合いが山奥に幽閉されているわけではない。山登りを頑張ることで救いたい人なんかいないのだ。

翌日、まだ日の出前の真っ暗な中、ヘッドランプをつけて北岳の山頂に向かう。この後、お隣の間ノ岳までピストンして昼過ぎには戻ってくる予定なので、デポザックに必要なものだけを詰め込み、なんとも身軽な格好で肩の小屋を出発した。

北岳の山頂まではゴツゴツした岩場が続く。ヘッドランプの灯りを頼りにしながら気をつけて歩きつつ、頭上に浮かぶ壮大な星空に時折目を向けながら歩くこと約30分。

iPhoneでもこれだけ撮れる驚き。北岳の山頂はもう間もなく!
街の明かりも少しずつ灯り始め、今日も世界は朝を迎える

山頂についてちょっと経つ頃にはもう夜明け。
うっすら雲海の先に、富士山が完璧に見えていた。

山並みが連なる朝焼けは、何度見ても飽きることがなく、わたしの大好きな風景。

しかし3,192mの日本第2位の標高を持つ北岳の山頂。当然、じっとしていると寒くて仕方がない。凍えた手でガスバーナーの火をつけてお湯を沸かし、わたしと友人は甘酒を飲みながら日の出を眺めた。世界が目覚めていく。今日も山で1日が始まる。幸せだ。

昨夜、わたしの山行を”クエスト”と名付けてくれたおじさんたちと山頂で再会し、せっかくなので記念撮影をした。

朝日に照らされた、間ノ岳への縦走路。帰りにこの登り返しに泣くことになる

間ノ岳へ向かう長い長い縦走路を歩きながら、考える。

わたしは誰のために、この過酷とも言える”クエスト”をしているのか。

誰に頼まれたわけでもない。誰の顔も浮かばない。

むしろ、「心配だからそんなペースで山に行かないで」という両親の言葉もあった。

一緒に来ている友人が休み休み歩いていたので、彼女の様子を伺いつつ、間ノ岳の山頂までのラストの行程は、わたしは偶然居合わせた別のおじさんと言葉を交わしながら登ることにした。彼はわたしよりも登山経験が豊富で、ものすごく山好きなようだった。

行ったことがある山はおすすめのコースを伝え合い、行ったことがない山はどのように行くべきか、互いの知見と経験談を惜しげもなく披露しながらあっという間に山頂。昨日から3,000m近い高地にいるので、息もそんなに上がらずに最後の斜面を登り終えた。ちょっと呆気ないくらいの足取りで、45座目、奥穂高岳に並ぶ日本第3位の標高、3,190mの間ノ岳の山頂に至る。

はじめまして、山深い南アルプスの皆さん。
翌年にソロで歩くことになる壮大な縦走路を、ここで眺めていたとは。

目の前には、まだ見たことのない南アルプスの深層部が奥深く広がっていた。わくわくした。どれがどの山かも分からなかった。ただ目の前に広がる、山しかない風景と大自然に圧倒され、友人が来るまでの間、わたしはただそこに立ち尽くしていた。

この景色の中には、まだ行っていない、名前を言えるかすら危うい百名山が5座もある。正直、どうやっていけば良いのか、登山口やルートの見当すら浮かばない。ああ、でも猛烈にドキドキしている。わたしは来年中にこの山々にどうにか登っているはずなのだ。どうやって?いつ?誰と登るんだろう。

そうやって、まだ見ぬ山々への挑戦を頭の中で思い描くのが好きだった。

仕事の合間に、半年先くらいまでのプランを作り、一緒に行くメンバーを募り、山小屋へ電話をかけて予約を取り、登山計画をたて、必要なものを買い揃えて、山に向かう準備をする時間が、フリーランス3年目を迎えて(ありがたいことに)仕事も順調のはずの自分にとって、とても大切な時間だった。

そして、何より大好きなのは、こうやって紆余曲折ありながらも、仲間と共に山に挑み、無事に山頂に立てた瞬間。

ああ、わたしは自分のためにこの”クエスト”を頑張っているんだ。

わたしが、わたしらしくあるために、わたしのためだけに頑張ること。

忙しい日々の中で、見失っていたかもしれない自分と向き合う時間。

3,190mの高地で、45座目の間ノ岳の山頂で、自分が山に足を運び続けた理由がふんわりと頭の中に降りてきた。

すごくしっくりきた。昨日のおじさん、間ノ岳には縦走しないのかな。もう一度会えたなら、昨日は笑うばかりでちゃんと言語化できなかったこの感覚を、きちんと紡ぎたての言葉でフレッシュにお伝えできるのに。

山での出会い、情景は一期一会。

その一瞬一瞬を噛み締めながら、この後の残り55座も引き続き安全に、楽しく挑みたいと思った。

この雑誌は、そんなわたしが自分なりの山への見立て、山から学んだこと、百名山へ挑んで良かったこと、などを語りながら紡いでいく、個人的な物語。100ページを超える雑誌づくりという、果てしなく新しい挑戦の場に立てたのも、山で培った行動力の賜物です。

わたしが、わたしらしさを取り戻すためのチャレンジの舞台は山でした。あなたにとって、自分らしさを維持したり、取り戻す大切な場所はどこでしょうか。

山を舞台に繰り広げられる笑いあり、涙ありの一人の挑戦、しばしお付き合いいただければ幸いです。

***

ふううう〜〜〜〜〜〜!

い、勢いで書いてみたけど、果たしてどれくらい修正したくなるやら!
(というよりは、プロのエディトリアルデザイナーの修正が入るんだろうと思いますが😇w)

メモ:写真へのコメントを入れると2,493文字、本文のみで2,302文字。

というわけで、本日のnoteはこんな感じでおしまい!

読んでくれた皆さんが、少しでも山に行きたくなってたら幸いや!
どうか雑誌作りの長い長い旅にもお付き合いください・・・笑

山オタクなので、気になる百名山があればいつでもコメントお待ちしてます❤️

需要ゼロのみやこびとスタンプでばいばい

ちなみに、LINEスタンプがありますのでささやかに紹介しておきます。笑


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