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初めての猫ちゃんとの暮らしーシシィと暮らした7年間の記録の前に、ミューちゃんの記録(2015年8月17日シシィがやって来た)

2015年8月9日日曜日晴れ
ミューちゃん大冒険の一日

じじいとおばばは涼しくなったら九州へ帰省する予定を立てている。
ミューちゃんも連れて帰る。
そのため、ミューちゃんにドライブに慣れてもらう必要がある。
今日は、ドライブ特訓初日である。
ミューちゃんは、猫ぶくろに入れられ、おばばに抱っこされ車に乗った。
30分ばかりニャーニャー泣きわめいていた。
病院に行くと思ったのか?不安だったのだろう。
なでなでしていると落ち着いてきた。

ホームセンターに立ち寄り、ご褒美に猫缶を買ってあげることにした。
ミューちゃん初めてのホームセンターご来店
猫ちゃんを抱っこして入店していいものか迷っていると、ワンちゃん連れのお客さんを数組発見。
よし!とゴーサインを出し、ミューちゃん連れて入店。
こわがるかなあと思いきや、キョロキョロしてる。おとなしい。
キャットフードエリアにくると鼻をひくひく。
ミューちゃんにとって、こーんなにいっぱい、あたしの大好きなカリカリと缶詰があるーーーとテンションが上がったのだろう。と思う。
猫缶、カリカリ、猫砂大量買いして、じじいがレジに並んでいる間、おばばとミューちゃんは離れたところで待っていた。
すると、お孫さん連れのおばさん、「あーら、可愛い!うちの猫と同じ色だわー。まあ、お買い物に来たのねー。何たらかんたら」と話しかけられた。
お孫さんは、背伸びしてミューちゃんをなでなでしてくれた。
猫ふくろのいい点は、布一枚に包まれているので、なでなでしやすい。
ミューちゃんは、人見知り。
ところが、嫌がるどころか嬉しそうだった。

近くの洗剤売り場で販売員の綺麗なお姉さんが「可愛いアメショですね」と声をかけてきた。「いえ、スコテッシュフォールドです」と答えると、「わー、小さい耳、可愛いですねえ」今日のミューちゃんは、褒めまくられてなんか嬉しそう。親切なお姉さんは、「あちらのカートにペットを乗せてお買い物できますよ」と教えてくれた。
もう買い物はじじいが済ませているのでニコニコ笑ってお礼を述べた。
すると、お姉さんは、あ、この人は買い物する気ないんだなと察したらしく、サンプルのパリの柔軟剤をくれた。
パリの香がするのねー。
嬉しいので、これから柔軟剤を買う時には、お姉さんおすすめの柔軟剤にしようと思った。
うざくない、さりげないセールスって大事よね。

それから、みなとみらいをドライブした。
猫ふくろの口ひもを緩め、ミューちゃんの顔だけ出してあげると、抱っこされたまま立ち上がり、窓の外の流れ行く景色を嬉しそうに眺めていた。
ミューちゃんの大冒険は終わった。
結果として、ミューちゃんはドライブが出来る猫ちゃんであーると判明。
(実家の犬さんは、車酔いをしていたらしいので、人間と同じ向き不向きがあるのだな)

2015年8月13日水曜日曇り
このところ暑いので、おばばは床に布団を敷いて寝ている。
就寝時間になると、ミューちゃんは、ベッドのヘリからおばばを見下ろしている。じじいに言わせると見守っているらしい。
「おやすみーミューちゃん」と挨拶し電気を消すと、とんと降りてきて、
ずんとおばばの足を踏み、ぐるりとおばばの布団の周りを一周して「ニャーおやすみ」と言ってリビングへと出ていく。
布団で寝るようになったらこんな習慣になった。不思議。

ここが一番お気に入り
消灯するまで、じーとおばばを見ている

2015年8月17日月曜日曇り晴れ
ペットオーナー検定を申し込んだ。
雑誌「ねこのきもち」と岩合さんの世界猫歩きと、なんと言ってもミューちゃんから少しは学んだのでトライしてみよう!
あなたに猫ちゃんを預けても大丈夫!という太鼓判がほしい。

午前中、ミューちゃんはゴロゴロまったり、お気に入りの場所で過ごし、好きなカリカリを食べ、おばばと仲良く過ごした。

午後、新潟の知人宅に遊びに行っていたじじいが帰宅した。
アンモニア臭を放ち、汚い猫ちゃんを連れてきた。
猫ちゃんは、とっても美人。

じじいは、先日、何度も「可愛いだろう、この子を連れて帰ってもいいか?飼ってもいいか?実は、ミューちゃんとは血のつながりのある本物の姉妹なんだよ。最初にこの子を欲しがったのは俺だったんだぜ。運命だぜ。」と顔写真付きのメールを送りつけてきた。
てことは、5歳だ。いやいや、ミューちゃんで手一杯。
責任感の強いおばばは、簡単に命を預かれない。
しかも、アレルギー性鼻炎で眠れない時は、睡眠薬飲んで寝てるんだから。
しかし、「この子、面倒見てもらってなくて、可哀想なんだよお・・・」という止めのメール。
こんなに可愛いのに面倒見てもらえないって???
不思議だなあと思いつつ、ドライなじじいがしつこいので余程のことかと思い悩んだ。
ミューちゃんが嫌がらないかなあ・・・
ミューちゃんが病気になったらどうしよう・・・
考えて、考えて、考えて、
よし!
「いいよ!」と返信した。

こうして、美人猫さんはやってきた。
ロン毛はブラッシングされておらず固まり地肌にはりついている。
歯磨きもしていないので、息が臭い。
爪も切られていない。
そして、何より痩せている。
一見ロン毛で普通かなと思ったが・・・
これは・・・まるで野良猫さん。
いやうちの近所を自由に歩き回ってる野良猫さんより悲惨な状態だ。

じじいが、ミューちゃんによろしくねと近づけると、ミューちゃんは
「シャー シャー」怒って逃げた。
こんなに怒っているミューちゃんを見たのは初めて。

さけと呼ばれていたらしい美人さん。なぜ、さけ?魚のさけ?ドリンクの酒???見た目は洋風なので、まずは、シャーリーと改名した。

新潟から横浜までロングドライブでお腹が空いたらしく、カリカリをよく食べた。食欲はありそうで安心。
おしっこもした。安心。

まずは、お風呂で綺麗に洗って、お手入れしてあげよう。
じじいがシャーリーちゃんをお風呂で洗ってあげたが、長年の汚れと体に張り付いている毛玉は洗い流せない。
お風呂上がりの痩せた体を見たら泣けてきた・・・
おばばがタオルで拭いて、ドライヤーで乾かす係。
タオルで包んで拭いていると、毛玉で突っ張っている肌がいたかったのだろう、いきなり肩に飛び乗ってきて、シャー!と威嚇された。
肩には爪が食い込んだ。いてて・・・
それでも乾かさねばと思い、
ドライヤーの風をあてていると、またシャー、そしてバリバリと腕を引っ掻いてきた。いてて・・・おばば一夜にして傷だらけ・・・
シャーリーちゃんって悪魔みたい・・・
でも、なぜか、怖くないし、腹も立たなかった。
なぜなら、おばばより、シャーリーちゃんの方が怖がっているはずだから。
なんだか、彼女の気の強さも気に入った。
この子は、こんなにボロボロの体になっても孤独に耐えて生き抜いてきたんだ。相当気持ちの強い猫ちゃんだ。
前の飼い主さんは、仕事が忙しく、諸々の事情により、シャーリーの面倒をみる余裕がなかったらしい・・・うーん・・・飼育放棄か。
シャーリーは、どんな気持ちで生き抜いてきたのか・・・
ミューちゃんが、このような状態だったら・・・嫌だ。すごく嫌だ。
想像するだけで身を切られるほど悲しくなる。
よし!
シャーリーが悲しい時間を過ごしていた分を取り戻せるよう、お世話をさせて頂きますよ!と決意した。

問題は、ミューちゃんにストレスにならないよう、寂しくさせないようにどのように接するべきか?
なんせ、ミューちゃんは怒ってベッドの下に隠れて出てこなくなった・・・

どれ、「ねこのきもち」相談室の獣医さんに電話してアドバイスをいただこう。会員は15分間無料で相談できるというシステムは素晴らしい。
猫ちゃんとの暮らし初心者のおばばには心強い味方だ。

シャーリーちゃんは呼びにくなあ・・・
そうだ!悲劇のプリンセスだが・・・
オーストリア皇后エリザベートの愛称シシィはどうだろう。
だんだん
この子はシシィの生まれ変わりではないかしらと思えてきた。
自由を渇望し、旅を続けた悲劇のシシィ。
よし、シシィをうんと幸せにさせていただくことに尽力しよう!
シシィか!ピッタリじゃねえか!とじじいも大賛成!
てなわけで、あっさりとシシィちゃんに改名した。

2015年8月18日火曜日曇り晴れ
掃除機をかけていると、ミューちゃんはようやく寝室からリビングへ出てきた。そして、今度は壁の棚に登って、なかなか降りてこない。
棚の上でふてくされている。
時々シシィちゃんを睨みつけている。
シシィちゃんはというと、とっても人懐っこくて家にきてまだ半日とは思えないくらい。ズバリ、恐ろしく甘え上手だ。
あー、この子は強い子だ!体は弱そうだが、気持ちが強そうなので、私この子を育てられるかも!と確信した。

ミューちゃんは時々甘えん坊。(お腹すいた時、構ってほしい時、留守番した後、あとは、マイペース。)
シシィちゃんは、甘え上手。(ずーとかまって欲しそう、名前を呼ぶとすぐに飛んでくる)

昨夜、寝るとき、シシィちゃんも一緒にいたかったようだ、ついてこようとした。でも、寝室に立てこもっているミューちゃんを考えるとシシィちゃんを入れるわけにはいかない。
明かに、寂しそうなおどおどした目のシシィちゃんを見たら切なくなった。
シシィちゃんは、今ミューちゃんが羨ましいだろうなあ・・・
心を鬼にして襖を閉めた。

ふと、幼少期のことを思い出した。
小さくて病弱の妹は、いつも母親に抱っこされ両親と2階の部屋で川の字で寝ていた。わんぱくな3歳のおばばは、ばあちゃんと下の部屋で寝ていた。
就寝時間になると、おばばは階段のところで待っていた。
両親と妹についていく。
「下でばあちゃんと一緒に寝なさい!」母親にきつく叱られた。
一緒に寝たいと大泣きしても相手にされない。
諦めてトボトボ階段を降りると下でばあちゃんが待っていてくれる。
そして、おばばが寝付くまで、昔話をしてくれたり、子守唄を歌ってくれた。今思い出すと、昔話のレパートリーは広く、ほとんど暗記していたようだ。時々オリジナルのお話もしてくれた。からすのうんちの話は面白かった。子守唄は裏声のソプラノで歌っていた。
泣きながらばあちゃんのふわふわのお腹に顔を埋めて安心して朝まで眠った。これが、毎晩毎晩繰り返された。
ダメだとわかっていても、3歳のおばばは両親と川の字で寝たかった。

シシィちゃんも、こんな心境なのではないだろうかと思った。
1日も早く、ミューちゃんがシシィちゃんを受け入れてくれるよう頑張るぞ!と心に誓った。

2023年10月8日日曜日曇り雨
拝啓
シシィちゃんへ
ようやくシシィちゃんが登場しましたよ。
ここまで毎日大急ぎで書いたので、おばばはやや疲れてきました。
ですから、8月19日からの記録は、毎週1回、のんびり書いていきますね。
シシィちゃんがいた頃の日記、記録帳、写真を読んだり見て追体験していると不思議とスーと心が楽になりました。
これが、受け入れるということかな?
時々思い出しては、あの時こうすればとか後悔したり、悩んだりしていたけれど、もうそんなこと思わなくなりました。
記録帳と写真でみるシシィちゃんが幸せそうだから。
これでよかったんだなあと思えるようになったのですよ。
ですよね?
これからは、ミューちゃんが寂しくないように、一緒に楽しく過ごしていきますね。
いつか、生まれ変わって会いにきてくれますように!

余談
書くという行為は本当に自分を見つめることだと思う。
日記を書きながら、頭の中を整理し、自分自身を癒せる。
素敵な文章を書けるようになりたい。
上手に書きたい。
とも思うが、まずは、どんどんどんどんどんどん書いてみようかな。

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