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ギリギリ 崖の上を行くように

寝る直前まで書き物をしていると、夜中一度も目を覚さないことに気がついた。頭を使うのはやはり想像以上に疲れるものなのだと、自覚する。

どうしてそんな眠るぎりぎりまで書いているかといえば締切間近だからで、なぜ締切間近になってひいひい言っているかといえば、わたしは『チームバチスタ』シリーズの海堂尊先生のように、時間があるからといって日に100枚書けるような体力も集中力も持ち合わせていないからだ。休日に書けても10枚(約4,000字)がせいぜいで、仕事のある日は2枚強しか書けない。夏休みの宿題の読書感想文もそうだったし、大学の卒論もそうだった。なんにせよ一夜漬けで間に合わせるということは、わたしには無理なのだ。

勿論それを見越してもう少し前から計画的に書き始めていればよかったのだが、そんなことは言ったところで後の祭りである。時間は進んでいくし、いまやるしかない。枚数は幸い規定に達したので、あとは結末までまとめ切って、推敲するだけだ。

いまは隙間時間に携帯のメモに続きを書くことでなんとか間に合わせようとしている。結末までたどり着くために。起きると疲労困憊しているが、コーヒーをのんで無理やり目を覚まして仕事に行っている。しんどくなったら帰ろう、と思いつつ、なんとなく最後まで居てしまう。そして家に急いで帰り、家事をしてから続きを書く。小説書きで生活を疎かにすることはなるべくしたくない。やるべきことをして、それから取り組みたいのだ。これでお金をもらっているならまだ自分の中でぎりぎり申し訳も立つが、そうではないからよけいに。それに、わたしは一人で生活しているわけではないから。

(タイトル引用)
B'z『ギリギリchop』

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