三宅島の特産品「アシタバ」
こんにちは、三宅支庁産業課です。
三宅島の特産品、アシタバをご紹介します!
アシタバ(明日葉)は、伊豆諸島に自生するセリ科の野草で、「今日、葉を摘んでも明日には新芽を出す」と言われるほど生命力の強い植物です。伊豆諸島は1年を通して温暖であり、雨が多い気候で、アシタバにとって最適な環境となっており、全国有数の生産地となっています。
三宅島では平成12年の噴火前からアシタバの生産が盛んで、伊豆諸島で1位(全国でも1位)の生産量を誇っていました。平成12年の噴火により1度は生産が中断したものの、帰島後すぐにアシタバの生産が再開され、現在も三宅島のアシタバの生葉出荷量は伊豆諸島で1位、加工用も含めると2位の生産量となっています。
アシタバの作付面積および収穫量(令和元年)
(東京都農作物生産状況調査報告書)
※ 生葉、加工用含む
アシタバは江戸時代から滋養強壮によい薬草として知られ、根は朝鮮人参の代用として利用されてきました。アミノ酸をはじめ、β-カロチンやビタミンB群、ビタミンCなどの「ビタミン類」、カリウムやゲルマニウム、鉄分といった「ミネラル類」、食物繊維や葉緑素などの栄養素を含んだバランスのよい野菜です。青汁の原料としても親しまれており、優れた健康食品として近年注目されています。
島内では道路わきや空き地など多くの場所にアシタバが自生しているのを見かけると思いますが、島内外に出荷されるアシタバは、アシタバ農家により生産されています。
アシタバ畑には、落葉樹の「オオバヤシャブシ(通称ハンノキ)」が植えられていることが多いです。夏場は葉の茂ったオオバヤシャブシの木陰が明日葉を強い日差しから守り、アシタバは柔らかく美味しくなります。秋から冬にかけては葉が落ちて日当たりが良くなり、その落葉がアシタバの肥料となります。
また、オオバヤシャブシの根には大量の根粒菌が共生しており、この根粒菌が土中に溶け込み肥沃な大地をつくっています。
アシタバ畑とオオバヤシャブシ
アシタバの旬は2月~5月です。旬の時期のアシタバの葉はつやがあり、柔らかく美味しいです。しかし、真夏を除いて周年で収穫することができます。
アシタバの天ぷら、おひたし、ツナマヨ和えなどがおすすめの食べ方です。
三宅島農業振興会の「明日葉レシピBOOK」をぜひご活用ください♪
また、「明日葉レシピBOOK」の冊子を三宅島農業振興会にて配布しています。
アシタバの加工品として、粉末を練りこんだアシタバうどん、お茶、アイスなどが販売されているほか、なんと、うさぎの餌としても栄養価や嗜好性が注目され、需要が高まっているのだそうです。
三宅島産のアシタバの多くは内地の市場に出荷され、全国のスーパーや飲食店へ流通していますが、島内でも宿や飲食店で提供されるほか、三宅島農業振興会やいきいきおさかなセンターなどで購入することができます。
三宅島農業振興会のあしたば
暑い夏が終わり、アシタバの収穫が本格化してくる時期です。
三宅島産のアシタバを見かけたらぜひ召し上がってみてください。
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