【債務者が容疑者】消費者金融時代の債権回収その1
こんにちは、みやもと けんいちです。
先日、Xでこんなポストを投稿しました。
延滞すると、その人の人となりが出ますね。
今回は、消費者金融時代の仕事について。
電話での督促
私自身、銀行から消費者金融に転籍して配属された部署は、延滞債務者を管理する「管理センター」でした。
延滞日数により「初期」「中期」「長期」とわかれていて、私は「中期」担当。「延滞慣れ」して、入れ知恵のついたつわものとのやりとり。
「初期」は、1日延滞した顧客に対して、初期担当者は、ちょうど画像のように、延滞先に電話をかけまくっていました。
管理アプリ(プロセーバー)に延滞債務者のデータが出ると同時に、自動的に電話がかかるしくみでした。
じゃんじゃんかけて、電話のやり取りを記録して、次の債務者に、といった感じでした。
基本的に、初期の延滞者のほとんどがウッカリ入金忘れ。翌日には、PCの延滞者リストから消えているのですが、中には「中期」や「長期」の延滞者に「成長」する債務者も。しっかり督促しておかなければなりません。
債務者の逮捕
私自身、中期延滞者が担当でしたので、一筋縄ではいかない債務者管理でした。言葉尻掴んで「脅した!」と、自身の延滞は棚に上げてのたまう始末。中期は基本的に1ヶ月以上の延滞者であるので、まるで狐とタヌキのばかしあい。
困った債務者の場合、支店に依頼して、直接訪問して回収してもらっていました。
(のちに依頼される側になるとは夢にも思いませんでしたが)
百戦錬磨のつわものが多い中期延滞者の中にも、まともな?延滞者もいました。(そもそも、1カ月以上延滞していること自体、まともではないのですがw)
印象に残っているのは、某大手銀行に勤務している債務者。
毎月登場するので(中期はほぼ毎月登場ですが)、やけに仲良くなってました。
電話をかけても、すくには出ず、しばらくして返電。
「もうしばらくお待ち下さい」とおとなしい口調。
数日後、必ず入金してきました。
数ヶ月このようなやり取りか。
しばらくすると、電話をかけるも、返電がない。
「おかしいなあ」と思っていたある日、たまたま新聞を見ると、その債務者の名前が。ある容疑で逮捕された記事を目にしました。
2,3日後、父親から電話があり、
「この度はご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした」と。
自身も銀行員だったので、いたたまれない気持ちになりました。
しばらくすると、支店に異動。やることは、「訪問での債権回収」。電話では味わえないいろいろなスリルを楽しむことになりました。
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