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#103 学校給食PFI 〜PFIのいろんな基本的なパターン


PFI手法で新技術を採用した調理場設計を実現することが難しいわけ

PFIとは、どういう手法なのかを理解しましょう、ということで今回は2回目です。前回おはなしした通り、資金調達・設計・建設・厨房機器設置・調理業務をまとめて発注する、いわゆる「丸投げ」という手法であることは、行政にとっては専門知識を有しなくても発注できるというのはメリットでもあるのですが、では「丸投げ」のやり方の中で、行政としてどこまで責任もって中身を調整できるのか?今までにない新しい調理法やそれを実現できる厨房機器を選定できるのか? 

全国地域PFI協会のHPから引用 

では、学校給食調理場を整備する際に、オーガニック作物を出来るだけ多く取り入れたい、人手不足に備えてロボット化などを検討したい、調理場を集約して際に食料や給食の配送ロジスティクスをどう見直したらいいのか対応したい、などの課題を民間事業者に「丸投げ」してしまったら実現できるのでしょうか?

また、こういった課題に対応した、今までにない調理場設計を行政に提案したとしたら、行政側の事業者選定委員会は、前例のない提案を採用することが可能でしょうか?行政担当者が提案の採用について権限を事業者選定委員会に委ねている状況で、その委員がそういった提案を理解するだけの知識や経験をもっているメンバーでなければ、機能しないでしょう。
ということで、複数回(10回以上になりそうですが)に分けて、まずはPFI手法についておはなししますので、その後に「では、どうすればいいのか?」について一緒に考えていきましょう。

PFI手法を採用することで期待される効果?

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