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#45 オーガニック導入で気をつけること

オーガニック食品の現状について、述べてきましたが、今後の日本における「食」はオーガニックが拡大していく方向性にあることは間違いないと思います。要は、生産量や価格などにおいてどう適応していくか、ということだと思います。


「オーガニック」って食品だけじゃない〜認証制度

オーガニックって農作物の話だと思っている方も実は多いんですね。そうじゃないのです。認証制度を見るとわかりやすいので、ご紹介しますね。

①日本 有機JASマーク

日本でよく目にする「有機JASマーク」。農畜産業において、化学合成肥料や農薬を使用しないことを基本としていて、遺伝子組換え技術の使用禁止など、環境への負荷を低減しながら持続可能な生産ができるような基準を規定する内容となっている。

②アメリカ USDAオーガニック認証

「USDAオーガニック認証」とは、アメリカのオーガニック認証制度で、アメリカ農務省(United States Department of Agriculture、USDA)が運営を行っている。
製品の栽培・加工・取り扱いについて、厳しいオーガニックの基準が設けられ、その基準を満たしたものだけが認証され、さらに化学肥料や成長ホルモンの使用、遺伝子組換え原料の使用、下水汚泥などを禁止。製品そのものの安全性はもちろん、地球に配慮された工程でつくられているかもチェックの対象となっている。

③EUオーガニック認証

EUオーガニック認証とは、EUの政策執行機関である欧州委員会(Europian Commission)が制定するオーガニックの規則に則って生産・加工されたものであることを証明する制度で、EU加盟国において、商品に「オーガニック」と表示して販売する際に必要となる。
EUオーガニック認証のマークがついている商品は、オーガニック成分が95%以上含まれているものである。EUオーガニック認証の基準としては、農産物の場合、遺伝子組換え作物や人工肥料・除草剤・殺虫剤、ホルモン剤の使用等が禁止されている。

④繊維に適用されるGOTS認証

「GOTS(ゴッツ)」は、テキスタイル分野のオーガニックに関する世界基準だ。「Global Organic Textile Standard」の略称で、コットン、ウール、麻、絹などの原料が、製品として消費者の手にわたるまで「繊維製品が正しくオーガニックである」ことを保証する。認証を受けた製品は、原料の70%以上がオーガニックだ。GOTS認証の基準には、製品の追跡可能性(トレーサビリティ)が確保されていることや、オーガニック以外の製品との混同・汚染されていないことなどがあり、すべての工程で厳格な基準をクリアしなければならない。

⑤化粧品に適用されるコスモス認証(COSMOS認証)

コスモス認証(COSMOS認証)とは、オーガニックコスメの品質を認証する国際的な制度のことで、「COSMOS」は「Cosmetic Organic and Natural Standand」の略。コスモス認証には「有機農業で生産された製品の使用を促進し、生物多様性を尊重する」「天然資源を責任を持って使用し、環境を尊重する」などの基準が設けられている。遺伝子組み換えが行われている作物の使用や動物実験の実施も禁止している。
コスモス認証には、化粧品の最終製品を対象とした「コスモス・オーガニック」と「コスモス・ナチュラル」のほか、原料を対象とした「コスモス認証」「コスモス承認」がある。

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