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#147 一次加工の可能性〜レトルト調理について(1)

今回は一次加工の可能性〜レトルト調理についておはなししたいと思います。実は、私が勤めていた倉敷市の倉敷中央学校給食調理場のアレルギー対応室には、レトルト調理器があります。正式名は「小型高温高圧調理機 達人釜」という洗濯機くらいの小さな調理器なのですが、これを導入するにあたっては、いろんなことを考えて設置し、おそらく日本の学校給食調理場では初めての導入事例になっていると思います。


レトルト市場について

高温高圧調理器で作っている加工食品は、かなり昔から存在していて、缶詰製品も基本的には同じ調理法となります。最近、「レトルト食品」として目につくものといえば、カレー、パスタソース、スープ、焼き魚、惣菜など、多岐にわたる商品がスーパーやコンビニに並んでいますので、馴染みのある商品がたくさんある状況です。

日本における2023年の市場規模は約1兆1,000億円と推定され、前年比微増で推移しています。近年は横ばい状態が続いていましたが、コロナ禍の影響で巣ごもり需要が高まり、2020年には前年比約5%増と大きく伸びました。
ちょうど、私たちがレトルト調理器を調達しようとしていた時期と重なっていて、同じ機器を導入しようとしていたのが、日本料理店や中華料理店などで、「骨まで食べられる」「廃棄する部分がほとんどない」「長期保存が可能」「お店の味を閉じ込められる」などの利点を活かして、実店舗がコロナ禍で中食(家で食べられる)に対応しようとしていた事情があったようです。購入しても半年以上は待たされる状況でした。

無印良品に行っても、カレーだけでなく、本当に多くのバラエティに富んだ商品が並んでいて、どんどんそのスペースも拡大している状況ですよね。

日本缶詰びん詰レトルト食品協会から引用

「ボンカレー」は世界初(1968年)の市販用レトルト食品!!

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