#94 日本の食と農を変える8つのメガトレンド その1 マクロエコノミクス
日本経済新聞出版社からマッキンゼー日本支社長のアンドレ・アンドニアン著の『食と農の未来』をもとに、今回から8回に分けて学校給食について考えていってみようと思います。
マクロエコノミクスとは何か
まずは、「マクロエコノミクス」って何?ってところから。
マクロエコノミクスとは、経済学の一種で、国や地域全体の経済の動きについて研究する学問です。マクロエコノミクスでは、政府、企業、家計などの経済主体を調査・集計して、国民所得、物価、失業率、国際収支などの経済変数の決定と変動を分析します。
ということなので、当然、その成果については、政府の経済政策の立案や、企業の経営戦略の策定などに役立てられています。
マクロエコノミクスの研究対象となる経済変数には、次のようなものがあります。国民所得:国や地域の経済活動の総額、物価:財やサービスの価格の水準、失業率:労働力人口のうち、働きたいが働けない人の割合、国際収支:国や地域の外貨収支と外貨支出の差額、などですね。
食と農業という切り口からすると、世界的な人口増加、地球温暖化、気候リスクの経済的インパクトなどが、重要な経済変数として捉えられていて、日本の農業政策などを考えるのに重要なファクターとして取り扱っているわけです。
世界的な人口増加
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