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ゴルファーの腰痛予防プログラム
新シーズンに向けた身体づくり
春になり、シーズンに向けて本格的に練習を始めたり、進学や就職を期に部活や趣味としてゴルフをスタートさせる人はいるのではないでしょうか?
この時期には慣れないゴルフのスイングや、練習量が増えることによって腰痛などの怪我が増えることがよくあります。
特に高校・大学進学などの育成年代などカテゴリーが変わると、練習内容や練習量が変化するため痛みや怪我を抱えてしまうケースも少なくありませ
ん。
身体の状態は日々変化し、成長段階にある選手は対応できずに怪我をしてしまいます。それを防ぐためにはこの時期に身体の状態を把握して対応策をとることが重要になります。
これまでnoteではトレーニングやストレッチを解説させていただきました。そこで今回はまとめとして、セルフチェックから状態別にセルフケア・トレーニングを含めた改善プログラムを紹介していきたいと思います。
腰痛予防プログラム
1)柔軟性セルフチェック
|肩関節
|胸郭
|股関節
2)セルフチェック別改善プログラム
|肩関節プログラム
|胸郭プログラム
|股関節プログラム
柔軟性セルフチェック
主に腰痛は身体の各部位の柔軟性が不足して、腰への負担が増えることが原因として考えられます。柔軟性が不足した状態ではトレーニングをしたとしても効果が得られにくく、怪我を招く可能性もあります。最初に柔軟性がどれくらいあるのかチェックしましょう!
・目標をクリア:○
・目標より低い:✖
※痛みがある場合には無理をしないようにしましょう。
1.肩関節セルフチェック
肩関節は上腕骨(腕の骨)、肩甲骨、鎖骨など複数の部位が関係する重要な部位です。
肩関節の動きはトップ、フィニッシュでクラブを安定させるために必要になり動きが制限されると、肘や手首だけではなく肩甲骨や胸郭の動きに影響を与え腰痛につながる可能性があります。
|目標 背中で腕が組める
2.胸郭セルフチェック
胸郭(胸回り)の柔軟性をチェックします。胸郭は背骨や肋骨の動きが関係し、飛距離を伸ばす要素であるX-factorを増やすうえで欠かせません。胸郭が硬くなると腰痛につながる可能性は非常に高いと考えられます。
《X-factor》骨盤と胸郭の捻転差によってつくられる角度。この角度が増えることにより飛距離が伸びることが期待される。
|目標 肘が床に平行になる
3.股関節セルフチェック
股関節は内旋・屈曲・伸展の3つの動きをチェックします。
①股関節内旋
股関節の動きはバックスイングやトップスイングにおいて骨盤を回旋させるために必要になり、柔軟性が低く場合にはスイングを腰でかばうため腰痛のリスクが上がります。内旋では太ももの内側に捻る動きをチェックします。
|目標 45°
②股関節屈曲
股関節を曲げる動きを屈曲といい、もも裏の筋肉のハムストリングスやお尻の筋肉の大殿筋などが硬くなると動きが制限され、腰が丸まりやすくなりアドレスなどに悪影響を与えます。
|目標80°
③股関節伸展
股関節の伸展はもも前の筋肉の腸腰筋や大腿四頭筋などが硬くなると動きが制限され、反り腰の原因になり腰痛を招く可能性があります。
|目標 お尻と踵の間が10cm以内
5つの項目の内で○がいくつありましたか?
○の数を合計してできていない項目をリストアップしてみましょう。
≪セルフチェックでの〇の数≫
・5個 柔軟性はOK。トレーニングでさらにパフォーマンスアップ
・2〜4個 腰痛のリスクがあります。〇の数を増やしましょう
・0〜1 個 すでに腰痛の可能性あり。まずは柔軟性の改善を優先
※おまけ 体幹安定性
体幹の安定はアドレスの前傾のキープ、インパクトでの伸び上がりを防ぐための必要になります。ここで姿勢をキープできない場合には体幹の機能が足りなくなり腰痛につながる可能性もあります。
柔軟性の項目がクリアできている人は合わせてチェックしてみましょう。
|目標 肘と足をついた状態から腕を伸ばして状態で3秒キープできる
セルフチェック別改善プログラム
セルフチェックができたらまず柔軟性を改善するため筋肉をリリース(ほぐす)、ストレッチ、そこから使いやすくすためにトレーニングをしていきます。
セルフチェックで✖がついたプログラムをえらんで取り組んでいきましょう。
・肩関節セルフチェック ✖→肩関節プログラム
・胸郭セルフチェック ✖→胸郭プログラム
・股関節セルフチェック ✖→股関節プログラム
肩関節プログラム
|棘上筋リリース
|鎖骨リリース
|外旋トレーニング
|前鋸筋トレーニング
|肩甲骨-胸郭トレーニング
|バックブリッジ
胸郭プログラム
|胸郭回旋ストレッチ
→胸郭セルフチェックが✖の場合は必須ストレッチ
|胸郭分離ストレッチ
|胸椎伸展ストレッチ
|体幹ストレッチ
|腹斜筋トレーニング
サイドブリッジ-胸郭連動トレーニング
|胸郭-下半身連動トレーニング
股関節プログラム
|殿筋リリース
お尻の周りの筋肉をほぐしてストレッチをしやすくします
・大殿筋ストレッチ
→股関節内旋が✖の場合は必須ストレッチ
・ハムストリングスストレッチ
→股関節屈曲が✖の場合は必須ストレッチ
|腸腰筋ストレッチ
→股関節伸展で✖の場合は必須ストレッチ
|内転筋トレーニング
内転筋は股関節を安定させる役割がありスムーズにスイングをするには欠かせない筋肉になります。
|デッドリフト
|ワイドスクワット
連動性トレーニングについて詳しくこちらで解説しています
まとめ
今回は腰痛を予防するために各部位ごとにセルフチェックからトレーニングまでの流れを紹介せていただきました。
腰痛予防は自分自身でセルフで行うことも十分できます。
現在腰痛に悩んでいるゴルファーはもちろん、パフォーマンスアップをめざすにも有効なメニュ―です。
これからのシーズンにむけてた身体づくりの一環として取り入れていただければ幸いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
マガジン紹介
【L-tra.】
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