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クラフトワイン🍷つがるワイナリー | 鶴田

津軽地方でお正月に食べられるブドウ。
“スチューベン、しっちゅーべ?”

以前働いていたお店のシェフが繰り出したダジャレ。私、結構気に入っています。

ここ鶴田町は”スチューベン”の日本一の産地。
2019年にブドウで日本唯一のGIを取得している実はスゴい場所。

2017年に前身の「wanoワイナリー」が創業し

国内外で経験した造り手により
2023年、鶴田町唯一のワイナリーは「つがるワイナリー」と新しい名前で進化したブティックワイナリーです。

つがるワイナリー

ワイナリーの隣には圃場が広がっており、岩木山を望む素晴らしい景色があります。

風が気持ちよく吹いています。

土壌
岩木山からの火山灰土壌
水捌けがよく、根の張る層が大きいのがここの特徴。

昨年は鳥による被害でブドウのほとんどを食べられてしまったため、今年は鳥避けネットを隙間なく強化しています。

また、鳥を見かけたら『大声で追い払う』ことにしているそうです。笑
どうやら鳥も美味しいものの見分けがつくようですね。

今年のブドウは、非常に順調に育っているとの事。

0.1hの畑
ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、ピノノワール、シャルドネ
車で2~3分の場所に0.5hスチューベンの畑があります。
植えてから6、7年が経ち、ついに成木となりつつあります。

仕立て方はフランスのライヤーシステムを採用したY字型は、日本の湿気に適応しています。Y字型にすることで、光合成の効率が向上し、風通しが良くなり、湿気が溜まりにくいという利点があります。造り手にとって骨の折れる草刈り作業も、横と縦に行うことができ、効率的だといいます。

醸造場

これから収穫が始まり醸造が忙しくなる。
新しく導入されたスチューベン熟成用のペドロヒメネス樽

つがるワイナリーのワインプロダクト

左から縄文の奇跡、花魁、黒葡白醸、愛し、跳人

ナイアガラに新鮮な生のりんごを漬け込んだ【跳人】
辛口でドライな味わいは、お食事ともよく合います。ビールのホワイトエールを思わせる軽快でやや甘い風味。大勢で外で賑やかに楽しむシーンを想像。

【愛し(Megushi)】この地域は米の産地でもあり、甘酒にはその余韻で麹のフレーバーが感じられます。亜硫酸は無添加で、濾過や清澄を行っていません。優しい甘酒とスチューベンとの意外なマッチング。

左からパッシート2022、オレンジ・シャルドネ、BENIピノ・ノワール 

毎月新しいプロダクトをリリースする中で

私のお勧めは
コラムの連載にも登場した
『パッシート2022』

東奥日報連載コラム
クリスマススパイスのニュアンス。私は
シュトーレンと合わせてみました。
陰干しをして糖度を高めコクのある味わいに。

つがるワイナリーが生み出す「クラフトワイン」は、伝統的な製法を大切にしつつ自然と調和し、さらに一工夫を加えることで新たなジャンルのワイン造りを目指しています。
年間約1万本という小規模でありながらブドウにりんご、桃、甘酒、ペドロヒメネス樽などを掛け合わせる。
青森の縄文酵母を使用し、地元の祭りの名を冠し、伝統的な津軽塗工芸を纏う。

彼らは、常にいいワインを造る為
アイディアを求めています。

十三湖のしじみとブドウとの組み合わせ?
なんてことはないかもしれないですが、まだ試されていないだけかもしれません。
未踏の組み合わせと革新的な発想によって、つがるワイナリーで生まれた美味しいワインは、青森の魅力を再発見することでもあります。

大人になって、地元の豊かさに気付く。
大人だから、楽しめる。
だとしたら、きっと大人になることも悪くないかもね。



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