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何を語れば正解なのか?

日中、
薬の影響でとてつもなく眠いのと、
居候している姉家族の甥っ子・姪っ子の面倒を見ているため

自分の時間ができるのは夜8時以降になってしまう。

なぜ子供はあんなにも体力があるのか。

移植して階段上り下りではーはー言っている身からすれば、
底知れぬ体力があるのは本当に羨ましい。

そんな甥っ子・姪っ子たちに今日も鍛えられた後に
今日のnoteを書いていこうとする。

メディア出演の機会がいただけそう

とある日、こんなことをつぶやいた。

最近ご縁ができたとあるメディアに、

「移植を乗り越えて本退院しました。
メディアの力を使って、移植を受けられない人を救いたいんです」

なんて協力を仰いでいるところ、
暫定的ではあるが、6月21日にそのメディアに出演できることが決まった。

(みんな空けといてね)

ただ、ずっとずっと考えている。

何を語れば正解なのか。


勢いそのままに
「メディアに出演させてください」
なんて頼み込んだのだが何を言ったら良いのか本当に迷っている。

「あぁ悪い癖が出たなぁ」なんて思いながら。。

変な話、自分が
”白血病患者代表”として出演するわけで、
軽はずみな発言が絶対にできない。

「白血病は治る病気」に苦しめられた日々

白血病を宣告されてから今日に至るまで、
白血病に関する情報を探しては調べることを幾度となくしてきた。


おそらく僕だけではなく、白血病患者みんなやってきたと思う。

その中にあった一つの言葉。

「白血病は治る病気」

不治の病のイメージが強い白血病が、今は治る時代なんだ!と最初は希望が持てた。

しかし、僕は目の当たりにしてしまった。

治るはずの白血病で亡くなった人がいるということを。

仲良くしてもらっていたからこそすごく悔しかった。

「え?白血病って治る病気じゃないの?なんで白血病で亡くなるんだよ」

ずっと思っていた。


お世辞にも僕のような世代の白血病の生存率は高いとは言えない。
15〜30歳の白血病患者が5年生きる確率は30〜40%なんてデータもある。

治らないところから30〜40%の生存率に上げたことを考えれば、医療は進歩したと言える。
だが、まだまだ高いといは言えない生存率で、僕も含めて死を意識しながら生きている白血病患者さんは多いと思っている。


白血病は治る病気は半分正解で半分不正解だ。
白血病は"治せる病気"になったに過ぎない。


他にも、
本人に文句を言ってるつもりもないし、おそらく本人も苦しんでいるところももちろんあると思っているが、

水泳の池江璃花子選手のような有名な人が、
造血幹細胞移植を乗り越えて、今はこうやって水泳日本代表選手として活躍しているという事実を世間の人が目の当たりにすると、

それこそ、
「白血病は治る病気なんだ」
と世間に浸透してしまうだろう。


これに関してははっきりいうと、
本人の底知れぬ努力があってからこそ、今の活躍があると思っているし、
本人もTwitterで「完全寛解まであと2年」と呟いている

でも多くの人は、完全寛解ではなく
「今元気だし結果を残したから白血病は治ったんだろう!」
と思うだろう。

正直、これも無理はない話だけれども、
白血病について発信する側にいる人間として、
僕の発信で苦しむ人を生んではいけないと思っている。

だから何を言うべきか本当に迷っている。

僕は考え過ぎだろうか

時々思う。
僕自身考え過ぎなところが多いのではないか。

今回の件もそうだ。
メディアに出演すると言う機会をいただけるだけでも嬉しいことなのに。。

でも許して欲しい。
僕自身、誰かの情報に振り回されて何度も落ち込んできたし、傷ついた経験があったのだから。

  • 白血病は治る病気だから大丈夫だよ

  • お前なら絶対に乗り越えられる

  • ゆっくり焦らずにいけば絶対治るから

勇気づけるためにかけられた言葉ですら、僕はプレッシャーを感じたりしたことも事実だ。

だから言葉には昔以上に慎重になってしまっている。

まだオンエアまで1ヶ月ある。
言葉選びをもっともっと考えながら、
誰かにとって希望となる存在に近づければいいかな。


あとがき

僕が今回メディアを通して伝えたいことは、
「ドナー不足により移植が受けられない人がいる」と言う問題を解決したいと言うこと。

なぜなら僕が入院していた病院で、
移植したくてもドナーがいなかった患者さんが間近にいたから。

それ以外にも、
「白血病のこのことを伝えてほしい」
「白血病のこのことを教えてほしい」

と言う意見があれば忌憚なく僕に教えて欲しい。

是非参考にさせて欲しいと思う。

ではまた。

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