おばあちゃんとの最後の言葉

今日、８月１日という日は僕にとって
忘れられない日であります。
 
それは・・・おばあちゃん、
宮城ウトの命日。
１９８２年８月１日に急性心筋梗塞で
亡くなりました。
僕が小学校３年生でした。
 
おばあちゃん大好きでした。
とにかく優しい。
何をおねがいしても聞いてもらえる、
何を言っても許してもらえる…
という安心感がありました。
 
とにかくおばあちゃんには
いい思い出しかありません。
やさしいおばあちゃん。
 
そのおばあちゃんが
突然亡くなってしまいました。
夏休みの朝、電話が鳴りました。
母親からでした。
母「落ち着いて、よく聞いてね。
　おばあちゃんが亡くなった」
僕「？…昨日一緒にいたさ～。何言ってるの？」
母「お母さんね、夜中に電話があって今山原の
　　おばあちゃんのお家にいるの。
　　悲しいけどおばあちゃんは死んじゃったの。」
僕「なんで・・・、おばあちゃんに会いたい…」
そういう会話をしたのを覚えています。
 
実は夏休みの半分近くを山原
（沖縄県北部地域のこと）
のおばあちゃんの家で過ごしていた僕は、
おばあちゃんが亡くなった前日も
山原のおばあちゃんの家にいました。
 
暑い夏の日でした。
おばあちゃんとのお昼寝が終わった僕は、
釣りがしたいとわがままを言って
おばあちゃんと一緒に、
いつも釣りをする川が海と
ぶつかるところにいきました。
その日も魚釣りを楽しみました。
おばあちゃんは優しく僕を見守って
くれていました。
その帰りです。
祖母「よっちゃん（すみません僕の幼少期ニックネームです）、
おばあは７４歳だからね。覚えておきなさいね。
覚えておきなさいね。」
僕「うん、おばあは７４歳なんだね。覚えておくね。」
 
その数時間後です。おばあちゃんが亡くなったのは。
 
亡くなった日の夕方、那覇の家に戻る母が
一緒に帰ろうと僕に呼びかけましたが、
当然のごとく山原で泊まると言い張っていた僕に、
おばあちゃんはめずらしく強めの口調で
「今日は帰りなさい。ぜったいに帰りなさい。」
と言いました。
その時のこともよく覚えています。
そういう強い口調で言われたことが初めてだったから。
「帰りなさい」といったおばあちゃんに少し腹をたてて、
でもおばあちゃんに帰れと言われたことがショックでした。
その夜に亡くなりました。
 
いつもと変わらない元気さで、
僕以外のおばあちゃんの周りにいる大人も
おばあちゃんの体調の変化も感じることもなく、
いつものおばあちゃんでした。
 
夜中に結婚披露宴から戻った僕の父が、
山原の家の庭で魚のうろこをとっている最中に
倒れたであろうおばあちゃんを発見。
すぐに救急車を呼びましたが、
病院で亡くなったことを確認されたそうです。
おばあちゃんの着けている服に
うろこがいっぱいついていて、
うろこをさばきながら苦しんでのたうち
回ったのだろうとのことでした。
 
本物のピンピンコロリで、
だれにも迷惑をかけずになくなったおばあちゃん。
僕のことが好きだったことが子どものころから
鈍感な僕にでもよくわかりました。
 
いとこのお姉ちゃんには、
おばぁの僕に対する甘やかせ方を見て
「あの調子で大人になったらまともな大人にならないはず」
とまで言われていたことに大人になってから知りました（笑）
 
長男の長男である僕は、
他の孫とは明らかに違う対応だったとのことです。
鈍感な僕には気づきませんでしたが…。
 
 
おばあちゃんの７４年の人生、
戦争ですごくつらいこともあったでしょう。
９人の子どもを産んでいろんな苦労も
あったと思います。
でも、自然いっぱいの山原で楽しいことも
いっぱいあったと思います。
その７４年の人生の最後の数時間を
僕と過ごしてくれました。
 
おばあちゃん、どう思っていたんかな～。
最後に僕に
「おばあは７４歳だからね。覚えておきなさいね。
　覚えておきなさいね。」
どういう気持ちだったのでしょうか。
　
おばあちゃんが亡くなって、今日がちょうど４０年です。
 
おばあちゃん、７４歳だったこと。
僕のことを好きでいてくれたこと。
ずっと忘れません。
天国で見守ってくれてありがとう。
精一杯、全力で生きて、
いつかおばあちゃんのところに行くときには、
また優しくしてね。
 
今日はおばあちゃんのお話をさせてもらいました。
 
お付き合いいただきありがとうございます。
今日も、今月も頑張っていきましょう。
月曜日だけど金陽でした(^^♪
（ブログ１２日目）2022.8.1