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年下の男の子からアラフィフへの手紙


年下の男の子から手紙をもらった。

というと、なんだか、恋文でももらったかのような意味深な出だしだけど、もちろん、そんなわけはない。

それは、もう8年くらい年前、何度か、一緒に仕事をさせてもらった人からの手紙だ。
私がコーヒー好きなのを覚えていたのだろうか?ドリップ式のコーヒーと、アジア暮らしの私を思って選んだのであろう緑茶とともに、袋の中にそっと入れられていた。

彼は日本の会社から派遣されて、アジアに出張で来ていて、私は、アジア現地の世話役係みたいな役割だった。

一緒に仕事をしていた頃の彼のイメージは、ちょっと長髪でガテン系(私語なのかな?年代がバレる)だったのだけど、そのイメージに似つかわしくないピンクの花柄の封筒に、思わずほほえんでしまう。

なかには封筒とお揃いのピンクの花柄の便箋が入っていて、ちょっと読みにくいけれども、なんだか彼らしい文字が書かれていた。

手紙から、彼が元気でやっていることを知った。
手紙には、ここで私と仕事した時間が人生において大切なものになっていると書かれてあった。
数回しか一緒に仕事をしてないのに、私のことをちゃんと覚えていてくれて、こんな風に手紙をくれたことが何より嬉しかった。

それに、この時代に手紙というのがなんともよいではないか。
手書きの文字には、読みやすい画面のフォントでは伝わらないものがある。

心がほんわりあったかくなるような出来事はそうそう毎日あるわけじゃないけれど、ピンポイントで突然降ってくるこういう小さな贈り物が、私をまた頑張らせてくれる。

手紙を書かなくなって久しくなったが、また、手紙でも書いてみようかな。


君のくれたコーヒーでも飲みながら。



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