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より上位のポジションに就きたいと思う理由

※ 写真に特に意味はありません。ぱくたそで素材を見てたら面白かったので貼ってみました。

年末に、直属の上司とゆっくり会話する機会が持てました。訳あって物理的に同じ職場に居ないため、普段はあまり顔をあわせて話す時間が取れないのですが、久々に落ち着いてお互いの状況について話しました。彼は若くして役員のポジションに就いただけあって、非常に優秀で先見の明のある方なのですが、もちろん苦労もされており、会話しながら多くの学びを得られました。

上司との会話をきっかけに、ここ1年くらい自分が感じていたことを備忘録としてまとめてみたいと思い始めました。テーマは、組織において「より上位のポジションに就く」ことについてです。この note が他の方のお役に立つかどうか正直自信がありませんが、会社で課長クラスの方が今後の自分のキャリアプランを考えるのに少しくらいは参考になるかもしれません。ならなかったらごめんなさい。

1. 組織におけるリソース権限

少し昔の話。大学を卒業した私は、まず東京のIT企業に就職しました。当時はまだ小規模な会社で、立ち上げたばかりの事業を軌道に乗せるのに皆必死だったのもあり、各担当のエースが自分が思ったことを「やったもの勝ち」でガンガン進めていました。社内の意思決定プロセスみたいなものはあったとは思うのですが、新入社員の自分からはよく見えていませんでした。あったとしても簡素でスピード感のあるものだったのでしょう。

社会人4年目で2社目に転職して、かなり大規模な会社で働くことになりました。そこでようやく「会社ってこういう組織とポジションがあって、こういうルールのもとで動いてるんだなぁ」と気づいたわけです。良いとか悪いとかではなくて、ただ気づきました。

・各プロジェクトは、金額・内容・予算計上有無に応じて承認のプロセスが決まる
・週に1回、部長と課長が集まる責任者会議あり、部の承認を要するプロジェクトはそこで審議する
・部で意思決定できないプロジェクトは、本部長と部長が集まるさらに上位の責任者会議で審議する

「審議」の場で行われるのは、要はその組織においてリソース (人・モノ・金) を使うかどうかの意思決定だと思っています。一言でいうと、上位のポジションになればなるほど、組織においてより大きなリソースを使う権限を持つということなんだな、とぼんやりと気づきました。より大きなリソースを使う権限を持つということは、組織の多くの人を巻き込んで、多くの時間やお金を使って、より大きな仕事をして、大きな結果を生みだすことなのだろうなと。ま、今となっては当たり前のことですが…。

ただ、もう一つ大事な視点をこの時は気づいていませんでした。

2. プライベートにおけるリソース権限

より上位のポジションに就くと、当然給与が上がります。組織においてより大きなリソースを使う権限を持つということは、その分大きな結果を出すことを期待されているわけであって、その分給与が上がるわけです。(結果が出せなかったらポジションは下げられて給与も下がる)

給与が上がると何が起こるのか?使えるお金が増えます。増えたお金の使い方は自由です。家族と美味しいものを食べるもよし、投資してさらに増やすもよし。

これを、組織ではなく、プライベートにおけるリソースの権限が拡大したと解釈すると、なかなかおもしろいです。

人間に与えられた時間は1日24時間で平等ですが、お金を使うことでより密度の高い使い方ができるようになります。以前書いた note でも触れましたが、移動にタクシーを積極的に使う、最安値を追い求めるのをやめる、などで時間と体力の余力を生みだす。それを使って、会いたくても会えなかった人に会いに行く、読みたくても読めなかった本を読む、行きたくても行けなかった場所に行くことができるようになります。

衣食住のレベルアップも可能になります。し◯むらの服も、安くて美味しいお店も素敵ですが、一流のお店というのはやはり存在します。もちろんそれなりのお金がかかりますが、一流の服を着て、一流の食事をしている人は、他組織の役員レベルの方とも会話が釣り合うようになっていくそうです。(私には経験がないので、正直まだよく分かりません…し◯むら大好きです)

その結果、自分の見識は広がり、より高く広い視点で物事を見ることができるようになるかもしれません。給与が上がるとは、そういう権限を得ることとも考えられるわけです。

3. 時間とお金の使い方をレベルアップしよう

私の上司はより平易な表現を用い、「組織で上位のポジションに就くことで、組織とプライベートの両方で、時間とお金の使い方をレベルアップできる」と言っていました。

昔はそれほど上位のポジションに就きたいとは思いませんでした。ありがたいことにそれなりに評価を頂き、今は課長職をやっていますが、たまたま運が良かっただけだと思っています。一方で、上位のポジションに就いた結果、重責に伴うストレスや人間関係で疲れてしまった人を何人も見てきました。ですので、これ以上上位のポジションを目指すことが良いことなのかどうか、自分でもよく分かりませんでした。

今は明示的に「より上位のポジションを目指してみたい」という意思があります。その理由を一言で言い表すと「組織とプライベートの両方で、時間とお金の使い方をレベルアップさせ、もっと知らなかった世界を知りたい」ということなのだと思います。言語化できたのは上司のおかげです。もちろん苦労もストレスもあるのだと思いますが、限られた人生の時間の中で、もっと広い世界を知りたいという意欲が勝っています。

時間とお金の使い方をレベルアップするための方法は、上位のポジションに就くことだけではないと思います。今使えるリソースの使い方を見直すだけでもだいぶ変わりますし、そもそも組織で働くのをやめて独立するのもありです。たまたま私の場合、自組織で上位のポジションに就くのが近道なだけです。途中で気が変わるかもしれませんが。

おそらく、組織で課長職あたりに就かれている方が、上を目指すかどうかで一番迷うのだろうなと思います。この note がお役に立つかどうかは分かりませんが、人生で与えられた時間は平等で限られています。悔いのない、よりよい時間とお金の使い方をしましょう。