時間をお金で買うとは

ダイアモンド社のハーバード・ビジネス・レビューを購読しています。一応分類は「雑誌」なのですが、ウィキペディアには「経営学誌」と紹介されています。各業界の第一人者からの論文から構成されるすさまじく濃密な内容でして、購読していると、次の号が来ても前の号が読み終わってなかったりします。情けない話です。

さて、2019年9月号のHBRはなかなか読み応えがありました。夏季休暇のおかげでじっくり読めたというのも否定できませんが…。

今回の記事で解説されている「時間をお金で買う」という概念を始めて意識したのは大学時代でした。1997年に岐阜から上京した僕は、鉄道に乗るときに「プリペイド磁気カード (当時のイオカードやらパスネットやら)」を初めて見たわけですが、一部の磁気カードは通常の切符より高額だった気がします (今は逆にICカードのほうが安いわけだけど)。貧乏性な僕は「値段が同じなら都度きっぷを買ったほうが良いのに」と考えたわけですが、同級生が「これは時間をお金で買っているんだと思う」と言ったのがけっこう衝撃だったりしました。ちなみにマイクロソフトの澤さんは、移動時間を有効に利用するため、移動にはタクシーを積極的に利用されるそうです。下記の記事ご参照。

その後、東京から大阪に移住し、はや15年になるわけですが、大阪でけっこう多くの人が共通的に行う「買い物するときは、どれだけ時間をかけてもとことん最安値を求める」行為はいまだに「時間の浪費」だと思ってますし、今回のHBRでも明確に指摘されています。

最安値を探すために費やす時間は往々にして、それによって節約できる金額よりも貴重である。

口に出すと、妻 (大阪生まれ大阪育ち) を含め色んな人にぶっ飛ばされそうで、あまり声高には言っていませんが…。まぁ、最安値を求める行為が以前より時間をかけずに行える (価格コムとか) ようになってきましたし、「最安値で買った」という行為自体がスカっと感に繋がっているというのもあるのでしょうけど。

雑用を外注するのも「時間を買う」行為の一つですね。掃除代行サービスをはじめ、お金を払って時間を買うようなサービスに対して、利用に罪悪感を感じる人はすごく多い気がします。本来自分がやれば無料なのにわざわざお金を払うなんて、という価値観だと思いますが、自分がやるとお金は出ていきませんが時間が浪費されるんですよね。自分これまでに行った外注で一番効果が大きかったのは、翻訳作業のクラウドソーシングへの外注でした。通常の翻訳業者よりはるかに安いですし、人を選べば品質の高い結果が得られます。翻訳はたまにやらないとスキルが低下しますが、自分の本来業務ではないので、大量に翻訳が必要な場合はポケットマネーでサクッと外注します。ちなみに使っているのはランサーズです。

とりとめもない内容になってしまいました…。うまくまとまりませんが、最後に、時間といえばやはりこの本ですよね。読んだことのない方、おすすめです。

「時間とは日々の生活であり、その人自身である」