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【人生が劇的に変化する】必要な勇気は最初の一歩だけ~日本講演新聞

日本講演新聞は「感動の共感を世界中に」「読者の人生をより豊かなものに」をモットーに、全国の講演会を取材し「感動した!ためになった!元気になった!」そんな心を揺るがす話だけを記事にし、毎週月曜日発信しています。
noteでは特に人気が高く、にもなっている社説をご紹介します。
メンタルコーチのアニキは、夢を叶えるため会社を辞めましたが、収入は月4万円。それが16ヶ月間も続きました。そんなある日、彼はドアをノックしたことがきっかけで人生が変わり始めます。勇気を出して一歩を踏み出してみる。それだけで見える世界は変わってくるのです。

ー必要な勇気は最初の一歩だけー

 今年(2013年)は伊勢神宮と出雲大社のダブル遷宮の年。そして、「朝日の伊勢」「夕日の出雲」と言われていることもあり、「早朝に伊勢神宮に参拝して朝日を拝み、その日の夕方に出雲大社に参拝し、夕日を拝もう」というイベントがあった。かつて誰も経験したことのない強行な観光旅行だ。

 企画した㈲クロフネカンパニーの中村文昭さんは、移動中の約8時間、バスの中が退屈しないように講演会を考えた。

 全国から260人が集まった。8人の講師がそれぞれバス6台に分かれて乗り込んだ。約90分間講演し、休憩の度に入れ替わった。面白くて寝る時間もなかった。

 メンタル(精神面)コーチの筒井正浩さんはこんな話をされた。筒井さんと言えば、かつて大阪の履正社(りせいしゃ)高校野球部のメンタルコーチをして甲子園に導いたことがマスコミに取り上げられ、以来、ジャンルを問わず、いろんな人のメンタルコーチとして活躍している。

 それまで年収1200万円以上稼ぐ高給取りのサラリーマンだった。彼には夢があった。しかし、それで食べていけるか分からない。会社は辞められなかった。

 8年間、悶々としていたが、44歳のとき、会社を辞める決意をした。最後の壁は「嫁さんにどう言うか」だった。

 ある日、意を決して言った。「夢ができたんや。仕事を辞めたい。ただ、すぐには十分な収入がないと思う」

 奥さんは一言、「それなら私も明日から仕事せなあかんね」。筒井さん、奥さんの懐の広さに感動した。

 案の定、メンタルコーチの仕事はなかなか収入には結びつかなかった。ひと月の収入が4万。これが16か月続いた。「もうあかん」と思った。そんなとき、人との出会いが彼の人生を大きく変えた。最初のきっかけは元神戸製鋼ラクビー部のスーパースター、平尾誠二さんだった。

 平尾さんはラクビー日本代表の監督を引退後、講演イベントを主催した。月1回の6か月間コース。毎回いろんなゲストを呼ぶというものだ。

 1回目のゲストは元サッカー日本代表の岡田武史監督だった。

 講演後、会場を出た筒井さんは、控室に入る平尾さんの姿を目にした。「あっ、平尾さんや。話ができたらええなぁ」と思った。その瞬間、「でもあんな有名な人と話をするなんて無理」という思いが頭をよぎった。しかし次の瞬間、こんな思いもよぎった。「このまま家に帰っても、ドアをノックして断られて家に帰っても、結果は同じや。それなら0より1の可能性に賭けてみよう

 控室の前まで行った。心臓がバクバクした。ノックができない。どうしようと思っているうちに、コンコンとノックしてしまった。もう逃げられない。中から「ハイ」という声がした。ドアを開けた。目と目が合った。平尾さんは「どなたですか?」という顔をした。「今日、講演を聴いて感動しました。お礼だけ言いたくて、お疲れのところすみませんでした」と言ってドアを閉めようとしたら、「どうぞ入ってください」と言われ、びっくりした。

 向かい合わせで座った。どうしよう。とりあえず名刺交換だ。平尾さんは筒井さんの「メンタルコーチ」という肩書を見て、「これ、なんですか?」と聞いてきた。「スポーツ選手のメンタルをサポートするんです」と筒井さんが答えると、平尾さんは急に興奮して言った。

 「絶対この道でメシ食ってください。本気で応援します。諦めないでください

 それから、平尾さんはその日のゲスト、岡田監督をはじめ、いろんな人を筒井さんに紹介してくれた。ここから人生が劇的に変わっていった

 「ドアをノックしたら迷惑するんじゃないかと、みんな勝手に思い込んでいるけど、ノックしてごらんよ。扉を開けてくれるから。まず動こう。動き出したら見える風景が変わってくるで」と筒井さん。

 そして若い人たちにこんな一言も。

 「僕のやったことは手首を2回動かしただけ。その時、必要なのは勇気や。その勇気も最初の一歩だけでええんや」
  (みやざき中央新聞 魂の編集長 水谷もりひと 2013/07/01号社説より)

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