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【号外、全部見せます②】全国の講演会・セミナー情報紙、リニューアル無料公開中~日本講演新聞

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 今回はその中に載っている介護士でモデルの上条由里奈さんの記事をご紹介します。上条さんは福祉関係の学会でスカウトされたそうです。

私たちは「大切な瞬間」を叶える人生のパートナー

                介護福祉士/モデル 上条百里奈さん

 私は現在、介護福祉士として特別養護老人ホームに勤務しながら、障がいのある方の訪問介護もしています。

 また、モデルとして「東京コレクション」というファッションショーに出演したり、テレビドラマの介護監修・介護指導のお仕事をしたりしています。

 私は幼い頃から命を救う仕事がしたいとずっと思っていましたが、この道に進むきっかけとなったのは中学2年生の時の職業体験学習でした。

 実習先は老人保健施設でした。実習中、そこの介護士の男性が一人では歩けないおばあちゃんの腕を抱えるようにして、トイレまで歩かせようとしているのを見かけました。

 すると、その様子を見た看護師さんがものすごい剣幕で走ってきて、「何してるの! 歩かせないでって言ったでしょう!」と、その介護士さんを怒ったのです。

 その介護士さんは、「おばあちゃんは僕に歩きたいと言ったんです。それにこのままだと寝たきりになってしまうと思います」と、必死に訴えていました。

 その時の私には、看護師さんに歯向かってまで、彼が何にこだわっているのかわかりませんでした。でも、彼が何を守ろうとしているのか介護という仕事は何をする仕事なのか、それを知りたいと強く思ったのです。

 その体験がきっかけとなり、私はその施設でボランティアを始めました。

 それから14年間、介護の現場を見てきましたが、「介護という仕事はその人の生きたい姿を叶える素晴らしい仕事」ということを日々感じています。
 
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70年前のチャイナドレスを着てデイサービスに行きたい!

 私は以前、要介護度4でリウマチの症状がある93歳の女性の訪問介護に行っていました。

 その方は娘さんと2人暮らしをしていたため、訪問介護とデイサービスを利用して生活されていました。

 この時に、私がしていた仕事は主に三つです。まず、簡単な朝食を作って食べてもらいます。次に衣類の着脱です。デイサービスへ行くためにパジャマからお洋服に着替えてもらいます。後ろのファスナーが上げられなかったり、ボタンが留められなかったりするところを私が一部介助していました。そして、その後デイサービスへ送り出していたのです。

 ある日、その女性が「今日はこれを着てデイサービスに行きたいの」と言って、引き出しから茶色のチャイナドレスを持ってきました。

 「もちろんいいですよ。でもどうしてチャイナドレスなんですか?」と聞くと、こんな話を聞かせてくれました。

 戦時中、その方は旦那さんの仕事の都合で台湾に住んでいたそうです。そこで「日本は絶対に戦争に勝つ」と信じていたけれど、70年前の8月15日に、日本が負けたことを知ってとてもショックを受けたといいます。

 チャイナドレスは、その時女性を勇気づけてくれた台湾の方からいただいたものでした。ですからその方には、「8月15日にそのドレスを着たい」という願いがあったのです。

 リウマチがあると手や足が痛みます。ドレスを上手に着せてあげなければ、更に痛い思いをして「やっぱり着なければよかった」と思ってしまうかもしれません。

 ずっと大切にしていたドレスを気持ちよく着てもらうために、私たちにはいろいろな技術や知識が必要です。
 
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 介護の仕事はただお世話をしているだけに見えるかもしれません。でも、介護福祉士はその人の実現したい生活のために、どんなケアやサポートが必要なのか見極めて実践するプロフェッショナルです。

 そして、その大切な瞬間を一つひとつ叶えるための人生のパートナーでもあると思っています。
(社会福祉法人報謝会が主催した宮崎県での講演会を取材して、日本講演新聞2019年1月1日号より)

最後までお読みいただいて、ありがとうございました!
上条さんのお話は、介護の世界に希望を与えますね(#^.^#)


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