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「化粧品の価格に透明性を」

「化粧品の原価は非常に安い」と言われてきました。
化粧品の価格の妥当性が一般の方にはわかりにくく、不誠実な価格設定をするブランドも一部存在しているのが現実です。その結果として、化粧品業界は、消費者の信頼を失っています。今回は、化粧品にかかるコストを裏側から明らかにしたいと思います。

Beauty Pieはなぜ価格破壊ができるのか?

まず始めに、事例紹介です。英国の化粧品販売サイトBeauty Pieでは、会員に対して、通常商品の半額以下の価格で商品販売を行なっています。以下の商品では、通常の価格は€80なのに対し、会員には€12.44という驚くべき価格です。会員は別途、会員費を支払っていますが、それでも驚異の価格破壊です。なぜこんなことが可能なのでしょうか?今まで私たちが支払ってきた商品代金とは何なのでしょうか?

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結論から言うと、ブランド料と言われるような広告宣伝費や中間業者のマージンを発生させずに商品をお客さんに直接届けるモデルを採用しているからです。

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化粧品の原価の内訳は?

中身以外で、化粧品にかかるコストは、①流通マージン、②広告費・販促費、③容器・包装費、が大きなものです。+それに伴う人件費がかかります。


①流通マージン
実は化粧品のコストのかなりの部分が流通マージンだと言っても間違いではありません。流通マージン(ドラッグストアやセレクトショップなどに商品を置いていただく対価としてお支払いする金額のこと)は商品販売価格の40〜50%を占めます。メーカーとしては40〜50%のマージンを流通に払っても利益がでるような価格設定にせざるを得ません。ネット販売で価格を変えるわけにはいかないので、ECでも同じ価格設定になってしまいます。

②広告費・販促費
企業のスタンスにもよりますが、一般的には商品販売価格の10〜 20%を占めます。CMや雑誌、バナー広告や動画広告などがよく知られていますが、それだけではなく、おすすめの化粧品10選などの記事を紹介しているメディアにもほとんどが広告です。アフィリエイトと呼ばれますが、記事からリンクが貼られ、クリックされ商品が売れることに対して企業は報酬を支払っています。ただで読める質の高い情報というものはなかなかないということです。

また近年増えているのが、SNSでのインフルエンサーに商品のばらまきやPRです。フォロワーを買っているところも見かけます。1フォロワー1円くらいでフォロワーを買えます。

広告にお金をかけることが一概に悪いことだとは思いません。
世界観やあこがれを含めてのブランドですし、規模を追求することで大量発注が可能になり製造費のコストダウンにもつながります。ただ、広告費にばかりコストをかけて、製品には実態が伴っていないというケースも多いです。そこにそのブランドなりの正義があるかということが問われると思います。

③容器・包装費
当然ですが、パッケージの容器やボックスなどもそれなりのコストがかかります。数十円〜ものによっては数百円というものもあります。特別なものは容器や包装も素敵なものを選びたいですが、簡易包装という選択肢ももっと広がっていくといいなと個人的には思います。

「化粧品の価格に透明性を」

以上、代表的なコストを紹介しました。私たち、Mixskinは、誠実であることをすべての行動指針にしています。化粧品価格の透明性と妥当性にもこだわっています。商品ごとに違いはありますが、Mixskinのコスト構造はおおよそ以下のようになっています。

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広告費はかけない。流通マージンの発生しないECに販路を限定することで、通常の価格からコストダウンを行い、質の高い商品を適正価格で提供しています。もちろん人件費として自分たちのマージンは適正にいただいています。
広告と流通展開を封じられるのは、ビジネスを仕掛ける側からすると、もどかしさもあります。それでも善いブランドの理念は伝わり、自然と広まっていく、そういう時代だと考えています。

「スキンケアに知性と透明性を」
化粧品業界に透明性を持ち込み、知的な消費を応援していきます。

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