道産子、山陰に住む③〜ご近所さんへの挨拶周りと玄関鍵事情〜

「田舎では町内会に入るべし」と心構えをして引っ越してきた。さて、どこまで挨拶をすれば良いのだろう。

たまたま出くわしたお隣さんに聞いてみると、とても話が早かった!我が班は一班らしく、その7世帯と町内会長だけで良いのではないかとのこと。

驚いたことに、うちの両隣含め近隣4世帯は全員親戚で同じ苗字。そして、一つ門をくぐると、敷地内に2,3軒建物がある。空き地のない住宅密集地で暮らしていたので、戸惑った。

「え?どっちのピンポン鳴らす?」

たまたまどちらかを鳴らしても不在でどちらかを鳴らすと、必ずと言って良い程お年寄りが出迎えてくれたので、敷地内のどなたかには挨拶をすることができた。

ピンポンを鳴らして「はーい」と中から聞こえても、ドアがなかなかなか開かない。

「はーい。。。」
「近くに引っ越してきまして、挨拶に来ました」
「。。。。。」

あとから分かったことだが、こちらの人は無施錠が多く、ピンポンと同時に訪ねたほうがドアを開ける。そして中に入り、戸を閉める。広い玄関のため、外靴を履いてドアを開けるより開けてもらったほうが早い。

引っ越し当初は、業者さんの出入りも多く、私は当然施錠するのだが、ピンポンと同時に「ガチャンガチャン」と扉をひく音がするので、申し訳なさすぎて、鍵を開けておこうかな、と思った時期もあった。

その後、地元出身の新しい友人に相談すると、彼女はアパート住まいだし、子供も小さいので鍵は必ず閉めているとのことだった。
私もその話を聞いて堂々と閉めることにしたし、宅配業者の方はこちらがドアを開けるまで待っていてくれるということに気がついた。

話を元に戻すと、こちらは三世帯が同じ敷地内に住んでいる人が多いようで、若夫婦は共働きで仕事に出ており、挨拶に行っても家にいなかったということもわかった。

私は、北海道で、1,2を争う転勤族の多い街からやってきたため、みんな親の手伝いなしに子育てをしていた。こちらにきてサザエさん一家のようにひとつ屋根の下、もしくは同じ敷地内で親戚同士が住む、まさに日本の「昔ながらの家族形態」に大興奮した。

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