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百舌鳥・古市古墳群

古墳の多い地域に住んでいる。
大阪府下にある三市にある多くの古墳のうち、49基の古墳がまとめて世界遺産に指定されている、そのうちの16基が自分の住む市内にある。
市内にある現存の古墳30のうち半分以上が世界遺産。たぶん公園より多い。
遠目に「あのあたり木が多いな」と思えば神社や公園ではなく「古墳だな」と思うぐらいにはポピュラー。

そんな街だけど、いやそんな街だから、か。
有名なもの以外は○○古墳、とは呼ばない。特に年配の人は古墳とも呼ばない。「御陵さん」と呼ぶ。子供の頃から良く耳にした「ごりょうさん」という呼び方。

家の設備関係の工事の予定があって、スマホに連絡が入る予定だったのに掃除機をかけていて着信に気づかず折り返した。気づかない間に工事は済ませてくださってたとのこと。それなら代金を年内に払っておいたほうがいいなと思ったけど相手の会社の場所を知らない。
「会社はどのあたりですか」
「御陵さんの前です」
……いやいや、いくつ古墳あると思ってるねん。
「えっと、どこの御陵さんでしょう」
「わかりません?御陵さんの真ん前ですけどねぇ」

らちがあかない。
ネットで検索したら住所も出てきて、ああ、あの古墳の前か。っていうか前ってどっちが前やねん。
むしろ裏?古墳の前っていうか、会社の前に古墳あるだけやん。
いざ行ってみたら、私が遠目にひとつだと思ってた古墳は実は3つ並んでることが分かった。しかもそのうちの2つは「古墳の跡地」でしかなかった。ちなみに現存するだけでも市内に30基ってことは元はどれぐらいあったんだろう?と調べると90基あったらしい。めっちゃある。
古墳の掃除当番があったりして面倒な時もあるけど、今後も絶対に緑が保たれる確約があるので、古墳の多い街に住んでいることはなかなか気に入っている。

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