改革元年。髙田代表がマル勝髙田商店の次のステージに懸ける想いとは

代表取締役社長 髙田 勝一
奈良県出身。大学卒業後、新卒で伊藤忠食品株式会社に入社。その後家業を継ぐためマル勝髙田商店へ入社、2007年に現会長である髙田 勝義より引き継ぎ代表取締役社長に就任。


▎そうめん産業の改革を目指して


ー まずは、どのような思いで今日まで会社を運営してきたのかお伺いしてもよろしいでしょうか。

髙田:はい。僕が社長引き継いでからは、「改革元年」だと社員の皆に発表しました。

そうめん業界はかなり斜陽産業ではありますし、僕が引き継いだ26年前もリーマンショックがあり、市場環境はとても最悪でした。今から30年ほど前から、バブルの崩壊とともに僕らの業界というのは右肩下がりに陥ってます。20年前に産地偽装の問題などの問題もあり、リーマンショック、コロナと、ずっと苦しい時代が続いています。35歳で社長引き継いだ時は、僕もそれなりに危機感持ってたので、ずっと改革を念頭に会社の方は運営してきてます。 

ー 「改革」とは、具体的にどのようなことを考えているのでしょう?

髙田:改革の3つの柱として、「市場改革」「環境改革」「意識改革」を掲げています。

「市場改革」については、やっぱりそうめんは夏の風物詩とお中元という市場から、通年で食べていただけるようにしたい。新しい市場を改革していかないと、生き残れませんよね。

それに伴って「環境改革」として、職場環境も整えていかないとダメだなと。社屋であったり、倉庫であったり、設備であったり、新しい形に変化させていく必要があると思っています。1番初めに着手したのは、トイレのスリッパを揃えるなどの基本的なマナーの部分から整えていきました。

何よりも1番大事なのが、「意識改革」です。やはり製造して販売している我々の意識を変えていかないと業界は変わらないなと。そうめん業界はずっと地場産業かつ伝統産業なので、凝り固まった業界の慣習があって。その意識を変えていきたい思いは新しい社屋を建てたことである程度見える化ができたのかなと思っています。

市場も『てのべたかだや』ができたことによって外食市場に参入できたのと、何よりそこで働く社員の中にある「そうめん屋さんってこうあるべき」という固定観念が覆されたのかなと。「こんなショップで働いてもいいんや」とか、「制服も自由でいいんだ」とか。

このような形で意識が徐々に変わってきて、あとは、自由になっただけではなくて、ちゃんと結果を残すこと。全ての行動が結果にコミットしないとダメよね、という意識に今変わりつつあります。
2023年にセブンリッチグループにグループインするという意思決定は、市場・環境・意識を変える目的でM&Aしたので、グループインしてからは改革が大幅に進んでいることは実感しています。



▎個性を伸ばし、個性を認め合う組織


ー 社員さんとはどのように向き合っておられますか?

髙田:皆に話してるのは「個性を出してください」ということ。自分の長所を伸ばしてもらいたいですし、僕もできるだけその人の欠けている所に目を向けるよりも、その人の持っているものに目を向けたいと思っています。
これはそうめん業界だけではなく日本自体の話だと思うのですが、どこか周りと横並び的な意識があって、みんなと一緒が美徳とされる感じ。制服や学校の校則もそう。それが当たり前になっているけれど、それは違うと思っていて。せっかく自分の持っている個性があるのであればそれを伸ばして、その代わりに相手の個性もちゃんと認めて受け入れないとダメだと。

いつも野球に例えるんですけど、野球であれば全員がピッチャーで試合ができますか?と。投げるのが早いとか、 処理が上手とか、走るの速いとか、打つの上手とか、それなりにそれぞれのポジションで役割分担がある。それがあって初めてチームが強くなると思うので、弊社もそういう風になっていきたい。
だから、それぞれが個性を伸ばして、相手の個性を認めて、皆が個性を活かせるポジションを与えていきたいと考えながら組織を作っていますし、その中でそれぞれが自分の夢を持って、働きがいを感じてもらえると、僕はすごく嬉しいなって思っています。



▎会社と共に成長していく


ー マル勝としての今後のビジョンを教えてください。

髙田:皆には、「リアル梨泰院クラスを目指すぞ」とよく伝えています。会社が創業して90年を迎えて、歴史的にも古いし、業界も古い。だけど、僕的にはやっぱり15年前に創業したつもりではいるし、 会社の中身は結構ベンチャー的な気質になっているのかなと。

だから今、セカンドステージとして次の挑戦をしたいですね。それはそうめんだけにこだわらず。 元々弊社も創業時はお米屋さんからのスタートです。その中で、時代のニーズや状況に応じて変化してきて今に至ります。

今後は、そうめんを軸に外食の展開が始まったりとか、この奈良という地域のまちづくりまで僕らも関与していきたいと思っています。マル勝で働く皆が成長できる場所でありたいと思うのと同時に、地域にも影響を与えていける存在になっていきたいなと。皆がそれぞれこの会社の中で成長できて、やりがいを感じて、いろんな夢を持っていて、生活の安定が満たされていて。そのためのビジョンとして、そうめんを軸に外食産業や業界再編まで見据えて、いろんな仲間を巻き込んでもっともっと改革を起こしていきたいなと思っています。

現に今いるメンバーたちが会社が100倍、200倍と成長していく一手を担うことができたら、大手トリドールホールディングス社並の会社の幹部になれるようなものじゃないですか。会社がそうやって成長していこうとするスピードと同じように、自分もそのポジションでキャリアアップして、責任者の役割や海外への販路拡大の役割など色々なチャンスを掴んで欲しいと思います。



ー これから一緒に働く仲間に対して伝えたいことはありますか?

髙田:1番大切にしたいことは「思いやり」ですね。それが全てかなと。
 
全然理解できない立場の人を思い、この人はなぜそういう行動になるのかとか、なぜそういうこと言ってるのかということに思いを馳せて、想像して、その思いを汲み取ることを「エンパシー」っていうらしいんですよ。けど、それって日本語でいう「思いやり」じゃないですか。

なんでこの人今日暗いのかな?なんで今日こうやって不機嫌なのかな?って思いやったり、このお客さんは何を望んで来ているのかな?と考えたりとか。お互いに思いやると、人間関係うまくいくじゃないですか。 職場もみんな楽しくなるでしょ。職場だけじゃなくって、近所付き合いとか恋人同士もそうじゃないですか。 まずはお互いに思いやる気持ちを大切にして職場で働いてもらえるとすごく嬉しいですね。



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