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音楽ってスゴいなぁ

朝、散歩をしていて、毎日音楽を聴いているけど同じ曲はないんだなぁってふと思った
音楽というものがこの世に現れてから今に至るまで、似たような曲はあっても同じ曲はないんだってことに気がついた

どういうこと? って思われた方も多いかもしれないから種明かししよう

同じ曲をカバーされている場合など、原曲とは歌い手も違えば声も違うしアレンジも違うから、同じ曲とはいえ違う曲と認識されることが多い

逆に録音や録画されたモノはいつも同じに再生してくれる
まぁ経年劣化や聴く側の体調によって若干の変化はあるかもしないが、それは誤差の範囲としよう

聴くモノによっても誤差は生じる
イヤフォンなのかヘッドフォンなのかスピーカーなのか
さらにメーカーや音量によっても誤差は生じるハズ

散歩中はイヤフォン(骨伝導)で音楽を聴いているが、帰ってから同じ曲をヘッドフォンで聴く機会があった
その時、この曲ってこんなに低音がハッキリしてたんだと驚いたことがあったが、これも誤差の範囲としよう

だが、コンサート会場やライブハウスの演奏がいつも聴いてる曲と全然違うと感じた経験はないだろうか
まぁスタジオ盤とライブ盤で違うのが一種の醍醐味だったりするわけだが…


話は遠い昔に遡り、私がサウンド・エンジニアとして駆け出しだったころ、京都会館というコンサートホールに所用があり出掛けた時、たまたま第一ホールでシルヴィ・バルタン (ご存知の方はいらっしゃるだろうか) というシャンソン歌手がリハーサルの最中だということで覗きに行き、客席に設けられたミキシングスペースの近くで音を聴いていた

彼女のこともシャンソンのこともよく知らなかった私でも曲も演奏も素晴らしいということはわかった
だけど、間奏に入りトロンボーンがソロを吹き始めたその時、信じられないことが起こった
トロンボーン奏者はあろうことか口から楽器を離したのだ
それなのにスピーカーからは音が鳴り続けている
曲の最初から録音された音が流れていたのか、それともソロになってから録音された音に切り替わったのか、全く気が付かなかった
私がよほど驚いたリアクションをしたのか、彼女専属のサウンド・エンジニアがこちらを向いてウインクしたのを今でもハッキリ覚えている
同じ仕事に従事する者としてこれほど驚いたのは後にも先にもこれしかない


時代は少し進む
ほとんどの方が知っているピンク○ディと仕事をしたことがある
残念ながら絶頂期ではなく何度目かの再結成の時だ(実は5回も再結成しているらしい)
その時は約1時間弱のステージで音源はすべてオープンリールのテープ
マネージャーが私の横に張り付きで音楽のキューを出していた

マイクは手持ちのワイヤレスだったが1曲目の途中で気が付いた

歌ってない………

マイクのボリュームをいくら上げても声が聞こえない
故障かとも思ったのだが、2人同時に故障するなどまずないし、何よりお客さんに声は届いている

確信はしていたがダメ押しになったのが3曲目終わりで1人がトークをした時だ
ハアハアゼイゼイと呼吸荒く、とてもトークを展開できるような状態ではない

それほど激しいダンスだといえなくもないが、あの歌声とこのトークではバランスが悪すぎると思ったのだが、そこは人気商売 2人がいればそれでよく、演者側も主催者側も客もそんなことは意にも介してないようだった


何が言いたかったのか?

そうそう、最近は打ち込みの曲が多く、ライブでもスタジオと同じ音源が使われたりしているようで、私のような古い人間にはイマイチ面白味がないように感じる
もちろんヴォーカルやギターソロなどのアレンジはあるから同じ曲とはいえないのだがなんだかなぁって思ってしまう

実は最近の若い子たちは変化を嫌ってるのかもしれないとまで思ってしまうのは少々行きすぎた感想だろうか

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