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たんていものがたり

1994年に神戸で見たビデオ映画。兄と一緒に、集団就職で神戸に行き京都人のボンボンの男性と知り合い駆け落ちして流れ流れて神戸で亡くなった叔母の三回忌の法事で長田町に行ったときに従弟のNOB君たちのグループの作ったそれを見る機会に恵まれた。
内容は松田優作主演作品のテレビドラマや映画どちらかのパロディかと思いきや、ひたすら浮気調査で神戸の街中をロケするイメージビデオモドキ。依頼を受けた探偵が神戸駅の構内で手に持った調査対象の女性の顔写真と本人を見比べるオープニングに始まり神戸駅で「みかど」(天井の扇風機とかカウンターとかまるで昭和の東宝サラリーマンシリーズみたいな空間)でモーニングを食べた後、三宮をはじめとする神戸市繁華街や観光地を回り夕方までの時間が過ぎる。夕方、電車で長田町移動して男と合流。早い晩ご飯に、かやくご飯の店でかやくご飯とうどんを食べる。男女が合流した後も平屋のパチンコ屋でパチスロやったりを隠し撮りした映像が続き、男がプレハブの事務所に入る。会話を盗聴した結果、その男は会社の同僚で一緒に仕事をさぼっていただけで浮気相手ではなかったことがわかる。そのプレハブ事務所に電話が入り、女が新神戸駅に移動して売店でワインと神戸牛のステーキのセット弁当を買って、そのまま東京行きの「ひかり」に乗車するところで終わりという謎映画。この映画の最大の魅力は荒いホームビデオ映像ながら震災前の神戸市、特に長田町の映像が収録されていること。他には、まるで終戦直後の買い出し列車みたいな和田岬線の映像も凄いと思ってしまった。

生成AIにて描いた探偵のイメージ画
年齢以外はほぼ再現成功している

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