「日本が勝ったら〇〇する」ツイートの原罪
この文章を書いている11月27日、コスタリカ戦のキックオフを前に私カローサムはワールドカップ関連で盛り上がるTwitterのタイムラインを眺めていた。普段からJリーグや欧州サッカー関連のツイートをしている筋金入りのファンから、普段ラーメンの話しかしない人までワールドカップ一色だった。まさに一大イベントという言葉がピッタリだ。
これらのワールドカップ関連ツイートの中でも特にいいねを集めたツイートがある。FIFA世界ランク11位の強豪ドイツを世界ランク24位の日本が破った際にはこのツイートを見た方も多いのではないか。
このツイートは大番狂わせで盛り上がるサポーターにより猛スピードで拡散された。ちなみにこのツイートをした方は前回2018年に行われたロシアワールドカップでも東京から山口へ自転車で移動している。当時世界ランク16位のコロンビア(当時の日本は世界ランク61位)を破ったのもかなりの番狂わせだった。
他にも「日本がドイツに勝ったらラーメン割引き」や「日本がドイツに勝ったらワンドリンク無料」など商魂たくましいツイートも見られた。
こうしたツイートはワールドカップの定番になりつつある。「今回の相手には流石に勝てない」という気持ちと「いや、下馬評を覆してくれ!」という願いが入り混じった思いがよく伝わってくる。
では他にはどのような公約を掲げているのだろうか。先程「日本がドイツに勝ったら」でツイート検索をかけて200個ほどこの構文のツイートを見てきた。以下によく見かけた公約を記載する。
知らないサッカー部の内輪ノリを延々見せられているような気分になった。途中中学の頃苦手だったサッカー部の落合くんを思い出した。
一番多かったのは「名前を卑猥なものに変える」「全裸になる」「男性器を露出する」「風俗に行く」だった。ロシアワールドカップでも同様にこれらの公約が人気だった。200ツイート中150はこれ。きっと全員デカいラーメンの写真に「スタバなう。」と添えてツイートしている。
断っておくがこうしたツイートは決して悪ではない。彼らのツイートは私のようなクレーマーに見つかるためではなく、周りの友人をクスッと笑わせるために生まれているのだ。彼らには今後も「日本が勝ったら〇〇する」ツイートの担い手として頑張って欲しい。
業者アカウントによる構文化
あとは業者らしいアカウントがいいねやフォロワー欲しさに呟いている様子が見られた。大体リプライ欄に怪しいリンクが貼ってある。一度バズるフォーマットが生まれると大抵こうした業者アカウントに飽きるまでこすられてしまう。
彼らのすごいところは試合が終わってからもこの構文を使っていることだ。「【急募】日本がドイツに勝ったら〇〇するという約束を有耶無耶にする方法」など試合後に呟いても不自然でないフォーマットに落とし込んでいる。なんとしても流行りの構文でインプレッションを集めようというアツい思いが伝わってくる。逆に日本代表を応援する気持ちは微塵も伝わってこない。今頃彼らはロイヤルホストのパンケーキについてつぶやいている。食ってみろ、飛ぶぞ。
クッパ姫、クラブハウス、おちんちんランド開園、川で溺れ死ぬボーちゃん、バジリスクタイム、棺桶を背負って踊る黒人、ヌマクローのコラ画像、本田ジャンケン、アライさんbot、熱盛…
それらの名前を思い出せるのはもう私しかいません。全てチェンソーマンが食べてしまいましたから。
「勝ったら〇〇する」ツイートのこれから
Twitterの流行は多くの場合
のサイクルを経て終わる。「勝ったら〇〇する」ツイートは③の真っ最中だ。
今回日本代表がドイツに勝利したことで「勝ったら〇〇する」ツイートが再び再燃した。もう既に「日本がスペインに勝ったら〇〇する」ツイートが始まっているのでこのムーブメントに乗りたい方は急いだ方がいい。
ワールドカップの楽しみ方は人それぞれだ。スポーツバーで仲間と観戦する人、家で家族と応援する人、Twitterのタイムラインで応援する人、一人で選手の解説をじっくり聞いて楽しむ人、翌日のニュースでハイライトだけ見る人、人の数だけ楽しみ方があると言ってもいい。「勝ったら〇〇する」ツイートはそんな楽しみ方の1つの形と言える。
祭りになると色んな人が集まる。純粋に楽しみに来る人、ナンパ目的の人、小金を稼ぎにくる人、参加せずにいる人。世界最大クラスのお祭りのワールドカップも例外ではない。各々人に迷惑をかけない範囲で好きなように楽しめれば一番良い。
もうすぐコスタリカ戦のキックオフなのでこの辺で失礼します。
おわり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?